東京都市大の英語
都市大の英語は80分で、100点の配点。
大問は5つで、内容理解や会話など総合的な能力を幅広く求められます。
同レベルの私立大学の英語にありがちな、標準レベルの英単語力や文法力が直接点にかかわる問題もあります。
3つの長文は性格が違う
大問1~3は長文が与えられています。
ただし、それぞれ求められている能力が異なります。
それぞれの傾向を理解することで、日々の勉強の質を上げることが出来ます。
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大問1は内容理解
大問1は王道の内容理解に関する長文読解です。
理系の文章にはなりますが、幅広い学びの都市大らしく工学系だけとは限りません。
食品や環境問題など、理系全般から出題されます。
長文のレベルとしては標準的で、四工大らしい論理的な文章。
80分の時間を考えると、ある程度しっかり時間をかけて読むことが出来るので、正確に読む力が最重要。
現代文を正しく学んでいる生徒は、特に有利といえるでしょう。
大問2は単語力だけじゃない
大問2は短めの長文中に、選択肢から正しい語を選んで挿入します。
文法的な形の変形がいらないので、より英単語力が重要になります。
加えて、前後の文脈を読み取る能力も必要なので、大問1と同様に現代文の能力も役立ちます。
自分の英単語力を考えずに、学校で使っているからという理由でターゲット1900などを使う生徒がよく見られます。
四工大レベルでは1400からスタートすることをおすすめします。
いきなり1900は非効率で、合格率が下がるでしょう。
大問3は大学入学後も見据えた図表との組み合わせ
大問3は、長文と図表の組み合わせ。
図表系は読む手順や理解の順序にコツがありますが、解きやすさは個人差が出やすいので個別で対策してもらうと有利になります。
逆に「絶対こう考えろ」といった一択しか提示しない対策は自分に合っていないと大けがをするので注意が必要です。
近年は共通テストでも図表と長文の組み合わせが多いですが、都市大の大問3は共通テストの大問4や6と比較的近いです。
完全に同じではありませんが、赤本を解く前に5回分くらい共通テストのリーディングを解いておくとスムーズに対策できるでしょう。
後半は問題数が少ない
大問4は4問、大問5は3問と問題数が少なめ。
また、1つ1つが区切られているので、取り組みやすく、一定以上の点数が取りやすくなっています。
普通の英語力があれば時間が大幅に不足するということはありませんが、英語が苦手だったり、極端に遅い生徒は解答する順番や時間配分をしっかり決めておきましょう。
大問4は会話文
ここでは短めの独立した会話が4問あります。
会話文らしい表現は入っていますが、会話表現だらけということはなく、その部分の知識がないと全く解答できないというわけではありません。
また、それぞれの問題が解答上は独立しているので、会話文に関する対策を重点的に行う必要はありません。
理系科目に勉強時間を使いたい生徒は、会話文の対策は少なめでよいでしょう。
英語で点を稼ぎたい生徒は会話文の標準レベルの問題集を1冊利用したり、模試や文法書の会話表現を時間をかけてパターン学習しましょう。
最後は並び替え
大問5は3問のみ。
日本語の理系的な会話を読み、その会話に関する英文を並び替えによって作成します。
文法力と日本語での内容把握の複合。
並び替えは一定の難易度がありますが、すべての単語が示されています。
前提となる会話文も日本語なので比較的取り組みやすいと言えるでしょう。
さらに、3問しかないので、文法や並べ替えが苦手な生徒は1問とれればクリアといえるでしょう。
得意な生徒はぜひ3問全て正解を目指してください。
参考書・問題集
英単語・英文法・長文読解・会話文とすべて基礎~標準レベルの学習が最重要です。
丁寧に積み上げられるように、お子さんに合った勉強が求められます。
長文読解
長文は標準レベルが必要です。 逆に注意が必要なのは、難しすぎる問題集を使わないこと。
浪人生にありがちですが、とにかく難しすぎる問題集を使って失敗しがちです。
まとめ
保護者の方へ
都市大の英語は全学部で利用する重要科目。
一見すると長文読解比率が高くみえますが、実際には単語あり、会話あり、文法ありと総合的に標準レベルの対策が必要。
さらに、現代文の能力がかなり求められるので、英語と国語(現代文:評論文)を一貫して教えてくれる複数科目が指導できる先生がおすすめです。
四工大ですので難易度は高いですが、正しい勉強を継続できれば合格率は確実に高められるでしょう。
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