【勉強法】英語に対する大きな勘違い | プロ家庭教師のロジティー

 

今は英語の時代、ではない(英語に対する大きな勘違い)

よくある保護者や大人の誤解として

「中高6年間勉強したのに英語を話せない」

というものがあります。

 

今では小学校3年4年生でも若干英語に触れましょうという授業(外国語活動)がスタートしていますが、恐ろしいほどに的外れだと思います。

日本での英語教育を誤認しており、その考えでお子さんの英語教育を行うと失敗する確率が非常に高くなります。

 

そして、残念ながら、「英検1級」、「TOEIC満点」、「海外留学経験あり」といった家庭教師やの先生に教わっても失敗する理由も同じです。

日本において生活する場合での英語の勉強は、根本から違うことを理解した先生が必須です。

上記を理解している先生は意外と多いですが、実践されている先生は限られています。

 

本質的な目標は2つ という人が大半

必要な能力は、英語の基礎力。

中学生や高校生が身につけたい英語力とは、以下の2点を満たすことでしょう。

 

留学や外資系企業(社内共用言語が英語)の機会が3カ月や半年後に迫ったときに、その期間で英会話をそこそこできるくらいのベースを作ること

高校や大学受験の英語(英検など資格試験も含む)をしっかり勉強して、目標に到達できる点数をとること

 

これが達成できれば、現時点では十分でしょう。

大切なのは、お子さんが何を目指し、保護者が何を願うのか、ということです。

言語学習には正しい順番がある

一般的に言われる新しい言語の習得には以下の順番があると言われています。

聞く → 話す → 読む → 書く

つまり、聞くことが最も簡単で、書くことが最難関であるということです。

 

ですが、これは幼児など母国語(日本でいう日本語、イギリスやアメリカでは英語など)を基本とした考え方です。

われわれ日本人や日本で生まれ育った人にとって、英語は外国語。

普段は日本語を利用するので、英語を使って会話することはありません。

学生の中では、継続的に英会話の豊富な動画を見たり、NHKなどのラジオを聞き続けている人は、ほとんどいないのではないでしょうか。

 

普段英会話をしない我々は耳が育たないので、実は聞くのが一番難しい。

つまり、日本で普通に生活するときの学習において、「聞く」は最難関といえるでしょう。

実は、聞くより話す(考えて一方的にしゃべる)方が実践しやすかったりもします。

 

聞く能力を高める方法はたくさんある

自主的な練習はyoutubeなどの動画サイトや、web家庭教師を利用して家でも練習できます。

もし、留学を確実な目標として決めている場合には、そういった勉強は有効です。

ただし、ほとんどの生徒にとっては直近の目標ではないので、やらせても継続できず無駄になりやすいです。

 

「読む」のは非常に実用的

大きな勘違いとして、会話ができることが英語が使える唯一にして最大の条件と考えている人が多いです。

 

実際は違います。

 

大学生で最も多い、英語の実用的な機会は、論文を読むことです。

大学3~4年生になると、一部の大学や研究室では海外の学会で発表する機会があり、その際に英語を話したり聞いたりする機会がありますが、部分的といえるでしょう。

 

社会人になると、よほど専門的な部分でない限り英語の文章を読むことはなく、必要性もありません。

google翻訳などで日本語に変換して読む人がほとんどでしょう。

 

海外留学が必須の大学でも、大学生になってからの対策で十分間に合う

日本でも一部の大学では海外留学を卒業のための条件としたり、海外からの留学生を積極的に受け入れている大学もあります。

大学で英語を本格的に勉強したい、と思うお子さんや、お子さんに英語力を高めてほしいという保護者の方はいるでしょう。

英語の学習を大学入学の1つの目標とされている生徒にとっては非常に良いことだと思います。

ただ、それは一部の学生のはずです。

 

考えてみてください。

完璧な英会話能力は、大学入学前に必要でしょうか?

 

大学は勉強する場。

入学前に入試に合格できるような基礎的な英語力は必要ですが、英会話を高いレベルで行える必要はありません。

それは大学入学後に勉強・練習していけばいいのです。

 

海外の大学に進学したかったり、通訳など英語を主戦場としたお仕事を目指す生徒のみ、そのための勉強をコツコツしておくとよいでしょう。

そもそも使っていないと能力は落ちます。

 

早めに備えても、継続できなければもったいないこととなるでしょう

継続は勉強の基本であり、最大の難関の1つ。

英語の単語力や聞き分ける耳は継続しなければどんどん低下します。

 

 

最近英語で会話しましたか?

これまでに述べてきたように、保護者も生徒も英語で話すということに対して憧れがあったりしますが、実際はどうでしょうか?

ここ1カ月で、英語で話す機会はありましたか?

生徒であれば学校での英語の授業がせいぜいではないでしょうか?

 

じゃあ、実際に英語で何分話しましたか?

学校の授業が45~50分/回で、ちゃんと話しているのは何分でしょうか?

 

保護者のみなさん、大人になって実際に英語を話したのは一カ月に何分ですか?

これらを考えるとわかるように、日本で生活する大人の90%以上は英会話をほぼしません。

もしかしたら98%とか99%くらいは使っていないかもしれません。

 

なのに、なぜか多くの日本人は、英語の勉強は英会話ができることだと勘違いをしているのです。

使わない英会話能力、必要ですか?

