【数学】1年で私立獣医に合格するために | 獣医学科卒プロ家庭教師

獣医学科に1年で合格するためには、相当な努力が必要

こちらの解説では、私立の獣医学科の中でも、

  • 日本大学
  • 北里大学
  • 岡山理科大学
  • 酪農学園大学(数学の独自試験復活)

を目指す場合を想定しています。

2025年1月以降の新課程に合わせているので、浪人生は若干違いがあります。

推薦など小論文の指導も可能ですが、指導方法が変わるので注意してください。

他の私立獣医の2校(麻布・日獣)は、基本は同じですが、実践的には少し勉強法が違うので注意してください。

ただし、この延長上で合格できる学力が身につくことは事実です。

本分析は、獣医学科に合格した生徒の実際の勉強に加えて、獣医学科を卒業した私自身の経験を一般化・改良したものになります。

国公立獣医は共通テストが非常に重要(一部除く)であり、勉強法が違います。

国公立対策をしたい方、私立獣医に向けた個別の指導を受けたい方は、問い合わせから連絡をしてください。

オンライン(web)授業も実施してます。

私立獣医の数学分析
日本大学  北里大学  岡山理科大学  酪農学園大学 

1年で私立獣医に合格する勉強法 → 英語 生物 化学

国公立や他の私立獣医分析は → こちら

私立獣医は3科目。

1年あれば偏差値40台でも合格を目指すことは現実的に可能です。

ただし、そのためには周りの人が1年半~2年かけてやる勉強を1年で終わらせるのが最低条件。

以下の記事では、無理ではないけど結構頑張らないといけない分量の目安も示されています。

まずは自分の実力を知ろう

自分の力と、残り時間を考えて勉強法を変えていくことが重要です。

主に2つの方法で自分の実力を測ることができます。

外部模試がわかりやすい

1つ目は外部模試。

全国タイプの模試の偏差値が最もわかりやすいと思います。

高校2年生の冬であれば偏差値50くらいあれば十分に逆転可能です。

偏差値45を下回っていると相当努力して1年でぎりぎり可能性が残るくらい。

1年半あれば十分にいい勝負ができます。

現在高校3年生というときは、浪人を前提に、可能であれば多浪も視野に入れましょう。

獣医学科は医学部医学科と同様に2~3浪は珍しくありません。

旧センター過去問は正確

旧センター過去問(Amazonリンク)を適当に3回分解いてみると学力が正確にはかれます。

実は模試よりもこちらの方が正確です。

ただし、緊張感やごまかしの危険性もあります。

注意点として、共通テスト(Amazonリンク)ではなく、センター過去問を使ってください。

共通テストは私立獣医には不要であり、むしろマイナスに働きます。

国立が第一希望で、私大は共通テスト利用の可能性が高い生徒は、共通テストの対策も必須となります。

ⅠAとⅡBがそれぞれ50点以上とれていれば、1年後の合格は十分に可能です。

どちらも40点くらいの場合は、1年での合格はかなり効率的に頑張らないと難しいです。

2年計画も時には必要

センター過去問で、数学がどちらも30点以下の場合は、1年半~2年半かかる前提で勉強しましょう。

各大学の分析を行い、傾向を理解していても本質的勉強には一定の時間がかかります。

浪人することになるかと思いますが、多浪を防げます。

とりあえず1年、だめだったからまた1年と年数を重ねていくと簡単に3浪になったり、2浪して不合格で結局諦めるといったことになります。

獣医学科を諦める生徒の大半が、現実が見えておらず、目の前の受験しか考えられていません。

本人がいきなり2年間かけるというのは決断しにくいので、保護者の方がある程度サポートしてあげることも重要です。

現在の成績に自信がなくても。2年計画にすることで合格率を大幅に変え、成功をつかみ取ることができます。

一人一人違いがあるので、適切な勉強法を選び、効率的に進めることで大きく学力を向上させることができます。

もちろん、生徒の状況や性格によって差があるので、自分用にアレンジするか、信頼できる先生と日々相談しながら勉強を細かく調整することで、より高い効果が得られます。

夏までにしておくこと(2,3~6月)

