埼玉県公立入試の数学は対策するだけで確実に点が上がる
数学は基礎計算が多く、60点以上はどのような問題がでるのか、簡単に予想がつきます。
また、学校選択問題によって、普通の埼玉県公立入試の数学は少し取り組みやすくなりました。
いい先生に教わりながら、正しい勉強をすれば、点をあげるのは他の科目よりも簡単です。
実際私の生徒でも、短期間で20~30点あげている生徒は珍しくありません。
学校選択問題の解説は別ページ
学校選択問題を実施する高校が22校あります。
この22校では、英語と数学でいわゆる共通問題よりも難易度が高い問題が出題されます。
英語と数学で学校選択問題を実施する埼玉県の公立高校
浦和(県立)高校
浦和第一女子高校
さいたま市立浦和(市立)高校
さいたま市立大宮北(2022年2月の試験から)
浦和西高校
大宮高校
春日部高校
春日部女子高等学校
川口北高校
川越(県立)高校
川越女子高校
川越南高校
熊谷高校
熊谷女子高校
熊谷西高校
越ケ谷高校
越谷北高校
所沢高校
所沢北高校
不動岡高校
和光国際高校
蕨高校
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私立高校の受験対策も力をいれて実施しています。
埼玉県はもちろん、東京や千葉も含めた47都道府県の高校受験対策も対応しております。
大問1は最も点が取りやすい計算問題
大問1は基本的事項ばかり。
近年は大問1だけで16問も出題があります。
大問1が7問以上取れない人は、大問3以降は手を付けないほうがいいかと思います。
まずは大問1を徹底的に勉強しましょう。
最初の7問はほぼ出るものが決まっている
1問目の1次式は四則計算の中の一つが出ます。
2問目の四則計算は、aやxなども文字はありませんが、掛け算割り算と足し算引き算が混ざっています。また、マイナスも必ず入ります。
数学が苦手な生徒で得点率の低い、√(ルート)も必ず出題されます。
aの3乗といった指数が入った計算もよく狙われるポイントです。
5問目が2次方程式、
6問目、7問目には連立方程式と決まっています。
また、7問目か8問目は2次関数の変域を交えた計算が多く出ています。
ここまでの計算ができればこの3問は難しくありませんが、
ここまでで、つまずきを感じる生徒は、ここまでの問題を正確に解くことを第一としてください。
大問1は、基本は各4点。
4問目までで16点、
7問目までしっかり解答できれば28点もあります。
練習としては過去問や他の私立の入試問題を解くのもいいですが、
都立高校の数学も近いので、練習としてはちょうどよいでしょう。
8問目以降も教科書レベルの基礎計算
8問目以降では、計算自体は難しくありませんが、少しひねった問題が出てきます。
確率や平面図形、早さ、割合などに加えて文章題がでることもあります。
また、近年ではほぼ毎年統計に関する問題も出ています。
統計は計算ではなく、グラフの読み取りや標本が問われやすいです。
2021年度の問13は、高校生になったあと習う重要な図形の定理の別バージョン。
中学校での勉強が高校にも繋がっていることを示唆しています。
入試問題としては中学レベルですし、難易度も標準的でした。
2018年度の問9は、移項の大事なルールに関する出題でした。
ここからも、基本的な理解を重要視し、細かかったり、複雑な計算を解くことは求められていないことがわかります。
2017、15年年度では大問1の中に確率が出ています。
難易度は低いので、確率が得意であればすぐ解けるとは思いますが、確率が苦手な生徒は、全パターンを樹形図などを利用して書いてみましょう。
パターン数が少ないので、多少時間がかかっても確実に正解を出すことができます。
大問2はシンプルな定理を工夫して使う図形が中心
平面図形が中心ですが、2018、16年度には立体図形と確率、17年度には展開図からの立体図形も出ています。
2021年度は大問1の問11で展開図が出題されており、問2はシンプルな作図でした。
2017年度からの学校選択問題が埼玉県でも作られるようになったことで、大問2は少し簡単になりました。
合同や相似の証明は難しそうですが、実は簡単。
点が取りやすいです。
とはいえ、単に公式の丸暗記では解けない問題ばかり。
