まずは現状を確認しよう
計算ミスを完全になくすことは人間には不可能です。
ですが、限りなくゼロに近づけることはできます。
まずは、計算ミスの原因を探ることが重要です。
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見直し手順
計算ミスしたと思ったときに、どのようなことで間違えが発生したのか、
以下の3つの手順で見直してみましょう。
- 類題を10問解く
- 計算ミスじゃない可能性を排除する
- 具体的な原因を探る
これらの方法は、私自身が多くの生徒の計算を見てきた結果です。
保護者の方は、是非お子さんと一緒に試してみて下さい。
中高生の場合は、自分でやってみましょう。
計算ミスと似たような問題を10問慎重に解いてみる
もしこの時に3問以上(正解が7問以下)間違えている場合には、
いわゆるケアレスミスではないかもしれません。
2問ミスでもかなり怪しいです。
最適な問題が10問用意できない
どの問題を解けばいいかわからない生徒は、
学校で使っているワークや問題集の、最近やった単元の章末問題にある計算に
チャレンジしてみて下さい。
原因は計算ミスではないことが多い
ここが2つ目の手順である、「計算ミスじゃない可能性を排除する」という手順です。
そもそも計算ミスとはなんでしょうか?
その答えは計算ミスをした時の気持ちから理解できます。
皆さん計算ミスをしたときに
「あー、本当は正解できたのに、つまらないミスをしてしまった。実際はできたのに。」
と思っていませんか?
つまり、計算ミスは、ケアレスが原因によるミス(注意不足による失敗)です。
時間をかけたり落ち着いていれば必ず正解する問題であるにもかかわらず、
答えが合わない状況にしか発生しないのです。
「ポイントは、確実に、必ず、絶対、正解できる」
ということです。
それなのに、慎重に10問解いて2問も間違えていれば、
そもそもケアレスミスではなく実力といえるでしょう。
厳しい言い方をすると単純なる実力不足。
自分自身で受け入れられないなら、正しい先生にチェックしてもらいましょう。
理解の4段階でも解説しましたが、
自分が出来ないことを受け入れ、
認識することが、
勉強において最重要であると同時に、最難関でもあります。
計算ミスの原因を具体的に探る
ここは、最後の手順である、「具体的な原因を探る」という項目です。
計算ミスにはパターンがあります。
どのパターンに当てはまるかを、自分で考えてみて下さい。
Ⅰ、簡単な四則計算
計算ミスの最大の原因は、簡単の計算を間違えているということです。
具体的には四則計算(足し算、引き算、掛け算、割り算)の間違いです。
そんな簡単なことを間違えるはずがないと思うかもしれませんが、
複雑な問題の中に、
四則計算の組み合わされていたり、
桁数の多い計算が入っていると、
意外と間違えているものです。
Ⅱ、正負の間違い
これもよくあることです。
かっこの展開など、- と - の掛け算で+になるのは、
普段では間違えないことでしょうが、意外と計算ミスの原因になっていることがあります。
また、分数の際の - の扱いが苦手な生徒も少なくありません。
マイナスなのか、プラスなのかは、一見するとちょっとするミスで、大したことがないような気がします。
ですが、あなたのお小遣いが、来月から -500円になるのと、+500円になるのでは、1000円の差が出ます。
テストの点数が、前回から-になるのか、+になるのかも大きな違いでしょう。
マイナスを甘く見ると痛い目にあうでしょう。
Ⅲ、字が汚くて読み間違えている
小学生の生徒や、中高生の男の子によくありがちなのが、字が汚いこと。
例えば1と7、
数字の6と英小文字のb、
数字の9と英子文字のq、
×(かける)と英語のx(エックス)
などあげればきりがありません。
大丈夫大丈夫と思っていても、生徒の計算を見ていると字の間違いは決して見過ごせない頻度で起きています。
他にも消しゴムで消したのに、その消し方が十分でなく見間違えたということも起こります。
また、字の列がそろっていないことで、分母と分子の間違えもよく起こります。
列を揃える、という考えは、桁数の多い計算だけでなく、
中学や高校数学の文字式での計算ミスが劇的に減るだけでなく、
高次式やベクトルなどでは、計算も早くなり、
得点が大きく変わってきます。
通分も計算の得意でない生徒ではよく間違いが起こります。
Ⅳ、実はよくある日本語の読み間違い
非常に見過ごされがちなのが、問題文の読み間違いです。
そもそもどう計算すべきなのか、何の答えを出すべきなのか、読み間違えている生徒はかなり多いです。
これは発見が難しいだけでなく、直すのに時間がかかります。
男の子に比較的多いミスですが、女の子でも見られるミスですので、女の子もしっかり確認をしてください。
先ほどの10問を見返す
上記4つのようなミスはありませんか?
実際にミスは起きていなくても、
わかりにくくなっている部分はありませんか?
是非確認してみて下さい。
あなたなりの、間違えやすいポイントを特定することができれば、ミスは確実に減少していきます。
大きめのメモ帳を机の上に置くことで、ミスの原因がわかる
上記の4つのミスのパターンは、あくまでよくあるものであり、
確実にあなたに当てはまらない場合もあります。
また、どれもあてはまる気がして、よくわからないということもあるかと思います。
そこで、メモ帳を学習机の端に置いてみて下さい。
そして、計算ミスをするたびに、どういう計算ミスをしたのかカウントしましょう。
10日もすればどのミスが多いのかわかります。
ミスの原因がわかれば、ミスしやすい計算を行う場面で自然と注意力が高まります。
また、ミスしやすい傾向の問題を集中的に特訓し、
一定期間後に復習することを3回ほど繰り返せば、確実にミスは減ります。
これだけがすべてではない
あくまで基礎編であり、
高校生レベルになると図の書き方やxy平面の利用方法によってもたらされる計算ミスの防ぎ方もあります。
原因が分かった後のより自分に合った対処法などは、指導がうまい先生や、プロ家庭教師をご利用ください。
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よくいただく質問集は → こちら