1月~2月から本格的に獣医学科を目指し始めた場合、高校2年生であればまだ部活をしている人もいます。

ほぼすべての生徒が基礎力不足。

これは高校3年の卒業間近の生徒や、浪人生でもよくみられます。

黄色チャート(Amazonリンク)などを使って徹底的に基礎力をつけるのが最適です。

新課程はⅠAⅡBCですが、Bは数列のみ、Cはベクトルのみとなりそうです。

はっきりいって、ここが私立獣医対策として最も大変であり、最も重要です。

ここで甘えて、なんとなくの部分が増えると、夏休みが終わる頃に、間に合わないと気づいてしまいます。

絶対守ってほしいのが、王道の勉強法を貫くということです。

裏技や楽をする方法という間違った方法で、努力を減らそうとする人は獣医学科に入れても、のちのち失敗します。

効率化のために頭を使うことは重要ですが、努力をさぼろうとする考えはやめましょう。

問題集の使い方

前提として、公式はすべて覚えているでしょうか?

基礎公式をしっかり覚えていないのに、やみくもに問題集を解いても非効率。

上位私立では公式理解が必須になりますが、岡山理科や北里であれば公式は暗記でも十分合格点をとることができます。

暗記の前に単元別に解説をよみ、出来る限りの理解を行いましょう。

なんとなく解説を読む、授業を受けるのではなく、理解することが大事です。

塾の授業を受けたという事実に意味はなく、あなたの頭の中に入れる努力を行い、完璧に理解できなくてもチャレンジをする行為が重要です。

理解が終わったら公式暗記

単元ごとの基礎事項を理解したら、それぞれの公式を暗記しましょう。

暗記すべき公式は教科書や黄色チャートなどの問題集に載っているものすべてです。

何度も言いますが、基礎公式をしっかり覚えてください。

上位私立や国公立獣医を狙う場合は、公式の半分~7割は作れるようにしてください。

例題レベルを3回は解きたい

当然ですが、いきなり章末などの難問は解く必要はありません。

最初は基礎例題や、A問題といった基礎的な問題を解きましょう。

難しい問題は飛ばして構いません。

ただし、公式を正確に暗記できていれば、章の最初の方は難しくないはずです。

毎日10問は当たり前

チャートでいえば例題はすべて解きましょう。

例題だけを1.5~2回は最低でも解く必要がありますが、できれば3回以上解いてほしいです。

0.5回とは、正解した問題は飛ばし、1度間違えた問題のみ解くことを意味しています。

数学のⅠAⅡBCの黄色チャートの例題は500~600あるはずです。

真面目に2回転解くと、1000以上ですが、毎日10題のペースで進めば4か月で終わります。
(平日は8題、土日は15題でもOKです)

本気で獣医学科を目指すのであれば数学だけでも毎日2時間は当たり前ですよね?

3科目しかないわけですから、1日2科目ペースで頑張れば、1日の勉強時間は4時間。

学校に行きながら達成できます。
(時間は目安なので、4時間やること自体にあまり意味はありません)

2月から始めれば、学校のテスト勉強などで少しペースが乱れても、6月末には2回転が終わっているはずです。

そうなれば、大体の基礎パターンは頭に入ったのではないでしょうか。

このペースを1年維持できそうにないのであれば、現役合格を目指しつつも1浪までは視野に入れて計画をたてましょう。

夏にすべきことは共通テスト(旧センター関連)

学力を測るためにも利用したセンター過去問ですが、夏の勉強でも使っていきます。

そして、ここでも同じ注意ポイント。

共通テストは使わないでください。

まずは分野別問題集

6~7月はセンターの分野別問題集を使ってください。

分野別であれば共通テストのものでも大丈夫ですし、中堅私大向けもレベルとしては近いです。

薄めのもので構いませんし、たいていは高校で配られたものがあるはずです。

こちらを素早く1回転してください。

毎日1章やっていけば15~20日程度で終わるはずです。

ちゃんと黄チャートなどの問題集をやっていれば分野別問題集は半分くらいは解けるはずです。

ここで全然太刀打ちできなければ理解の4段階などを読んで、勉強や理解といった根本的な部分を見直しましょう。

大切なのは作業的に先に進むのではなく、絶えず自己分析を行い、穴をしっかり埋めていくこと。

ほぼすべての生徒が、自己分析が不十分で失敗しています。

特にに行っている生徒は受け身の勉強が習慣化している確率が高く、危険です。

夏休みはセンター過去問

7~8月はセンター過去問をひたすら解きましょう。

2022年1月の共通テストを見た方も多いかと思いますが、私立獣医と形式が大きく異なると同時に、数学の基礎力以外の要素が盛り込まれていました。

国公立も目指しつつ、私立もと考えている人は、国語力が必要になります。

国語と数学の両方を教えられる先生を見つけましょう。
(私は教えていますが、獣医レベルを両方教えられる先生は少ないので注意してください)