大学で必要なのは英語の論文などを読んだりする能力です。

 

10年後の英会話

現在中高生のお子さんが10年後で23~28歳。

社会に出始めて少したったくらいでしょう。

 

現時点での目標として、海外の生活を明確に目指していたり、海外派遣や転勤が高確率である会社を目標にしているのであれば、英会話のレベルを高めることは有効といえます。

一方で、上記のような海外生活を前提とした明確な目標をもっているお子さんは少ないはずです。

 

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海外旅行程度なら、日本のちょっとした勉強で十分にまかなえる

いわゆる日本における英語教育のような、  読む、 書く  を中心とした英語学習だとしても、中学レベルの教科書にのっているような英会話力は身につきます。

そして、数日の海外旅行であれば、ただしい勉強さえしていれば習得できるレベルです。

 

実際に海外旅行に行くとなった場合、場慣れしていない問題がありますので、海外旅行に行くことを決めたら1週間ほど英会話の短期スクールにいけば大丈夫。

そもそも日本にいるレベルであれば耳が慣れないので1カ月2カ月英語から離れると英会話の能力は大きく低下します。

 

ですから、海外旅行程度であれば、基礎は日本での英語教育、直前にリスニングとスピーキングの練習。

これだけで十分といえるでしょう。

 

AIがつくる未来は現実的将来として考えなければならない

現在もchatGPTなどAIと言語に関するサービスが多く展開されています。

英語と日本語という意味では、google翻訳などもあります。

 

そうです。

すでに英語を日本語に変換するだけであれば、ある程度のものまではAIが英語の理解を補助してくれます。

そしてgoogle翻訳(音声入力)やポケトークといった音声翻訳機は、すでに英会話をその場で翻訳してくれます。

 

現時点での精度は完ぺきではありませんが、5年後10年後はさらに精度が高まるでしょう。

お子さんの今のためでなく将来を考えた教育設計をする場合、英会話が必要でしょうか?

今一度考えてみてください。

 

英語が上手く使えない理由は英語力ではなく現代文力

言語習得には大きく分けて2通りあると考えています。

1つが本能(経験)型
1つが理論(理解)型

となります。

 

どちらもメリットとデメリットがあります。

大切なのは目的を明確にして、より合っている方を選ぶことです。

本能(経験)型

本能型はいわゆるネイティブと似た勉強方法。

日々の膨大な事例をもとに、なんとなく正しい形を量で習得していくことがベースとなります。

 

聞いて話すことを第一の目的とするのであればこちらでしょう。

ただ話すだけでなく、スラングなど口語表現が伸びやすく、すでに身近に英語話者が友人などにいるのであれば可能性は広がりやすいです。

ただし、書いたり読んだりする基礎には不十分になりやすく、論理による理解が難しいです。

 

われわれ日本人も日本語をこの形式でマスターしていますが、これは周りにその言語を話してくれたり、テレビやネット動画などで日々触れていなければいけません。

海外などの日本好きで、アニメをみて日本語を話せるようになっている人もこれに近い方法を実践しているようです。

日本人が日本に住みながらこのタイプを目指すのは、一部の人をのぞいておすすめできません。

 

理論(理解)型

理論型が現在の中学校や高校で勉強しているやり方。

私はこちらが圧倒的に正解だと思っており、実際著名な英語の先生もこちらをおすすめしています。

にもかかわらず、学校の教科書や授業はこの方法から離れつつあり、英語が出来ない生徒や保護者からの相談をいただく機会が増えています。

ですので、私が英語を勉強すると、やり方の効率化にいい意味で驚いてくれますし、点数も無理なく伸びる生徒が非常に多いです。

 

私が本ページの最初で書いた2点の本質的な目標も、この方法が効率的に習得できます。

 

理論(理解)型は英語の理論を理解し、日本語との共通点と差異を勉強する方法です。

英語ではなく日本語をベースとするので始めやすく、継続しやすいです。

理解なので、正しく勉強すれば多少時間が経っても能力が落ちにくく、日本でも実行しやすくなっています。

 

書いたり読んだりするにはこちらの方法。

なおかつ、体系的に整理して理解をするので、会話の基礎も身につきます。

一方で、スラングなど実践的表現では不足が出やすいのも事実です。

 

こちらが一般的であり効率的ですが、日本人の多くは英語の勉強に失敗しています。

理由は、日本語力が低いからです。

 

小学校から国語の授業で日本語を勉強していますが、本能型に引っ張られ過ぎて日本語の理論を理解していない人が多すぎます。

同時に、英語と国語の先生が違うので、統一された理論ではなく、生徒がどうしても混乱してしまうということもあります。

理論型で英語を勉強するのであれば、せめて小学生でならう日本語の文法や理論を理解する必要があります。

 

保護者のみなさん。 お子さんの英語力を高めたければ、小学校レベルから国語(現代文)をやり直させましょう。

基礎的な部分であれば1カ月でだいたい復習できます。

私の短期指導でも簡単に対策が可能です。

 

まとめ

現在の一般的な英語の勉強方法は間違っています。

そして、目的意識と日本語の勉強、正しい指導が不足しています。

 

日本人の現状を理解すれば、小さい時から英語を勉強するのではなく、その時間を国語にあてることが最も効率的で、英語の能力も伸ばしてくれます。

もちろん、国語は全ての基礎なので、数学や理科社会の能力をあげることにも役立ちます。

論理性や予定管理など社会人になっても活用できる基礎となります。

 

それは、私の生徒が点数や合格実績でも証明してくれていますし、多くの著名な先生方も同じ意見のようです。

 

英語がかっこいい、憧れる
うちの子も英語がペラペラの賢く見える子になってほしい

という保護者の皆さんの気持ちはよくわかります。

だからこそ、本当に能力が身につく英語の勉強方法をお子さんに与えてあげてください。

 

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