数学で偏差値60を目指す5つのポイント
今回の記事では、数学編です。
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例として東京と埼玉をあげていますが、日本全国での偏差値60を基準としています。
数学の基本的な考え方は変わりませんが、中高一貫校の数学ではそもそもの前提条件が異なります。
また、利用するテキストや指導方法も変わってきます。
ご注意ください。
どこの都道府県に住んでいても、偏差値50~57くらいから、偏差値60を目指したい生徒、またはお子さんに偏差値60を目指してほしい保護者の方が対象です。
偏差値60くらいの学校を半年~1年後の受験で狙う生徒を対象としています。
つまり、偏差値が50(平均点)くらいあれば、1年真面目かつ非常に効率的に勉強すれば、偏差値を5~10あげるのは現実的な目標です。
当方でもweb指導を本格的に活用していますが、学力格差は大きくなるばかりです。
特に地方在住で、全国的な考え方をしてくれる先生が身近に探しにくかった地域の方は、保護者の情報・意識格差がそのままお子さんの差に直結しやすくなりました。
逆にいえば、保護者の動きが素早く、お子さんが効率的に勉強できる環境さえ作れば、逆転しやすい時代になったといえます。
偏差値が3でも変わると、進路に対する考え方が変わってくるでしょう。
偏差値50と60の違い
数学の偏差値を60にするためには、
- 基礎計算の正確性
- 公式を暗記するのではなく理解する
- グラフの意味と数式をつなげる
- 文章題には数学より国語で解く
- 図形は公式の意味を理解する
という5つのポイントを3つはクリアする必要があります。
ちなみに5つすべてをクリアすれば偏差値65以上も十分に可能です。
偏差値50くらいの生徒は、この5つのポイントのうち、ほぼ完ぺきになっているポイントは1つあるかないかでしょう。
理解度を高める基本トレーニングも非常に有効です。
目指す高校としてはどれくらい?
偏差値60くらいの高校は、
東京では、上野、小平、駒込、三田国際、清瀬、東洋女子・・・
埼玉では、浦和実業、春日部東、越谷南、川口市立、上尾、春日部女子・・・
といった感じです。
地方でいうと、高校受験を考える際にトップ高校として名前が挙がる、誰もが知っている高校は62~70くらいの偏差値。
地域の2~4番手に上がる賢い子が行く高校というイメージが強いのが偏差値60くらいのことが多いです。
地域差があり、進学実績も実際の偏差値だけでなく学校の方針や地方の特性が出るので、個別にご相談ください。
もちろん、コースなどによっても変わりますので、あくまで目安です。
大切なのは目指したい・興味がある、という気持ちです。
偏差値60ってどれくらい?
偏差値60を効率中学の学校・クラス単位で考えてみましょう。
都市圏の中学では学力テストだけでなく模試を受ける生徒も多いですが、地方ではまだまだ模試の機会が少なかったり、その都道府県のみでの小規模な模試が重要視されています。
長期的視点のための全国模試はほぼ受けていないことも普通にあり、そもそも地元の国立公立主義が強い県のほうが多いです。
そういった地域では、そもそも全国水準を想定していないので、学校の教科書頼りの授業などでは全国模試では点数が取れません。
偏差値60は、東京や、中学受験が盛んなエリアの南関東にある公立中学であれば、
クラスで2~6位くらい(35人クラスを想定)
定期テストの点数だと、平均点より15~20点くらい上の70~80点くらいです。
ただし、数学は学校によって平均点の差が大きいので、全国模試などを受けるのがおすすめです。
高校入試用と学校のテスト用は違う
高校入試対策として重要なのが復習です。
具体的には1,2年生で行った計算の復習が必要です。
- 正負の数
- 文字の計算と移項
- 1次方程式
- 連立方程式
といった超基礎の計算は、100問解いたら99問くらいは当然のように正解できなければ次に進めません。
同時に計算ミスを起こす自分の癖を知ることで、さらなる能力向上に役立ちます。
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ワークは学校レベルで大丈夫
できれば中2の冬休み~中3の春休みの期間で、徹底的に計算の復習をしましょう。
レベルは学校のワークで大丈夫です。
ただし、ただ何も考えずに問題を解くだけでは効果は薄いですし、偏差値60レベルに到達できる勉強法ではありません。
根拠・思考・解法の3つを関連付けて考える習慣が必要であり、問題をノートに解いている時間よりも、解説と公式を見ている時間のほうが重要です。
いい問題集が手元にない場合は、
「ニューコース問題集」
「中2の総復習」
「ひとつひとつわかりやすく」
「計算力トレーニング」
などなど、なんでも構いません。
復習ですので、ある程度解ける問題が多いかと思います。
毎日〇ぺージと分量を決めて、2~3回くりかえすのが理想的です。
公式暗記からの脱却
新しい単元を習うと、
「公式を覚えましょう」
という学校の先生が多くいます。
決して間違った指示ではありませんが、不十分な指示です。
偏差値50以下、つまり平均点が取れていない生徒は、間違いなくこの指示に従いましょう。
公式を覚えて、それをシンプルに使うだけで点数が取れる問題は、定期テストにも多く、高校入試にも一定数あります。
しかし、これから偏差値60を目指すのであれば、公式は理解しましょう。
そして、理解しようと努力すれば、気が付いたら覚えています。
数学を理解する習慣をつけるためには、国語や理科、英語での考え方にも影響するので、複数科目を指導できる先生が理想です。
公式理解は難しくないが、一人では難易度が高い
公式理解は、もともと思考力の高い生徒は自然と行っています。
ただし、偏差値65~70レベルでも不十分な生徒はかなり見受けられます。
学校の授業でも公式理解を扱っているケースが見られます。
自分ひとりで発見できることもあるでしょうが、現時点で平均点程度の子がいきなり実行することは難しいです。
だからこそ保護者の方が教えるなり、家庭教師をつけるなどして学べる環境を用意してあげましょう。
残念ながら偏差値50前後の生徒が、塾などの集団指導で理解の習慣を身に着けることは難しいです。
平面図形と図形の証明は、作図が基本
中学1年生の秋~冬に、作図で垂直二等分線や角の二等分線などを習いましたね?
