都立高校入試の国語は対策が難しい
都立高校の国語は、他の科目よりもさらに論理的思考力が試される構成になっています。
本当の国語力なしに解ける問題は基本的に漢字の20点分だけ。
読解が中心なので、正しい理解に基づいた勉強をしていないと、安定して高得点を取ることは難しいです。
逆に、普段から正しい読解方法が理解できていれば、点は取りやすい。
正しい読解に加えて、都立共通入試に特有の出題傾向をつかむことで、今よりもさらに高い点数を狙うことができます。
また、正しい国語力は社会人になっても非常に役立ちます。今のうちに正しい国語力を身につけましょう。
国語は数学や英語と親和性が高く、複数科目を指導できる先生を利用することで、国語以外の科目の点数も同時に向上させることが可能です。
大問1,2は基礎漢字
大問1が漢字の読みが5問、大問2が漢字の記述が5問となっています。
大切なのは日々の勉強における継続力と計画性。
当たり前のことであると同時に、最も難しいことです。
ここがもっとも点が取りやすい
大問1,2の両方が、各2点×5問
各大問10点あるので、合計で20点もあります。
都立入試なので当然学校で習う範囲から出るので、難易度は基礎レベル。
国語が苦手であったり、偏差値が45以下の生徒は、ここで最低でも8問はとりましょう。
偏差値が55以上あれば、特別に対策をしなくても9問以上取れるでしょう。
大問3は小説文(物語文)
小説文は短期的に成長させることが困難です。
高校での国語で言語文化となり重要性の見直しが起こっている小説ですが、高校入試では非常に重要。
都立入試は王道の問題がでるので、きっちりと国語力を上げることで、しっかりと点が取れる仕組みになっています。
点のばらつきがあったり、過去問などで3回に1回以上読みにくい文章がある場合は、根本から読み方を見直しましょう。
基本的に高校生が主役となる文章であり、家族や友人など感情移入しやすい人間関係がテーマとして入りやすくなっています。
逆に小説文の点をすぐにあげられるテクニックを紹介している本やサイトは、小手先。
しっかりと本質的な勉強をしないと、本番で痛い目を見ることになるので注意しましょう。
文章から登場人物の感情を読み取る基本的だが、良問が多い
基本的に5問すべてが、行動から感情を読み取る基本的な出題。
ただし、選択肢の表現が工夫されているので、直感やなんとなくで選ぶと難しくなっています。
また、小説では客観思考が重要であり、感情移入のしやすさに流されると失敗します。
客観視と情報整理はトレーニングによって確実に上手くなりますが、勉強方法を間違えている生徒が非常に多いという特徴があります。
すべて記号なので、わからなくても必ず選ぼう
大問3に限らず、国語でも記述は漢字と大問4のみ。
つまり70点分は4択なので20点弱は適当に書いても取れるんです。
時間が足りないときは、最後の2分で残りの答えを埋めてしまいましょう。
大問4は200字記述が10点分
大問4は評論文(説明文)。
すべてにしっかり段落がついており、文章自体は読みやすいですが、長さがあり、全体で1番の難問といえるでしょう。
論理的思考力をみるためのものなので、難易度としては標準的。
正しい国語の勉強法をしていれば、しっかりと満点を取ることができます。
逆に、日本語なんだから大丈夫と、勘に頼った読み方では危険です。
ポイントは4択問題の20点分
最後の記述に目がいきがちですが、本当に大切なのは、この選択問題4つ。
この4問でいつも半分以下しかとれないのであれば、説明文の正しい読み方がわかっていません。
説明文は、説明文の厳密なルールがあります。
そのルールをしっかり理解すれば安定して高得点がゲットできます。
200字記述は自分の意見
大問の最後の記述は、要約ではなく、自分の意見を記載します。
つまり、大事なのは内容ではなく、論理的に相手に伝わる文章を書くことができるのか?を、減点方式で採点されます。
ここは時間がかかるでしょうし、しっかりとした対策が必要です。
逆に、慣れてしまえば、難関校などで出題される要約よりも簡単。
平均以上の国語力があれば、時間配分の練習と対策で確実に10点満点中9点以上はとれます。
また、国語が苦手な生徒でも半分くらいは簡単に点が取れます。
段落を作る解答用紙の作り方、理想は95%以上の記述量。
など、基礎ルールは早く身に着け、しっかりした内容を書けるように、正しい指導に従って対策をしましょう。
長文記述はきちんとした対策法がある
記述問題には型があります。
そして、長文記述は点が取りやすい、おいしい問題です。
よく、何を書いていいかわからない、という生徒がいますが、それは勉強法を間違えています。
正しい分析をし、正しい対策を教えてくれる先生を活用しましょう。
大問5は古文・漢文を含む古典分野からの出題
題材は枕の颯氏や松尾芭蕉の俳句、夏目漱石の漢詩など、学校の授業でも触れられることが多い、名作の出題比率が高いです。
各社教科書に出てくる題材をもう一度見直しておくだけでも、知っているという心理的な効果があるでしょう。
大学入試のように、古文や漢文自体をしっかり読める必要はありません。
あくまで、古典の題材をもとにした、対談の内容があり、そこから読み取ります。
ですから、実際には、大問4の読解問題に近い形式となっています。
問1,5には古文や漢文の文法的要素
読解問題が少なくない内容ですが、現代仮名遣いに関するものや、古典文章の中のキーワードの意味を選ぶものなど、ちょっとした古典知識ですぐに解ける問題が入っています。
しかもこれらの問題は、他の問題と同じ配点の1問5点。
狙いどころになるでしょう。
○○さんの、という人の役割も頻出
古典題材に関する対談形式の文章がでており、その中での対談者の人に下線がひいてあります。
そしてその対談者の発言の役割を聞く問題がよく出ます。
これは、独特な出題形式なので、過去問を解いて出題方法に慣れておくとよいでしょう。
古典は、人生に役立つ要素が最も少ない分野であると思います。
だからこそ、文系や文学系の進路を目指す可能性が高い生徒は差をつけるチャンス。
しっかり勉強をすすめましょう。
まとめ
国語が苦手な場合
漢検4,3級レベルの基礎漢字から始めよう
大問4の記述問題は正しい対策をはやめにしよう
選択問題は、絶対全問埋めよう
国語が平均くらいの場合
漢字は9問以上を目標にしよう
説明文と小説文を、勘やなんとなくで解くことから脱却しよう
長文は1文の連続であることを理解しよう
国語が得意な場合
読める文章と読めない文章に差があるときには、正しい国語力(論理的思考力)が身についていないことを自覚して、正しい勉強法を行おう
小手先テクニックに頼るのはやめよう
模試や過去問では、最高点より最低点に注目しよう
保護者の方へ
都立高校の国語は、短期的に点数を上げやすい部分と、
長期的に向上させることで安定して高得点を狙える部分が分かれています。
国語の勉強法がわからず、感覚でといている生徒が多いからこそ、差をつけるチャンス。
一生役立つ国語力をお子さんにプレゼントしてあげてください。
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