勉強しなさいって言いたくない
私が伺うご家庭の中で、保護者の方からよく言われることがあります。
それは、「もう 勉強しなさい っていうのに疲れました」ということです。
「勉強しなさい」は親にとっても言いたくない言葉であり、
子供にとっても聞きたくない言葉です。
場合によっては、私とお子さんの前で「勉強しなさいって言っても全然この子は聞かないんです。」なんて話が出ることも珍しくありません。
言いたくないけど、子供のことが心配で、愛があるからこそ言ってしまいますよね。
ありがたいことに、3か月以上継続的に指導した生徒では、全員の自宅学習時間(家庭教師の指導時間を含まない)が大幅に向上しています。
やり方次第で勉強時間は大きく伸びるということであり、それは現在の勉強時間が短い子でも間違いなく勉強を楽しめるという証拠でもあります。
早い子だと1ヶ月かかりません。
こちらはほんの数例です。
そうなると保護者の方からみても明らかになります。
ですから、子供が以前よりも勉強しているので、当然親御さんから「勉強しなさい」という言葉は出なくなっていきます。
そのおかげか、成績の伸びよりも、子供たちの勉強習慣や勉強に対する考え方の変化に関してお礼を言っていただくことが多いのです。
これを読んでいるお母さんには、子供に勉強の話をしすぎているのかもしれないとお悩みの方もいるかもしれません。
でも、みなさん最初は「勉強しなさい」ってつい言っちゃうという方が多いです。
保護者がした方がいいことと、しない方がいいことがある
このページをご覧の保護者の方は、非常に教育熱心で、
お子さんのために何かしたい
現状を変えていきたい
という前向きな考えを持っているでしょう。
保護者が今日からできることもあれば、保護者の立場ではどうしようもないこともあります。
保護者がした方がいいこと
お子さんについて客観的事実を理解すること
見えていない時間を考えること
いい面をみて、その話をすること
お子さんを理解してくれる先生を探すこと
子供は子供ですが、保護者の方が考えているより早く成長している、ということがよくあります。
保護者の方から見たら不十分だとしても、お子さんとしては頑張っている面があり、学校など保護者の見えないところで頑張っている部分があるでしょう。
そういった面を考えてみてください。保護者の皆さんが家庭教師や学校の先生よりお子さんに詳しいですし、性格や特性を理解しています。
時にはお子さん以上にお子さんのことを理解しているでしょう。
上手くいっていない部分が見えると、どうしてもその不足点に目がいきがち。
今一度、良い面を見つめなおし、親子で確認しあうことから始めてみましょう。
いい部分を確認できれば、そこに合う先生も見つけやすくなります。
私は保護者面談を重視しており、保護者の方からお子さんのいい部分を聞くのが大好きですし、それが授業にも役立っています。
保護者の方のほとんどが、悔しい思いをしています。うちの子はもっとできるのに。その通りです。
本当の実力を引き出してくれるような、質の高い先生を見つけてあげてください。
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保護者がしない方がいいこと
事実に基づかない声かけ
これが危険です。
保護者の方は、お子さんを心配するあまり、様々な推測をしてしまいます。
そして、そのいくつかは正解しているのですが、残念ながらいくつかは外れています。
さらに、実際には正しくても、お子さんの認識とはズレているというものもあるでしょう。
私がいう事実とは、客観的事実と、お子さんの自己認識(子供にとって事実と感じること)の2つを示しています。
この両方を考えて声掛けをしなければいけません。
大人が感じる客観的事実だけを子供にぶつけ、途中の思考を共有する工程を省略すると、「勉強しているのか?」といった発言につながってしまいます。
言っていることは正しいとしても、お子さんのことを思っているからこその発言だとしても、おすすめできません。
うちの子が勉強しないのは、教師が悪い
まず、これを読む保護者の皆さんに理解してほしいのは、子供は基本的に勉強が好きだということです。
これを聞いて疑問に思う方もいるかと思います。
いい先生に出会うと大きく変わります。
正確には、子供だけでなく、ほぼ「すべての人は新しい学びが楽しい」ということです。
一方で、勉強しなさいと言ってしまう保護者の皆さんの気持ちもすごくわかります。
勉強には楽しくない面もあります。
ただ、楽しい面に焦点をあてる。この焦点の当て方を工夫している指導は、楽しくない面も乗り越えやすくしてくれます。
よくある相談例
私のもとには、
- 勉強が嫌いで仕方ない
- 定期テストのときですらあまり勉強しない
- 1週間の自宅勉強時間が0分
- 塾に通わせても上手くいかなかった
- やめてしまった
- 勉強なんてどうせ意味がないとよく言う
- 学校にうまくなじめず、登校できていない
などなど、いろいろな状況で勉強をしない子に関する相談が寄せられてきました。
原因は様々
「目的がない」
これはすごく多いです。
やはり目的や目標があった方が勉強の理由付けはしやすいです。
しかし、私の生徒でも目標がなくても楽しく勉強している生徒はいます。
理由は単純。 その生徒は、学ぶことの楽しさに気づいているからです。 こういう生徒は、大人になっても学ぶことを楽しみ、継続できます。
「勉強以外にやりたいことがある」
この場合には、いわゆる学校のお勉強だけを頑張る必要性はありません。
私の生徒にもプロスポーツ選手や芸術家になりたいという自分自身の進路を考えている生徒はいました。
それをしっかりと話したうえで、そもそも勉強はあらゆることに役立つということを話すと、
よく理解して、勉強とやりたいことをつなげて頑張れるようになりました。
