成功とは何か?
1年は有効に使えば大きな変化をもたらし、上手く使えなければあっという間です。
私の生徒でもそうですが、きちんと考え、正しく行動すれば、充実した1年間にすることができます。
1年あれば、科目を増やすことも、偏差値を大きく向上させることも可能です。
医学科や獣医学科などに入れなかった生徒が、1浪で合格することはもちろんできます。
今年の共通テスト(センター試験)で失敗してしまった生徒が、翌年の共通テストで15%以上点数を上げて、国立大学に合格することだってできます。
(実話です)
他にも例えば、
現役時代にGMARCHに合格できなかった生徒が、1浪で早慶クラスに入学することも可能です。
場合によっては、現役で受験した大学と全く関係ない大学、学部、学科を受験することもあるでしょう。
浪人するとなったら、まず勉強は間違いです。
最初にすべきは、目標の再設定です。
進路の考え直しをしっかり行いましょう。
私の生徒でも、浪人するとなると、進路を考えつつ、勉強を進めていきます。
当然進路・志望校が変われば、勉強内容や、勉強予定は変わります。
保護者の方はお子さんの浪人が決まったときをご覧ください。
仮面浪人を考えている人は → こちら
成功できる浪人生は半分以下
浪人することで、成績を大きく向上させることができるという話をしました。
つまり、成績が現役時と下がれば当然失敗ですが、あまり変わらないのも間違いなく失敗です。
浪人生は成績が向上するのか?という問いかけには様々なことが言われています。
浪人すれば当然成績は伸びていくというのは幻想です。
プロ家庭教師としてだけでなく、塾講師としても活動してきた私の感覚では、
成績が向上する人 : 成績が変わらない人 : 成績が下がる人
= 3 : 4 : 3
くらいだと思います。
つまり、7割ほどの人が浪人することを活かせていないのです。
勘違いしないでほしいのが、正しく努力した人は、ほぼ間違いなく成績を伸ばすことができるということです。
最大の原因は自己分析不足
多くの人が正しい努力が出来ていないのが現状です。
これは当然ですよね。
そもそも正しく努力できていれば、現役時代に合格しています。
正しい努力が出来ていないから浪人生になっているわけです。
勉強法を教えてくれない先生が多すぎる
有名塾、プロ家庭教師でも、生徒に正しく、生徒に合った勉強方法を教えてくれる先生が非常に少ないです。
私の生徒で、過去に何人も家庭教師をつけた経験がある生徒もいますが、勉強方法を丁寧かつ実行できる指導をしてくれた先生はほとんどいませんでした。
生徒の個性と学ぶ科目、さらに科目の組み合わせで勉強方法は変わります。
最近はweb指導もあるので、地方の生徒が質の低い先生で我慢する必要はなくなりました。
自分の学力を勘違いしていませんか?
実際に私も1浪経験があり、振り返ると現役時代は勉強方法が間違っていました。
さらに時間も足りていませんでした。
受験で失敗した現役時代の私も、失敗する浪人生を見ても、自己分析不足が明白でした。
ほとんどの浪人生は、自分の実力を高く見積もりすぎています。
具体的に言うと、基礎力が足りていない科目と、基礎力がある程度ある科目の区別がついていないということです。
逆に言うと、私が1年間の浪人生活で大きく成績を向上できたのは、自分の学力の低さを認め、基礎力に関して真剣に自己分析したからです。
「私が受験するのは東大だから(医学部だから)、基礎よりも難易度の高い問題を」
と思っているあなた。
ほぼ確実に失敗します。
これは、私だけでなく、何人もの浪人生を分析してきた結果でもあるからです。
2つのポイントで成功する
自己分析は、非常に重要であり、今何すべきかを考える要素となります。
自己分析は日々すべきですが、浪人生活を成功させる2つのポイントがあります。
- 勉強時間を確保する
- 質を向上させる
勉強時間を確保する
予備校に行っていれば勉強時間は大丈夫と勘違いしがちですが、
予備校は受け身の授業がメイン。
もちろん、自分の生活リズムを得る効果は絶大なので、自分に甘い生徒が予備校を利用するのは有効といえます。
しかし、実際に授業時間は1日3~5時間程度。
大半が自習なので、一定レベルの自制心が必要となります。
勉強時間としては、1日で7~12時間は確保しましょう。(時間は目安で、質の方が重要です)
実際の勉強時間は、学力や志望校によって異なります。
予定と実績の管理が有効
私の生徒でもそうですが、自習時間をどう使うのか?が、浪人成功の大きな要因となります。
やる気のある生徒が予備校に通っていれば、授業はそこそこ頑張れます。
だからこそ、自分で自習する勉強が、成績向上に大きくかかわるのです。
勉強の質を向上させる
基礎力不足が大きな原因ですが、すでに基礎力が十分にある分野でも、基礎問題ばかりやっていては無駄が大きいです。
一方で、一度理解したり暗記した分野でも、適切なタイミングで復習も必要になります。
理解の4段階を使うことである程度確認はできますが、自分をよく知る先生からの指摘があれば、効率は飛躍的に上昇するでしょう。
- 自分が今、何をすべきか?
