都立高校入試の数学は対策するだけで確実に点が上がる
大問1は出る問題が決まっている
大問2は論理力が問われる
大問3は点が取りやすい関数
大問4では証明対策が必須
大問5は4までが解けるようになることが前提
まとめ
保護者の方へ
都立高校入試の数学は対策するだけで確実に点が上がる
都立高校入試(Amazonリンク)は問題の出題パターンが決まっています。
そして公式を覚えるだけで点が取れる基礎問題が非常に多い。
私立入試では、基礎の計算問題でも、複合させたり、数値を難しくする出題が少なくありません。
都立高校入試はシンプルで、一定の点が取りやすいように作られています。
ですので、ある程度までの点は簡単にとれますし、半年の直前対策でも効果が得られます。
この解説は都立高校入試、数学の共通問題に対する解説です。
都立駒場高校や小松川高校など、ほとんどの都立高校では共通問題が採用されています。
日比谷高校や都立西高校など、進学重点校の7校と進学指導重点校の3校では、英語・数学・国語は独自の問題を作成しているので、この解説を行っている問題自体が異なります。
ご注意ください。
高得点は至難の業
基礎問題が多い反面、立体図形や、具体的な数値ではない一般値の問題など、
難しい問題もしっかり含まれています。
各大問の最終問題は正答率が1割を下回っていることも非常に多い。
自分が志望している学校の合格最低点を見ながら、点を狙いに行くべき問題と、後回しにする問題を明確に分ける必要も出てくるでしょう。
ただし、日比谷高校や西高校などの進学指導重点校の生徒が入っていない点なので、それに近い学力を必要とする高校を受験するのであれば、簡単にはあきらめないようにしましょう。
大問1で30点は確保せよ
どのような学校を目指すにしろ、最低で30点。
偏差値60くらいを目指すなら満点の46点を取ることは必須となります。
出題傾向がはっきりしているので、対策は非常に立てやすいです。
だから、今の偏差値が40だとしても、大問1で35点以上は普通に誰でも取ることができます。 正しい先生と真面目に勉強すれば確実です。
一番点が取りやすいからこそ、ここでのイージーミスは許されません。
計算ミスを減らす方法などを読んで、基礎問題での計算ミスはほぼ0にしておきましょう。
数のみの計算、文字の計算、√の計算、一次方程式、二次方程式、連立方程式
これは大問1で毎年必ず出題されます。
ひとつひとつの計算ははっきり言って簡単。
ですが、数学が苦手な場合は、やり方を忘れている場合が多いです。
復習してルールを覚えるだけでも簡単に点が取れます。
この6問を全問正解すると30点。
かなりオトクです。
確実ではないが、よく出る問題
- 確率
- 角度の計算(円か平行線)
- 統計(表があり実際の数値で計算)
- 不等式
- 関数の変域
基本的にこの中から2問出題されます。
大問1の前半の計算と比較すると、範囲自体が少し難しいですが、計算自体は最初の6問と同じくらい簡単。
平均点以上を取りに行くのであれば、最低でもどちらか一つは必要になります。
このレベルで普通に間違えるようでは、大問2以降に進むのは時期尚早。 まずは大問1をしっかり固めましょう。
作図が最もイージー
大問1で、作図が1問出題されます。
ここは確実に正解しましょう。
実は、作図は数学の中で最もパターンが少ないです。
なんとなく難しいイメージをもって、諦めている生徒がいますが、もったいない。 暗記でも点がとれる、ボーナス問題です。
しかも多少の間違いであれば、部分点がもらえるので、非常に点がとりやすい。
数学が得意な子は「なぜこの方法で作図できるのか?」まで確実に理解しましょう。
この理解がないのに数学が得意だと思っている場合、勘違いの可能性があります。
大問2は本質的な勉強による論理力が必要
毎年大問2は、論理力を問われる問題が出題されます。
整数であったり、平面や立体図形を使っているので、数学の問題に見えますが、実は半分以上が国語の問題。
いわゆる文章題をベースとした変化形になっています。
数学を学ぶ本当の意味が込められており、ここがしっかりできるということは、高校に入っても数学を有利を進めやすくなる証ともなります。
理解は一見難しそうなことが多いですが、内容自体はそこまで難しくなく、問題を読んだまま実行したり式を作れるようになっています。ここが苦手であれば、理解の4段階などを見て、自分の理解度を確かめてみるのもいいでしょう。
数学が得意な生徒は落ち着いて時間をかけてもいいので、ゆっくり解くように練習しましょう。
