理学部の化学
学習院大学理学部の化学は90分。
2025年(2026年4月入学)の入試は総合型でいくつか呼び名が変わりますが、一般選抜のコア試験とプラス試験は基本的に変更がなさそうです。
理学部では総合型選抜(AO入試)に相当する試験がなく、公募制の学校推薦型選抜は若干名のみの募集となります。
最終選考では化学科は化学の筆記試験がありますが、定員の大半は一般選抜。
基本的に一般選抜のコア試験をメインターゲットと考えて化学も勉強しましょう。
時間は基本的に気にしなくていい
1つの大問に、2~3種類の問題が含まれています。
イメージとしては大問が6つあると思ってください。
以下でも大問が6~7つであるという前提で分析を進めていきます。
90分としては分量は多くなく、時間がかかる問題も限定的。
時間が不足することが原因で合格を逃す生徒はほぼいないでしょう。
理学部のコア試験では
- 化学科
- 数学科
- 生命科学科
の3学科で化学を選択することができます。
同じ理学部でも、物理学科では物理選択のみで、化学はできないので注意してください。
学習院大学分析 → 経済学部(数学・政治経済) 文学部 法学部
他のGMARCH分析 → 明治大学 青山学院大学 法政大学 中央大学 立教大学
メインは理論化学
化学は分量としても、受験の出題頻度としても理論化学が最重要です。
特に大問2は2-1と2-2に分割されていることが多いですが、どちらも理論化学です。
実際、最初に習う化学基礎(Amazonリンク)は理論化学の学習において必ず理解しておくべき最重要分野といえます。
学習院でも半分以上が理論化学から出題されます。 ![]()
化学基礎は難易度が高くないので、しっかり得点にしましょう。
2026年はアルミニウムを中心としながらも周期表に関わる問題や、溶融塩電解(水を使わない電気分解)などが出題。
2025年は周期表に絡めた問題に加えて、中和も出題されました。
2024、2023、2022年と5年以上さかのぼっても傾向は同様です。
化学平衡・電池電気分解・酸化還元
理論化学の中では、基本的には全分野を勉強する必要がありますが、多少偏りがみられます。
まず、化学基礎は化学全体の基本なので全てをまんべんなく勉強する必要があります。
化学をやるなら必ず化学基礎を真っ先に、深く理解しましょう。
とりあえず覚えろ、という非効率な指導には注意が必要です。
GMARCHの理系学部や四工大クラスを狙うのであれば、ちゃんとした理解が必須です。
そして化学では化学平衡・電池・電気分解・酸化還元などは毎年のように出題されています。
熱化学や気体もよく出る範囲といえます。
基本的には標準的に、かつまんべんなくが原則。
理論化学は、すべて勉強しましょう。
全体を考えたときには無機化学よりも理論化学を優先したいですが、大問1では無機化学をきっかけとして理論化学を出題されることも多いので、無機化学も無視できません。
理解の習慣は必須事項
特に近年では、化学基礎を中心に理解を問う出題が増えつつあります。
単純暗記ではなく、深い理解を目指した勉強習慣がついていなければ合格が遠のいていきます。
私は大丈夫。と言っているのに、問題が少し難しくなると点が取れていない場合は、おそらく勉強方法を間違えているでしょう。
「理解する」感覚を教えてくれる先生が必要です。
無機化学は少なめだが、一定量は出題
過去にも銅や鉄、クロムなど、金属系の物質が出題されやすい傾向です。
無機化学がメインというよりも、金属元素を絡めた酸化還元や酸化物の反応として出題されることが基本となっています。
前述したような2026年や2024年、2023年などは、わかりやすくその傾向が見て取れます。
無機化学では金属元素関係を中心に勉強していくことになりますが、2023年のオストワルト法(窒素)や2018年のアンモニアを中心とした窒素など、非金属も出題されています。
高校1年生の化学基礎に無機化学が含まれており、1年生から計画的に勉強ができていれば非常に点数が取りやすくなっています。
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計算は多いが記述や図示は少ない
化学に計算はつきもの。
すぐに計算ができ、公式をそのまま使うような簡単な計算も少なくありません。
多少複雑な計算が出題されることもありますが、あくまで基礎~標準レベルといえるでしょう。