これは、数学だけでなく英語や理科(化学・生物)の私立獣医の受験にも非常に重要です。

本試を毎日とけば1か月で30年分。

ⅠAとⅡBを交互に毎日解き進めても15年分解くことができます。

これだけ解けば典型問題は網羅でき、受験基礎としてはばっちり。

ここまでを本気で真面目に取り組み続けていれば、安定して60~70点をとることができるはず。

ここまでやっているのに50点をこえそうな気配が見えない場合は、確実に勉強への取り組み方に問題があります。

計算ミスのパターンを蓄積しよう

センター過去問やセンター分野別問題集では、基礎計算で似ているタイプの問題がよく出題されることに気づきます。

そこで、自分が間違えたタイプを蓄積していきましょう。

暗記して、なんとなく気をつけるのではなく、簡単なメモでいいので、記録を残して蓄積することがおすすめです。

自分の計算ミスのパターンがよくわかりますし、計算ミスではない、理解の不足にも気づくことができます。

夏の最後に1度だけ赤本

センター過去問でパターン学習を何年分も重ねてしたら、
岡山理科(Amazonリンク)・北里(Amazonリンク)・日大(Amazonリンク)の赤本から1冊でいいので用意して、1年分でいいので数学をといてみましょう。

ものすごく解ける可能性は低いですが、時間を倍にしてもいいので頑張ってみましょう。

解答解説の意味が少しずつ分かるようになっているはずです。

秋~冬は標準レベルのパターンを叩き込む

夏休みがおわり、センター過去問で7割程度とれていれば、
黄色チャートのpractice(練習)をひたすら解いて、標準パターンを増やしていきましょう。

得意な分野は、先取りで章末にチャレンジするのもOKです。

すでに例題をすべて解いており、センターの分野別も、センター過去問も解いているので、そこまで抵抗はないでしょう。

ですが、抜けている問題やセンター試験ではあまり問われないタイプの問題もありますが、
一つ一つ丁寧に解いていきましょう。

春と秋は1つ1つの質を大切にし、夏は量を重視しましょう。
ここも最低1.5回。
できれば3回解きたいですね。

9月から初めて、11~12月くらいまでかける価値があります。

ここでパターンがしっかり入った人であれば、全分野の章末問題に取り組んでみるのもよいでしょう。

酪農学園大学の数学は他の3校と傾向が違うので、酪農学園数学の分析ページを秋くらいからちょくちょく確認してください。

2025年から数学の大学独自試験が復活します。

冬は赤本と類似の入試レベル

12月くらいになると、赤本や黄色チャートの章末、同レベルの大学入試問題をどんどん解いていくのがよいでしょう。

4つの獣医の私立大をそれぞれ3年分解くだけで12回分あります。

実際には1つの大学で複数の日程があるので、数はもっと多いかと思います。

他にもGMARCHの中で比較的簡単な法政や学習院も使えますし、関関同立の一部の問題も近いです。

アウトプットで気持ちをあげよう

ここまでくれば、今までインプットしてきたパターンを実際に組み合わせてアウトプットすることが必要です。

入試レベルでも解ける問題が多くなり楽しくなると同時に、受験への不安と不足部分によって精神力が必要になります。

家庭教師のいいところとして、冬の受験直前期のメンタルケアがあげられます。

ここまでに信頼できる先生に出会っている生徒は強いです。

多くの生徒で、会うたびに励ます時間があります。
みんな不安で、実は保護者の方も心配で、親子喧嘩も多くなったり、親との会話がなくなる時期でもあります。

家庭教師をされている先生方は、保護者の方のケアも忘れずに。

まとめ

  • まずは自分の実力をはかる
  • 夏までが最大の勝負
  • 質と量のバランスを大切に

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