逆にこの分野が苦手な生徒は、国語力不足。
国語力は簡単には身に付きませんが、数学と国語(現代文)を一人の先生に教えてもらうことが最大の解決策となります。。
正しい先生に従って、きちんと国語を鍛えなおさないと、高校では絶望的なことになります。
この国語(論理)力は、高校では、数学や国語だけでなく、全科目で要求されますし、なにより大学や社会人になったときに最も必要な能力です。
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関数は平均点を超すなら必須
二次関数もしくは一次関数は確実に出る分野。
2021は一次関数、2020は二次関数と、やはりバランスよく出題されています。
難易度が難しいこともあるが、パターンが限られているので、数学が苦手でも非常に点が取りやすいのが特徴です。
大問2~5の中で、最も完全正解がとりやすいのがこの大問3の関数。
主に2次関数をベースとして、そこに1次関数を組み合わせるのが主流。
ですが、ときどき1次関数のみのパターンもあります。
長期的に最も利用するのが関数
数学が得意な子や偏差値60以上を狙うのであれば、徹底的に関数はマスターしましょう。
高校でも関数は非常に多く出題されます。
高難易度の図形問題よりも、関数の方が優先すべきです。
これは入試ではもちろんですが、高校入学後を見据えても重要度は関数の方が高いです。
証明(合同・相似・四辺形)は実は点が取りやすい
大問4は平面図形。 円を絡めることが多いですが、三角形は確実に出てきます。
そして2つの部分に分かれており、後半の部分には確実に証明問題が出ます。
前半は4択といって甘く見ると失敗する
平面図形の前半は、角度をaを使って表す問題。
しかも4択になっているので一見簡単そうです。
ですが、それが落とし穴。
数学が苦手な生徒は、具体的な数字の問題は解答できても、aなどの文字が出てくると苦手ということがあります。
問題自体は簡単ですが、文字の扱いに慣れておく必要があるので注意してください。 また問題によっては補助線も必要になります。
証明問題は慣れが必要
証明問題は暗記+量で解決ができます。
また、問題の難易度も高くありません。
大問2~5の中で一番簡単なことも多いです。
さらに完璧でなくても部分点がもらえるので、時間が多少かかってもチャレンジする価値があります。 それなのに、数学が平均点前後の生徒は証明が解けません。
理由は簡単。
なんとなく難しそうで、努力をしていないからです。
角度の計算などの方が、難しいのですが、文章を自分で書き、証明するのは難しいと感じる生徒が多いのです。 はっきり言って努力不足なだけ。
絶対マスターできます。
ただし、数学が苦手で、大問1も苦戦する場合は、これに取り組む必要はありません。 すっぱり諦めて、他の科目や大問1に集中しましょう。
逆に数学でしっかり点を取っておきたい生徒は、ここは確実に点にしましょう。 真面目な生徒ほど点が取れる部分です。
立体(空間)図形は難しい
最後の問題である大問5は立体図形からの出題です。
最後の問題にふさわしく、難易度が一番高い大問。
数学が得意で80点以上はほしい場合は、取り組む必要がありますが、 そこまで高い点を求めない場合は、解かなくて大丈夫です。
配点も10点しかありません。
時間的にも余裕があるわけではないので、むしろ大問4までですべての時間を使い切る気持ちで解きましょう。 もちろん高い点を取りたいから大問5にもチャレンジしますという場合は、是非相談してください。
まとめ
数学が苦手な場合
大問1で30点以上取ることを必須としよう 計算ミスを確実になくそう
数学が平均くらいの場合
大問1で40点以上を目指そう 大問2,4をしっかり対策しよう 大問5は最初からすてよう
数学が得意な場合
本質を理解した勉強をし続けよう 大問5にチャレンジするなら、大問4までは満点に近い点をとれるようになってからにしよう
保護者の方へ
数学が苦手という生徒は多いですが、都立高校入試は、数学が苦手でも短期間の対策で一定以上の点数が目指せます。
現在1年生か2年生であれば、目の前の定期テストだけでなく、高校入試や高校入学後を見据えた勉強をすれば、高校のランクを2~3上げることは比較的容易といえるでしょう。
テストの傾向が明確なので、驚くほど簡単に点数はあがります。
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