帯広畜産大学の獣医学科に合格するのための基本情報
帯広畜産大学は、北海道にある国立大学。
畜産学部の中に共同獣医学科の中にが存在し、そこに入学することが獣医師になるための第一歩となります。
学部としては畜産学部ただ一つ。
共同獣医学課程40人に、畜産科学課程が210人と非常に少ないです。
また、畜産科学課程では6つのユニットが存在し、家畜に関するユニットや、食品科学に関するユニットなどがあります。
地元率と男女比
北海道の郊外にありますが、獣医では地元率は20%程度、
男女比は年によって大きな変動がありますが、大体半分くらいと、他の獣医と同様になっています。
畜産科学課程も地元率が4割程度。
年によって多少の変動がありますが、基本的に少し女子の方が多くなっています(女子が6割程度)。
理系というと昔から男子学生のイメージが強いですが、獣医学をはじめ農学や生物学は女の子が非常に多い分野。
その中でも畜産科学課程は特に女性比率が高いといえるでしょう。
(一般的な農学部は男女比率は半々か、若干男子が多い学校が多いです。農学部で有名な明治大学農学部や男女比が5:5程度、北海道大学農学部は男女比が5.5:4.5程度)
酪農といえば北海道
現在、いわゆる獣医学科には国立が10校、公立は1校、そして私立は6校となっています。
私立では滑り止め受験や複数校の受験が可能なので倍率が高いです。
北海道には北海道大学もあり、私立の酪農学園大学もあります。
1都道府県内に獣医学部や獣医学科があるのは、東京都、神奈川、北海道の3つのみ。
いかに北海道という地が獣医にとって重要なのかがよくわかります。
いわずとしれた日本一の酪農の土地です。
難易度と偏差値
獣医学科でいうと、国立大学の中では比較的難易度が高くないといわれています。
ですが、国立獣医はどこも難しく、差が小さいので基本的には非常に難易度が高いという認識であっています。
偏差値でいうと62~64程度です。
(偏差値は計算式があり、ベースとなるデータによって変動があります。本ページ記載の合格最低点やセンター目安を基準にされるのがおすすめです。)
立地
帯広なので、獣医学科のある大学としては当然郊外型。
といっても近くにコンビニもあれば、スタバもあり、なんでもあります。
近くに大きなイトーヨーカドーがあり、その周辺にニトリやヤマダ電機などもあり、便利です。
流石に車は必須ですが、畜産系の獣医になった場合、往診が非常に多いので、車の免許はどうせ必要です。
そして獣医学科の学生として嬉しいのはおびひろ動物園があること。
獣医学生からすると天国のような立地だと思います。
アクセス
住所 : 北海道帯広市稲田町西2線11番地
最寄り駅はJRの帯広駅で、駅から車だと20分かからない程度。
駅からバスも出ています。
ちなみに帯広駅は意外と大きいです。
また、帯広空港から近いのが特徴。
帯広空港から車で25分ほどですし、空港から帯広駅行きの連絡バスが出ているので、それを利用することで、大学に行くこともできます。
試験に関して
他の獣医学科との比較は → こちら
試験科目と配点
前期試験は共通テスト(旧センター試験)が600点満点、2次試験(一般個別試験)が450点満点。
合計1050点満点です。
共通テスト
いわゆる5教科7科目
理科は基礎科目は選択できません。
他の学校と異なり、600点満点で、理科の比率が少し高くなっているのが特徴です。
共通テストの科目と配点
5教科7科目(600点満点)
【国語】国語(120)
【数学】数IA必須,数IIB・簿記*・情報*から1,計2科目(120)
【理科】物・化・生・地学から2(80×2科目)
【外国語】英・独・仏・中・韓から1[リスニングを課す](120[24])
【社会】地歴公民から1(80)
英語はリーディングを72点、リスニングを48点に換算
理科は基礎科目の選択不可
2次試験
2次試験は、総合科目で450点満点。
(以前より2次試験比率が高まりました)
数学(IAIIB)、物理、化学、生物、英語の5つの科目があり、3つを選択します。
英語は必須。
そして、残りの4つから2つを選択することになります。
最大の特徴は、理科を2つ選択すれば、数学の2次試験がないということです。
一般的な組み合わせは、
英語 + 数学 + 生物、
もしくは、
英語 + 数学 + 化学
となるでしょう。
英語 + 数学 + 物理を選択すれば、暗記を大幅に削ることも可能です。
後期試験は小論文+面接
後期試験は学科試験なし
共通テストの構成や点数は前期と同様になっており、
配点は、 共通テスト600点満点 + 個別試験400点満点
と、なっています。
小論文と面接が各200点満点です。
合格最低点
合格最低点は2020年2月の試験でも、前期で800点が目安でした。
最新の2021年1~2月の前期試験も797点と例年通り。
2022年1~2月の試験から2次試験が400点 → 450点満点となり、
総合点が変わりますが、おそらく8割前後であることは変わらないでしょう。
過去の4年で、合格最低点が前期試験で800点をこえたのは2017年のみ。
そのときも803点であったので、800点(80%)を目標にするのが妥当でした。
2次試験の難易度は獣医の中では低い
合格最低点が高いので惑わされがちですが、実は問題は獣医の中では簡単なほうです。
また、2次比率が他の同レベルの獣医より高い傾向にあります。
あくまで獣医の中の話ではありますが、基礎~標準レベルの問題ばかり。
生物は私立獣医に求められるレベルに近く、化学は計算などの複雑さがあまりありません。
数学も選択できるので、2つのうち得意な方のみで大丈夫。
苦手と得意がはっきり分かれている人には取り組みやすいかと思います。
帯広畜産大学の獣医を目指すなら共通テスト(特に理科と英語)+ 得意科目の強化が有効です。
定員
定員は40人。
国公立獣医の中では最大です。
前期は30人で、後期は10人、となっています。
倍率は例年5~6倍。
変動が少ないのであまり気にする必要はないでしょう。
基準にすべきは合格最低点です。
学費
学費は6年間で350万円程度が目安です。
国立大学は学費や入学金が全国で一律であり、学部や学科が異なっても1年あたりの費用は同じです。
保護者の方へ
帯広畜産大学は獣医でも2次試験科目の自由度が高いです。
また、問題傾向にも違いがあるので、お子さんの自己評価が相当正しくないと合格可能性を読み違えます。
模試の結果も部分的にしか役に立ちません。
いい先生に自己分析と大学分析をしてもらうことで、合格率が大きく変化します。
ご家庭のサポートがそのまま点に、合格に直結します。
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