- 共通テストの対策は何をすべきか?
- 赤本は、いつごろから解くべきか?
- どの科目を重点的に鍛えるべきか?
わかりやすい考えるポイントだけでも多くあります。
私の生徒では、1週間のうち10~30分程度使って、
自己分析 → この1週間の予定作成
を行います。
これを正しく行うことで、質を大きく向上させることが可能です。
成功のためのサポートを考える
予定管理・勉強時間管理・質の向上・モチベーションアップなど、
身近にサポートしてくれる人がいることは大きな武器になります。
私のようなプロ家庭教師を使うのが一番オススメですが、自己管理がうまい人は自分である程度行うこともできます。
実際、自己管理が上手な生徒で、1年間自宅浪人をして、受験に成功した生徒も知っています。
注意してほしいのは、普通の予備校や集団指導塾だけでは、サポートは不十分であるということです。
営業トークとして、予備校では手厚いサポートという話をしますが、確実に不足します。
予備校がダメなわけではありません。
予備校に行くのであれば、サポートは完全ではないので、それを理解して利用することが重要です。
ある程度しっかりしたサポートが必要であれば、それを行ってくれる人をつけるべきでしょう。
短期講習で予備校利用はおすすめ
苦手分野やモチベーションアップのために、夏や冬の講習、模試で予備校を利用することはお勧めしています。
家庭教師や個別指導塾の方が効率はいいですが、他人とのコミュニケーションが不足します。
自分の世界に入りたいタイプにとっては良いことですが、コミュニケーションや周りに人がいる方がストレス解消になる生徒は、家庭教師だけで1年間はちょっと大変かもしれません。
予備校などを利用しない場合は、休養日を上手く設けて、お友達と半日~1日遊ぶ機会を定期的に作ってみましょう。
勉強場所を考える
場所は重要です。
個人的には、自宅は、なんだかんだある程度の勉強時間が発生するので、自宅で多少は勉強できるようにするのがオススメです。
また、自宅で勉強できる習慣がつけば、大学生になった後や、社会人になった時にも役立ちます。
コロナも落ち着いてきていますが、また感染者が増えるかもしれないので、
どちらにも対応できることが理想ではあります。
予備校(の自習スペース)
自宅
自習室
図書館
カフェ
…
大切なのは、無理に1つに絞る必要はないということです。
移動が散歩代わりになり、リラックスや気分転換になる人もいれば、
集中が途切れたくなので、多少無理やりでも一つの場所がいいという人もいます。
出来るだけ静かな方がいいから自習室という人もいれば、
多少の音がほしいからカフェを使う人もいます。
合計で10時間程度の集中した勉強時間を得られる場所を考え、必要であれば試行錯誤してみましょう。
失敗例
前述しましたが、最もよくある失敗の原因が、
- 自己分析の不足
- 基礎力の不足
- 勉強時間の不足
の3つです。
他にも、
- 多くの参考書や問題集を見ている
- 春の段階で、難しすぎる問題やすでに志望校のレベルの赤本を見ている
- たくさんの人にアドバイスを求めすぎていて、方針や参考書などがコロコロ変わっている
- 志望学部で迷っている(目的が定まっていない・やりたいことがわからない)
- プレッシャー対策が出来ていない
- 予備校で新しい友達が多くできている
- 勉強に集中できない要素(プライベート含む)があり、実際にそのせいで勉強時間が低下している
- 正しい赤本分析ができていない
などなど、様々な失敗要因があります。
予備校に行ったせいで迷いの原因ができる生徒もいれば、一人で勉強しているせいで迷いが生まれる生徒もいます。
一人一人悩みは異なりますし、浪人生活のストレスでモチベーション変化はいろいろなタイミングで訪れます。
そういった状況をいかにして乗り越えるかは、間違いなく人間としてあなたを大きくしてくれます。
私自身、浪人生活はつらく、自分自身の弱いところをたっぷりと見ることになりました。
だからこそ、自分を見つめなおし、自分も、大学も、勉強法も研究するいい機会となりました。
浪人生活は、真正面からぶつかり、悩み、迷い、もがくことで、必ず意味のある1年になるでしょう。
保護者の方へ
第一に知っていてほしいことは、浪人が決まってからお子さんだけで気持ちの切り替えは難しいということです。
第二に知ってほしいことは、お子さんが自己分析を間違えている可能性は非常に高く、
浪人を活かせるかどうかは、親御さんのサポートにかかっているということです。
上記の記事を読んでお分かりかと思いますが、浪人は簡単ではなく、予備校任せはリスクがあります。
私でなくても構いません。
綿密に面談してくれる外部の力を利用してあげてください。
お子さんが多少嫌がっても、1年後も合格のために頑張っていきましょう。
指導しなくても、最初の面談だけでお子さんの認識はかなり変わります。
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