小学校との違いは連結と深さ
小学校ではメインは日本地理。
最近は世界地理も増えて広さが増していますが、深さが全然違います。
日本の都道府県と県庁所在地を覚えた後は、それぞれの地域に合わせて特徴を覚えました。
そして、中学では小学校の復習もかねた日本地理と、一部の世界地理でも深くなります。
ただ、現在では広さも深さもある地理についていけていない生徒をよくみます。
地理の理解不足が、歴史や公民にも影響して社会全体の成績が落ちている生徒も多いです。
勉強のための勉強はもったいない
地理は興味を持ちやすく勉強しやすい分野です。
男の子に多いですが、電車が好きであれば、地理は絶対興味があるはずです。
女の子では韓国アイドルやハリウッドスターなど、人や服のブランド、モデルさんの生活スタイル紹介などもあり世界地理を学ぶきっかけ作りがしやすいです。
近年では、台風の影響で主要な川が、地震で震源地が、日々の天気予報で日本地図が出てきます。
そのたびに、興味をもつチャンスがあるのです。
2020年から始まったコロナウイルス関連のニュースが毎日報じられており、
関東や関西の大都市圏以外でも様々な地方のニュースを見ているかと思います。
コロナ対策や、コロナへの感覚も地方差が明確になってきており、それも地理を勉強した成果が発揮できます。
お子さんが好きな俳優さんやアイドル、スポーツ選手や芸人さんなどの出身都道府県を調べたことはありますか?
好きなアニメや漫画、映画などの舞台になっている場所を知っていますか?
一見勉強に関係ないことにも、勉強に役立つ部分が隠れています。
是非お子さんの興味を刺激してあげてください。
実は2年生から始まる歴史の勉強には日本地理が必須であり、高校受験で出題率が高まっている国際関係には世界地理が必須です。
高校1年生で文系理系問わず勉強する歴史総合や公共でも日本地理と世界地理が必須となります。
中学生のための勉強法 → 英語 数学 国語 理科1 理科2 歴史 公民
まずは世界地図を理解
社会の勉強が始まる前、もしくは最初に世界地理を覚えましょう。
北米の3か国、
中南米では、ブラジル、アルゼンチン、キューバなど
東アジアおよび東南アジアでは、中国、韓国、タイ、フィリピンなど、を数か国
南アジアとアラブ諸国では、インド、サウジアラビア、UAEなど、を数か国
アフリカでは、エジプト、南アフリカ共和国、など
オセアニアでは、オーストラリアとニュージーランド
ヨーロッパでは、UK、フランス、イタリアなどの主要国だけでなく、ロシア、トルコ、イスラエルも合わせて覚えておきましょう。
もちろん、それぞれの国だけでなく、最初は6大陸を覚えましょう。
プラスの知識として、有名な山脈や海、湖、川、砂漠も覚えられると最高ですが、最初はそこまでは不要です。
食はイメージしやすい
アメリカならハンバーガーやステーキ
イタリアならピザやパスタ
インドならカレー
中国なら中華料理
ブラジルならシュハスコ
など、
最初は食をからめてみると誰にでもイメージが作りやすいです。
今、食卓の上にある商品は、本当に日本産ですか?
2022年にちょっと流行ったカヌレはフランスです。
ヨーロッパでも有名な農業国で、美食の国ですね。
タピオカブームは台湾からスタートしましたが、原料はナイジェリアやコンゴ共和国といったアフリカなどから輸入されています。
懐かしいレベルとなったマリトッツォはイタリアですし、ケーキ屋さんで今も見るバスクチーズケーキはスペインです。
他にも、
スポーツや音楽、芸術に有名人など、お子さんにとってイメージしやすいものから入るのがオススメです。
対面授業もオンライン授業も、プロ家庭教師へのお問い合わせは → こちら
全記事一覧は → こちら
社会は親が最も参加しやすい科目
世界の主要国、その地域で力を持っている国を覚えていくのはもちろんです。
加えて知っておきたいことが、日本と関係性が深い国は特別マークすべきでしょう。
ニュースやバラエティ、スポーツなど、海外の国名が出てくるシーンは意外と多いです。
その都度、地球儀や地図帳、ネットなどを使いながら、国の位置を確認するといいでしょう。
可能であれば、そのエリアの気候と特産品なども合わせて勉強するといいです。
有名企業やブランドも地理と関連性が深いので、就職活動の助けにもなります。
現在は簡単に世界遺産を調べることができますし、家族旅行は世界地理の最高の勉強の場です。
興味がでた1か国ができた場合は、その周辺国も合わせて勉強してみましょう。
本人が行けなくても、保護者や親せきの方が出張や旅行で行った時もいい機会ですね。
地球儀を理解する前に
世界地図を考えるときには、必ず地球儀の話が出てきます。
このときのポイントが、理科の自転と公転、太陽との関係性を合わせて復習することです。
そうすることで、
なぜ日本より北に行くと寒くなり、南に行くと暑くなるのか?
なぜオーストラリアのサンタクロースは薄着で海にいるのか?
