【英語】上智大学 理工学部の入試を徹底分析 | 早慶上理ならプロ家庭教師のロジティー

上智大学 理工学部の英語

上智大学といえば英語を大切にする大学として有名です。

一方で新しく、英語は外部試験か共通テストを利用することになりました。

以下は、2019年以前の、上智の独自の英語入試があった時期のものです。

文系だけでなく、理系である理工学部でも同様の傾向

理工学部でも英語は必須で、他の科目と同じ150点の配点で、90分となっています。

大問は5つあり、長文は2つ。
長文は800~1100語程度と、早慶上理のレベルを考えると一般的な長さ。
90分は特別焦ることなく正しい読み方をすれば、時間内に読み切れる分量になっています。

しかし、長文の難易度は高いので、本質的な英語力が求められます。
場当たり的な方法や小手先のテクニックに惑わされずに、正しい英語力を身に着けましょう。

上智の理工学部分析 → 基本分析 数学分析

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長文は長く難しいが、読むべき段落は明らか

大問の1と2が長文読解。
長く難しい長文ですが、問題にどの段落を読むべきか明記してあるので、問題自体は取り組みやすくなっています。

生命科学系や理工系など、理系はその学部に関連する長文が出題されることが一般的ですが、上智は違います。

大問1では、完全に文系入試のような長文が多く、理系大学の英語より、文系大学の英語の方が近いです。
思想や概念など日本語で読んでも難易度が高めの文章が出てきます。

大問2では理工学部に関連する理系的文章が出題される傾向にあります。
理系的文章と文系的文章の両方を半分ずつ程度のイメージで練習しましょう。

出題は内容理解

中堅レベルの大学入試では、長文の中に文法問題を混ぜるケースがよく見られますが、上智の英語は完全に内容理解

長文内容に関する問題や、長文内で使われる難しい単語の意味を問われる問題がほぼすべてになります。

長文自体の難易度が高いので、高度な英文和訳力が必要とされ、単語、文法、長文読解のreadingに必要なすべての能力を同時に使う必要があります。

時間を考える必要性はありますが、基本的には全訳するくらいの気持ちをもっておく必要があります。

高度な単語力が要求される

上智の英語では、あまり見覚えのない、稀な単語がふんだんに出てくるということはありません。
見覚えのある単語がしっかり出てきます。

難易度が高いのは、その使い方。
最初に覚える意味ではなく、第2,第3の意味を理解している必要があります。

正しい英語の勉強法を高校1、2年はもちろんですが、早慶上理レベルを目指すのであれば中学時代から正しい勉強をしましょう。

速読は間違い

多くの生徒から、早慶上理クラスの英文は長いので速読をしたいという要望をうけます。
速読は間違いであるということを絶対に理解してほしいです。

精読(和訳)が先にあり、その上達の先に早く読めるようになるということです。
我々日本人(母国語が日本語の人)にとって、英語を英語のまま理解するのは基本的には不可能(留学や帰国子女などの長期で英語圏に滞在経験がある場合は可能)です。

早く読むために、まずは正確に読む練習を徹底しましょう。
これができると、徐々に読解スピードが向上していきます。

長文読解のための勉強法

基本的な勉強の流れは、
単語→文法→長文読解
になります。

実際には単語と文法をある程度のレベルまで成長させ、
長文読解の練習とともに、難しい単語と文法の能力を高めていきます。

文法練習は大問3以降で記載します。

正しい単語をコツコツと

レベルとしてはターゲット1900程度か、それよりも1つ上レベル。
センター試験よりは1つ上の単語帳をほぼ完璧にする必要はあります。

個人的にはセンターレベルの単語帳を高校2年までに仕上げて、その後は速読英単語の一般編と上級編を長文読解練習もかねつつ練習することが有効になっています。

正しく英単語を勉強することがなによりも大切ですが、単語帳だけの勉強は飽きやすく、継続は容易ではありません。
高度な単語は長文内で出てきた覚えられていない単語を拾って、自分だけの単語帳を作成するのも有効です。

全訳してしまおう

前述しましたが、長文読解では、ゆっくり時間をかけていいので、全訳する練習が一番最初です。

基本的な単語力や文法力(センターで140点くらいが当然のようにとれるイメージ)がついたら、センターの長文や500語程度の中堅私大レベルの長文を全訳してみましょう。

最初は時間がかかるでしょうが、自分が正確に読めておらず、なんとなくで誤魔化した勉強をしていたことが実感できるはずです。
人によってその後の改善方法は異なるので、学校の先生やプロ家庭教師など自分自身に合った勉強方法を提案してくれる人を活用できると効率的です。
速読をすすめる先生は要注意です。

(速読をすすめる先生のすべてが間違っているわけではありません。ただし、速読には高度な英語力が求められることが多く、ほとんどの生徒は自分の英語力がまだ不十分。速読のような高度な方法を使えるレベルにありません。まずは英語力を向上させていくということを考えるべきです。最初から楽に早く読める方法はありません。)

文法問題

大問3,4,5が文法問題。
大問の3,4が4択の選択問題で、最後の大問が並び替えが基本的な構成です。

大問3はしっかり意味を理解

4択の文法であり、熟語の要素が非常に重要です。
さらに、空所の前後を少し見るだけでなく、文全体の意味を理解した上で、選択しなければいけません。

文章の和訳力と単語、熟語力は非常に高くする必要があります。
センターレベルの熟語が問題として問われることはほぼなく、それより1~2段階上。

大問3では動詞に関連したイディオムが多いですが、必ずそうなるわけではありません。

大問4は構文や文法的要素

この大問4も大問3同様に曲者です。

こちらも邦画より文法要素が濃いですが、動詞や名詞、副詞などの似た意味の言葉の違いを、文法的側面から聞いてきています。
それぞれの単語の意味や品詞の違いなど、細かい要素を知っておかなければ解答することはできません。

最後は日本語訳がある並び替え

並び替えはそもそも難しいですが、あまりに難しすぎるので各文に日本語訳がついています。

細かい単語や熟語、構文を理解していなければなかなか解答が難しく、単純にはいきません。
王道の文法問題をしっかり理解しておくのは当然ですが、かなり細かい要素までさおさえておく必要があるでしょう。

文法対策

上智の文法対策は、まさに一朝一夕には完成せず、長い時間をかけて行うべきでしょう。
そもそも英語に力を入れている、日本で最高レベルの私立大学の一つです。

早慶上理クラスや難関国立を目指すのであれば、遅くとも1年半前くらいからは英熟語、英文法を徹底的に対策し始めるべきです。

まずは基礎からまんべんなく

文法問題は範囲が絞りやすく、勉強しやすいです。
ただ、量が膨大で、使いこなすには時間がかかります。

問題集はネクステージやアップグレード、頻出問題集など、なんでも構いません。

ここで重要なのが、問題を解くことが重要なのではなく、理解に基づいたうえで暗記していくことが重要です。
また、品詞理解としては日本語の文法を復習することも必要になるかもしれません。

とにかく問題を解くのも一つの方法ですが、そればかりではなく、理解をすることを重視しましょう。

上智の英語は難しい。
だからこを暗記だけでなく、理解に基づかないと覚えきれません。
暗記は理解を基礎とするということを忘れないようにしてください。

実際に合格するには7割取ればいいですが、対策の時点では8~9割くらいを目標にしましょう。

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