「何に役に立つかわからないからやる意味がわからない」
学校の先生や塾の先生など、教育業界以外の経験がなかったり、選択肢に入れていない人が多いのが現状です。
教育業界以外に少しでも出てみると、いかに学校の勉強が社会に出て役に立つのかわかります。
こういったことを誤魔化さずに、子供に正面から向き合って説明してくれる先生がいれば、子供たちはしっかり理解してくれます。
「病気が原因」
私は現在、発達障害(LD、ADHD、ASDなど)を持つ生徒を指導しています。
こういった生徒には、従来のパターンは当てはまりませんが、正しい先生が指導すれば、勉強は楽しくなります。
発達障害を持つ生徒も、楽しく勉強している生徒はたくさんいます。
悩んでおられる保護者の方は是非ご相談ください。
発達障害ありと診断された子も、もちろん勉強を楽しむことができます。
基礎知識は重要
昔は物事をよく知っている子供が、頭のいい子の条件でした。
一方で、現在では、知識は検索できる時代。
いわゆる詰め込み型の暗記ばかりは意味がない、という誤解を生んでいます。
しかし、現実には頭がいい子は知識も豊富。
頭の良さやアイディアの豊富さなどにも知識は非常に重要です。
一部の大人で知識を活かせていないせいで、知識ばかりはダメだと勘違いしています。
知識は使い方が確かに重要ですが、そもそも使うための知識自体がないとどうにもなりません。
実際の例に関しては → こちら
ある生徒からは、「なんで僕は勉強するようになったの?」なんて言われることもあります。
あれだけ嫌だったり進まなかった勉強や宿題。
気づいたら勉強習慣がついているので、宿題も自然に終わっているんですね。
学校の勉強がつまらない理由
うちの子には学校の勉強がおもしろくないみたいなんです。
そう思っている保護者の皆さん。
おそらくそれは正解です。
多くの生徒にとって、学校の勉強は面白くありません。
そして、その主な原因は学校側や現在の日本の教育システムにあります。
(もちろん、面白い授業をしてくれる素晴らしい学校の先生もたくさんいます)
教科書は狙いとしてよく作られていますが、実は多くの生徒にとって不便で、勉強しにくくなっています。
だから私の生徒の多くは教科書を使っていませんし、一定以上のレベルの学校は授業でも教科書を使わないシーンの方が多いです。
ただし、先生が悪い、環境が悪い、政治が悪いといっても、わが子のためになりません。
わが子の興味につながり、知りたいことをただ教えるだけでなく、一緒に考えながら導いてくれる先生が必要です。
そんな先生には、保護者の方が動かずに出会うことは非常に稀です。
わからないからつまらない
上記の原因以外にある、最大の理由は、やはりこれです。
多くの生徒は、授業がわからないし、成績も悪くなって評価されないし、親にも怒られる。
つまり、 わからない = つまらない という図式が出来上がっています。
わからない原因は、 勉強がつまらないせいで努力をしなくなり、
- 置いていかれている
- 頑張っているのにやり方が間違っている
- 教材などがわからず、何に手をつけていいのかがわからない
- 学校や塾の先生の言うことは聞いているのに、そもそも方法が間違っている
など、様々です。
宿題を自分できめる
高校生では、基本的に自分自身で宿題を決めるように話をしています。
出来そうな子は、小学生や中学生でも可能な限り自分で宿題を決めてもらっています。
もちろんそのために必要な考え方は指導します。
不自然な点は指摘したり、予定(宿題)を決める上で困ったことがあれば、アドバイスもします。
生徒が、「今週は勉強以外に○○をしたい」と要望をくれたときには、話をして勉強の宿題は全くなしとなることもあります。
小学生の時には先生から宿題を出すことが基本ですが、生徒と話をして、量を変えたり、教材を変えたりします。
集団指導塾や学校では手間の都合上、先生から一方的に多くの生徒に向けて宿題がでます。
それでは、子供のやる気がでないのも理解できます。
子供たちは、確かに子供です。
しかし、与えられたものを一方的にやれといわれたときに、嫌な気持ちに大人も子供もなく、
自分が決めたことを頑張る気持ちにも、大人も子供もありません。
目標点も一緒に決める
例えば私の生徒の中に毎週英単語テストを実施している生徒がいます。
その目標点は、生徒自身が決めています。
もちろん、いきなり目標点を決めて、と話しても困惑する生徒もいるので、目標点の決めるための指針となる話は、しっかりします。
同様に、定期テストや模試の目標点や目標偏差値を一緒に決めることもあります。
この方法は、しっかり実行することが意外と難しいです。
生徒と先生、子供と親がしっかりコミュニケーションを取ることが必須になります。
予定表が自分で埋められる
宿題を生徒主導で決定していく過程で、予定管理自体に関しても話をしていきます。
そもそも宿題を考えるとなると、一週間の自分の予定を 保護者の皆さんは予定管理の重要性はよくわかっていると思います。
仕事でも、遊びでも、家事でも、先を見据えて予定を立てることは重要であり、実践的で役に立ちます。
これは、将来的には金銭管理や部下の管理などにも役立つ考え方を教えています。
また、同様のものとして、持ち物管理(教科書やノート)も指導しています。
予定表にも一工夫
さらに予定表も生徒に合わせたオリジナル。
生徒一人一人の性格や現状を考えて、アレンジしていきます。
一人の生徒で3~5回程度は予定表を作り替え、本人にぴったりの予定表を完成させていきます。
塾などでも予定表を使っているケースは多いですが、基本的に1パターン。
それでは不十分だと私は考えてるからこそ、オリジナルで生徒によって使い分けています。
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