理学部の化学
学習院大学理学部の化学は90分。
1つの大問に、2~3種類の問題が含まれているので、イメージとしては大問が6つ程度あると思ってください。
以下でも大問が6~7つであるという前提で分析を進めていきます。
理学部のコア試験でも
- 化学科
- 数学科
- 生命科学科
の3学科で化学を選択することができます。
同じ理学部でも、物理学科では物理選択のみで、化学はできないので注意してください。
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メインは理論化学
化学は分量としても、受験の出題頻度としても理論化学が最重要です。
実際最初に習う化学基礎はすべて理論化学であり、学習院でも半分以上が理論化学から出題されます。
化学基礎は難易度が高くないので、しっかり点にしておきましょう。
化学平衡・電池電気分解・酸化還元
理論化学の中では、基本的には全分野を勉強する必要がありますが、多少偏りがみられます。
まず、化学基礎は化学全体の基本なので全てをまんべんなく勉強する必要があります。
化学をやるなら必ず化学基礎を真っ先に、深く理解しましょう。
とりあえず覚えろ系のダメな先生には注意が必要です。
GMARCHの理系学部や四工大クラスを狙うのであれば、ちゃんとした理解が必須です。
そして化学では化学平衡・電池・電気分解・酸化還元などは毎年のように出題されています。
熱化学や気体もよく出る範囲といえます。
基本的には標準的に、かつまんべんなくが原則。
理論化学は無機化学より優先して、すべて勉強しましょう。
理解の習慣は必須事項
特に近年では、化学基礎を中心に理解を問う出題が増えつつあります。
単純暗記ではなく、深い理解を目指した勉強習慣がついていなければ合格が遠のいていきます。
私は大丈夫。と言っているのに、問題が少し難しくなると点が取れていない場合は、おそらく勉強方法を間違えているでしょう。
「理解する」感覚を教えてくれる先生が必要です。
無機化学は少なめ
過去にも銅や鉄、クロムなど、金属系の物質が出題されていますが、
無機化学がメインというよりも、酸化還元の一つとして出題されることが基本となっています。
よって、無機化学がメインの大問は基本的に存在せず、大問1の半分が無機化学が含まれていることが増えてきました。
もちろん、無機化学で勉強する内容が問われているのは事実ですが、優先順位としては有機化学と理論化学が明らかに高いといえます。
無機化学では金属元素関係を中心に勉強していきましょう。
計算は多いが記述や図示は少ない
化学に計算はつきもの。
すぐに計算ができ、公式をそのまま使うような簡単な計算も少なくありません。
多少複雑な計算が出題されることもありますが、あくまで基礎~標準レベルといえるでしょう。
学習院の化学の難易度がそこまで高くないのは、計算が難しくないという点が1つの要因となっています。
図示問題や化学反応式を書く問題も若干出ますが、出題量は多くありません。
出題されている現象を理解できていれば、むしろ点が取りやすいでしょう。
逆に、理解せず暗記に頼る方法では、計算だけでなく、図示や反応式は難しくなります。
最後は有機化学
化学の入試問題では、最後の有機化学が定番です。
学習院では最後にベンゼン環を持つ芳香族の有機化合物という有機化学の典型問題がよく出題されます。
構造式の記述は定番であり、分子式が同じ鎖状の有機化合物に関しても出題があります。
さらに重合や脂肪の問題もあるので、有機化学はしっかりと学習する必要があります。
有機化学では計算の出題が一般的によくありますが、学習院では圧倒的に構造式と、分類がメイン。
この2つは絶対におさえておかなければいけません。
最後の大問においても、計算が出題されても難易度は高くありません。
高分子化合物は出ない年も少なくない
最後の大問3も二つに分割されていますが、どちらも有機化学から出題される年もあります。
その場合、高分子化合物からの出題はありません。
有機化学の勉強手順として
化学基礎の基本理解 → 鎖式環式の有機化学 → 高分子化合物
と進んでいくので、高分子化合物比率が高くない学習院は対策がしやすいです。
ただし、普通の有機化学に対して一定の深さが求められるので、理解を中心とした勉強は必須。
化学基礎の理解が不十分だと有機化学などの応用部分で大きくつまづき、取り返すまでに時間が大幅に変わります。
理解度を高めるには理系的な現代文力が必要なので、複数科目を指導してくれる先生を見つけましょう。
対策・勉強法
使うべき問題集は、セミナーやリードαなどは、学校で使われている教材として有名であり、手元にある学生も多いと思います。
学習院レベルであれば、これがメインの問題集にしてOK。
重要問題集や理系標準問題集などの難しい入試問題集は学習院には合いません。
浪人生などにありがちですが、難しい問題集をとにかくとけばいいと勘違いしている生徒がいますが、レベルを合わせることが重要です。
参考書は合うものを選ぼう
読み物(参考書)が非常に重要な科目になります。
特に理論化学と有機化学では必須といえるでしょう。
岡野の化学がしっかり身につくは良書といえます。
ほかにも宇宙一わかりやすいシリーズの化学も悪くないと思います。
自分に合うことが何よりも重要なのは間違いありません。
私は、生徒によっては一緒に書店に行き、どのようにして参考書や問題集を選ぶのか?ということもレクチャーしています。
保護者の方でも、生徒の方でも同様のサービスに興味がある方は是非お問い合わせください。
有機化学も基本は同じ
有機化学は典型的で標準レベルが中心。
参考書をしっかり読んで理解が必要ですが、問題集としては上記で足ります。
有機化学は理論化学の中でも理解度が成果を大きく分けます。
なんとなくの暗記でひたすら問題を解いても非効率。
問題を解く前にしっかり理解しましょう。
逆に、しっかり授業を聞いて理解を進めれば、学習院の有機化学は満点がとれるでしょう。
有機化学は、真面目に理解を進めた生徒にとって、点が取りやすい分野で間違いありません。
まとめ
- 標準レベルが一番大事
- 有機化学は重点分野
- 演習の前にしっかり理解
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