理解の4段階などもみながら、暗記ではなく理解を基本とした数学の解き方を常に行いましょう。
作図は必須
大問2ではどこかに確実に作図が出てきます。
2023年度も問1は予想通り作図。
数学が得意なら、理論をしっかり理解して作図をしましょう。
垂直二等分線や角の二等分線が、なぜ成立するのかを理解して使わなければいけません。
逆に、数学が苦手な生徒ほど、作図はねらい目。
高校入試の作図はパターン数が少ないので、理解をせずに暗記でも乗り切ることができます。
ただし、高校レベルの数学を受験後の春から学ぶことを考えると、中学時代に理解をしておかないと厳しくなるというリスクもあります。
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大問3は予測しづらい
今まで大問3は、小問が2問で10点配点でした。
ですが学校選択問題が採用された2017年度に16点になり、18年はまた10点でした。
2020年度は9点。
大問1など、他の部分で点を取れていれば、ここで取れなくても気にする必要ありません。
合同の証明や整数の性質、動点問題に平面図形と大問3は決まったものが出ません。
2023年は二次関数と比率で、会話文から誘導が入っています。
その分、2023年度は大問4が立体図形と体積(容積)と考えにくい問題が出ていました。
最も狙いが絞りにくく、他の大問より条件となる文章が長かったり、仕組みが複雑なので、高い論理的思考力が求められます。
数学が平均点以下であれば、後回しにする
パターンが読みにくく、国語力が必要だったり、数学が苦手な生徒は見るのも抵抗がある証明問題が出ています。
数学に自信がないのなら、思い切って飛ばすのも一つの方法といえます。
見た目ほど難しくはない
形式が変わっているので、難しくも見えますが、内容は標準的です。
数学の偏差値が55以上であれば、落ち着いて文章を読み進めていけば、十分に解ける可能性がある問題といえます。
証明は理解をすればパターンはすぐにつかめますし、動点問題や図形問題はしっかりとしたコツがあります。
数学が得意な生徒からすると、周りが点が取れない分、ここでの点はそのまま他の人との差になるでしょう。
大問4は二次関数
大問4は5年のうち3年くらいで2次関数。
残りの1年も大問3で2次関数が出ているので、2次関数は大問の一つでほぼ確実に出題されるといえます。
2次関数と1次関数の複合でのお決まりパターン
2次関数といっても、簡単な2次関数のみのものはでません。
2次関数と1次関数の複合問題。
交点をもとめてそこから計算を進めていきます。
出題自体は学校の定期テストの一番難しいレベル程度。
数学で80点以上を狙うのであれば、2次関数は徹底的に特訓すべきでしょう。
2次関数が2種類でたり、点を動かすなど、難易度が高めの問題も出題されています。
まとめ
数学が苦手な場合
大問1の7問目までを集中的に勉強しよう
大問2の作図は暗記も利用しよう
樹形図を使えるようにして、確率は全パターンを書いてしまおう
大問3以降は、大問1でほぼ満点が取れるようになってから
数学が平均くらいの場合
統計分野も忘れずに勉強しよう
大問3など、難しそうな部分は思い切って飛ばそう
2次関数が苦手でなければ、大問4を途中までは解けるように特訓しよう
数学が得意な場合
大問1は満点必須
大問4で頻出の2次関数で高得点を狙おう
大問3で差をつけよう
やっぱり大事な教科書レベル
大問1の基礎計算で40点以上あることからわかるように、基本的理解が最重要。
平成29年度の学校選択問題によって、その傾向はさらに強まりました。
教科書や学校のワークレベルの問題をしっかり解ければ、確実に高得点がとれるような問題になっています。
保護者の方へ
埼玉県も含めた公立高校入試は非常に対策がしやすいことはあまり知られていません。
正しい分析と質の高い先生がいれば、数学が苦手な生徒でも高得点が狙いやすく、学校選択問題でも同様です。
中学レベルの数学が出来ない生徒のほとんどは、保護者の素早い行動で改善できます。
お子さんの高校入試、特に差が出やすい数学は、これをご覧になっている保護者の方がお子さんにあった指導者を見つけられるかにかかっています。
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