それを単に手順で覚えている人は平均点レベルから脱却するのは難しいです。
そもそも、あの過程を経ると、なぜ垂直二等分線や角の二等分線ができるのか説明できますか?
一つ一つの単元で習ったことを、それぞれ独立させるのではなく、重ね合わせていくことが重要です。
理解すると図形の証明が簡単になる
三角形の合同や相似、
平行四辺形であることの証明など、平面図形の証明問題が苦手な生徒は多いです。
そして、その多くは、そもそも授業で何を言っていて、
何のために「過程より」とか、
①~③より、
ということをしているのか、理解していないことにあります。
証明は計算のように公式暗記ではなく、
理解ができていないと無理です。
高校受験では、多くの学校で図形の証明があるので、
多少ひねった問題でも解けるようになる必要があります。
同時に、高校入学後を見据えて、しっかり理解をしておきましょう。
入試での作図は最低限
公立高校入試では、大問1の最後に作図が課されます。
これはパターンが決まっているので、暗記で乗り切ることができます。
しかし、偏差値60と難しいレベルを目指すのであれば、暗記はやめましょう。
理解の習慣がつけば、中3は学校のペースで間に合う
多くの生徒が中学3年生の図形で点がとれません。
しかし、じっくり分析すると、ほとんどの生徒が2年生までの理解が不十分。
早いうちに復習をきっちり行い、原理の理解に頭を切り替えていれば、中学3年生の図形問題は学校と同じペースの理解で十分に間に合います。
グラフの意味と数式をつなげる
公立・私立問わず、高校受験では2次関数の大問が100%出題されます。
偏差値60を超える難関高校の場合、ここでしっかり点を稼ぐ必要があります。
また、将来国公立大学や早慶上理を視野に入れるのであれば、中学時代にこの理解を済ませておくことは必須事項となります。
グラフや表と数式や論理をつなげる思考は、数学だけに役立つわけではありません。
理科と社会では非常に多いですし、高校入試をみれば意味がすぐ理解できます。
また、高校レベルでは英語や国語の文章とグラフや表が一緒に出てくる問題が増えています。
高校入試に向けた勉強が、高校入学後に活用できないのであれば、それは教えている人の質が低い証拠。
先まで見据える勉強方法を、お子さんが理解して実行していなければいけません。
1次関数と2次関数を公式ではなく、
軌跡(数式に当てはまる点の連続)として捉えられるようになりましょう。
この内容を一人で実行することは難しいです。
保護者の方が塾や家庭教師など、お子さんにあったサービスを活用することも考えてみましょう。
もちろん、動画など手軽にできる対策も有効です。
まとめ
保護者の方へ
現在では努力する生徒と、努力しない生徒という差だけでなく、
保護者のサポートが手厚くある生徒と、そうでない生徒、
の差も大きくなっています。
私の生徒でもweb指導を受講する生徒が増え、地方での学力格差が非常に大きく、特に数学では深刻なものとなっています。
数学は苦手意識が強くて、ほぼ勉強していないという生徒も少なくありません。
さらに、不登校の生徒に関するお問い合わせもかなり増えています。
現状では、東京などの大都市もそうですが、地方の中学生が自分の努力だけで偏差値を10上げることは非常に難しいです。
保護者のサポートがお子さんの学力を変え、勉強習慣と意識を変え、入学する高校だけでなく大学も大きく変えることとなるでしょう。
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