という、季節や気温と世界地理の関係性がよくわかります。
こういった現象と結果の関係性を結び付けていくことで、社会が単純暗記ではないことが実感できます。
日本地理の復習も行おう
中学校では、小学校の延長として日本地理も勉強します。
実は大半が小学校とかぶっており、かなり勉強しやすいです。
言い換えれば、小学生のとき理解が不十分だった生徒はここで取り返す必要がありますし、ここで取り返せなければ高校から取り返すのは非常に大変です。
中学入学前に復習できることがベストですが、入学後でも構いません。
特産品には理由がある
例えば、お米は北海道や新潟などの寒く、水が豊富な地域で有名です。
農作物は大都市圏に近いエリアで良く作られています。
工業地帯や工業地域は海沿いが基本です。
お米が寒い地域なのは、日本のお米が品種改良で冷害に強いものを作ってきたからです。
農作物は消費量が多いのは、大都市圏です。
そして賞味期限と輸送量の問題から、大都市圏に近いエリアで、かつ土地の値段が安いところが便利なのです。
工業製品は重いので、船で運びます。 だから海沿いが便利です。
単純に北海道と新潟はお米の生産量が多い。
と暗記するのでは大変ですが、理由を知れば、簡単に理解できます。
実際、お米の生産量の第3位は秋田県であり、4位は山形、5位は宮城で6位は福島です。
野菜の産出額ランキングは、1位は面積の都合上、北海道ですが、2位は茨城、3位は千葉です。(データは2017年)
日本には4大工業地帯(今は3大と教えることが多い)は、すべて海沿いにあります。
理解の4段階などを見ながら、その暗記がなぜそうなっているのか?を聞かれたときに、対応できなければ、社会を勉強したことにはなりません。
単純暗記はちょっと時間がたてば、あっさりと頭の中から抜けていきます。
雪が降るエリアの冬の特産品
東北・北陸といった、冬に雪が多い地域は、冬に家から出ることができません。
だからこそ、秋に収穫した食料を保存しておき、冬に家でできるお仕事を育んできました。
いわゆる伝統工芸品が田舎のイメージが強いのはそれが理由です。
単純に〇〇県にはこの特産品、という暗記ではなく、
なぜ〇〇県ではこの特産品を作るようになったのか?というストーリーが理解に重要になります。
ストーリーで理解する習慣は、英語や数学などにも役立ちます。
数学?と思う方もいるかもしれませんが、数学と社会の関連性は深いのに、教えてくれる先生がほぼいません。
日本地理にも親の出番は多い
例えば、あなたが東京近辺(埼玉、神奈川、千葉など)や大阪、愛知、などなど、大都市に住んでいたとします。
その場合、かなりの確率で自分が住んでいる都道府県以外に、祖父母の家がありませんか?
なくても、親戚が違う都道府県に住んでいる確率は非常に高いと思います。
さらに、旅行に行った県は最低でも一つはあるはずです。
お子さんがいってなくても、保護者の方が仕事や旅行で行った場所が確実にあるでしょう。
そんな思い出話を是非してあげてください。
別に、勉強のような内容である必要はありません。
ただし、お持ちのスマホなどでいいので、日本地図のどこにあって、近くの有名な県がどこで、といったお話も合わせてしてあげてください。
(その時のお土産で家に飾ってあるものや写真があれば最高です。)
そもそも小学校の地理は完璧でしたか?
小学校とかぶっている部分が多くても、小学校時代の暗記や理解が不十分であれば、ほぼ初めてみるような知識が多く出てきます。
中学受験でトップ校に合格した生徒以外は、ほとんどが小学校の知識が不足しています。
中学受験を行っていない生徒は、それ以上に不足しています。
まずは小学校の学習参考書を使って、復習をすることから始めても十分成果がでます。
図表は必須
都立高校入試や埼玉県高校入試などでも、図表問題が圧倒的に増えています。
これは、上記2つの公立入試以外でも同じ傾向であり、学校の定期テストや、高校以降でも同じです。
図表を読み取るには、単純暗記では乗り越えられません。
暗記の前に理由が入っていなければいけません。
さらに国語の勉強も必須です。
大学入試での地理や歴史でも地図を含めた図表は絡めて出題されており、地理を学ぶ流れで図表や地図を合わせる習慣が有効です。
せっかく質の高い勉強をするのであれば、定期テストにも大学入試にもその先にも役立つような効率的方法を実行しましょう。
高校入試の予定があれば、過去問を見てみよう
中学受験を行って、高校受験を行う予定がない場合でも、できれば見てほしいですが、
高校受験することが決まっている場合は、ぜひ今の時点で地元の入試問題を見てみて下さい。
ネットで検索すると、必ず出てきます。
その際に、別に問題を解く必要はありません。
地理の分野にいかに図表や地図が多く出ているかを確認してみて下さい。
さらに可能であれば、大学入試の共通テスト(旧:センター試験)なども見てみて下さい。
地理では、多くの地図に絡めた問題、データに絡めた問題が出題されています。
さらにさらに、
学校の地理の定期テストが残っていれば、それを見てみて下さい。
これまた、地図やデータの問題が出題されているはずです。
プロ家庭教師の指導に興味がある方は → こちら
他の記事一覧は → こちら