化学の計算を得意にできていない生徒は、数学でも問題がある可能性がほぼ100%。
数学も化学も同じ先生に指導してもらうことをおすすめします。
学習院の化学の難易度がそこまで高くないのは、計算が難しくないという点が1つの要因となっています。
図示問題や化学反応式を書く問題も若干出ますが、出題量は多くありません。
出題されている現象を理解できていれば、むしろ点が取りやすいでしょう。
逆に、理解せず暗記に頼る方法では、計算だけでなく、図示や反応式は難しくなります。
最後は有機化学
化学の入試問題では、最後の有機化学が定番です。
学習院では最後にベンゼン環を持つ芳香族の有機化合物という有機化学の典型問題がよく出題されます。
構造式の記述は定番であり、分子式が同じ鎖状の有機化合物に関しても出題があります。
さらに重合や脂肪の問題もあるので、有機化学はしっかりと学習する必要があります。
有機化学では計算の出題が一般的によくありますが、学習院では圧倒的に構造式と、分類がメイン。
この2つは絶対におさえておかなければいけません。
最後の大問においても、計算が出題されても難易度は高くありません。
高分子化合物は出ない年も少なくない
最後の大問3も二つに分割(3-1と3-2)されていますが、どちらも有機化学から出題される年もあります。
その場合、高分子化合物からの出題はありません。
有機化学の勉強手順として
化学基礎の基本理解 → 鎖式環式の有機化学 → 高分子化合物
と進んでいくので、高分子化合物比率が高くない学習院は対策がしやすいです。
ただし、普通の有機化学に対して一定の深さが求められるので、理解を中心とした勉強は必須。
化学基礎の理解が不十分だと有機化学などの応用部分で大きくつまづき、取り返すまでに時間が大幅に変わります。
理解度を高めるには理系的な現代文力が必要なので、複数科目を指導してくれる先生を見つけましょう。
対策・勉強法
使うべき問題集は、
セミナー化学(Amazonリンク)
リードシリーズ(Amazon リンク)
などは、学校で使われている教材として有名であり、手元にある学生も多いと思います。
学習院レベルであれば、これがメインの問題集にしてOK。
ただし、発展や応用(リードD)と書かれている部分は、学習院対策としてはほぼ不要。
さらに、重要問題集や理系標準問題集などの難しい入試問題集は学習院には合いません。
浪人生などにありがちですが、難しい問題集をとにかくとけばいいと勘違いしている生徒がいます。
レベルを合わせることが重要です。
参考書は合うものを選ぼう
読み物(参考書)が非常に重要な科目になります。
一方で、教科書は受験対策としては不十分です。
特に理論化学と有機化学では、参考書が必須といえるでしょう。
岡野の化学(Amazon リンク)は比較的使いやすいです。
ほかにも宇宙一わかりやすいシリーズの化学(Amazonリンク)も悪くないと思います。
鎌田の化学は良い参考書ですが、学習院対策には難しすぎる内容も多く、例題の難易度も高いです。
学習院が第一志望であればおすすめできません。
有機化学も基本は同じ
有機化学は典型的で標準レベルが中心。
参考書をしっかり読んで理解が必要ですが、問題集としては上記で足ります。
有機化学は理論化学の中でも理解度が成果を大きく分けます。
なんとなくの暗記でひたすら問題を解いても非効率。
まとめ
保護者の方へ
学習院大学の化学は、コア試験でもプラス試験でも標準レベルが中心です。
化学基礎からの積み上げが出来ていれば合格しやすく、化学基礎から勉強を間違えていたり、1年生の時サボりがちであれば挽回が大変。
お子さんの勉強習慣だけでなく、そもそもの勉強の質が問われる試験といえるでしょう。
特にポイントになりやすいのは、お子さんが中高一貫校に通っている場合です。
数学と理科は進度が早い学校も多く、中学生の時に化学基礎に入るので、一度ついていけなくなると大問題。
お子さんだけで復習は非現実的であり、保護者の方のサポートが必須となります。
面談などを活用しつつ、保護者がお子さんがお子さんの現状を理解して、受験までの計画に基づいた復習を行ってください。
難易度は高いですが、標準レベルが中心なので、正しい勉強とサポートがあれば逆転合格も普通に可能です。
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