3学科で問題は同じ
生命環境学部の3学科と獣医学部の動物応用化学科では、試験科目が同じです。
(問題は異なります)
英語
数学ⅠAⅡ
生物基礎・生物
化学基礎・化学
A・B・C日程では、
上記の4科目の中から2科目選択し、合計で120分
理科2つは選択できないので、英語か数学のどちらかは必須になります。
麻布大学生命環境科学部 → 学部分析 理科(生物・化学)分析
英語分析
他の科目もそうですが、英語はすべて4択の選択問題。
選択問題の場合は時間に注意して、必ず全問解答欄を埋めることが大事です。
2科目で120分ですが、英語の分量はそこまで多くありません。
全体的な難易度は共通テストより少し簡単なレベルになっています。
大問1は長文
大問1は300語程度の長文問題。
長文読解問題は、内容理解が中心と考えがちですが、文法色の強い長文となっています。
本文の内容に一致するものの選択など、内容理解問題は半分以下。
残りは単語や文法にかかわるものが中心で中堅の私大の特徴がよく出ています。
学科に関連する長文
長文の内容は、「生命・生物」や「環境」に関するものです。
専門用語が多くなりやすいですが、最後に注釈があるので、先に注釈を確認するのもオススメです。
4択の典型的な文法がでる
文法問題は典型的な形。
また、複雑な文法は基本的に出ないので、文法書のすみっこに書いてあるような例外ではなく、基本事項を優先して勉強しておくことが重要です。
大問3は中程度の文章の空欄補充
大問3に空欄補充がでます。
一見長文力が求められるように見えますが、実態は文法が中心。
また、大問1と異なり、より基本的な単語と基本的な文法で構成されています。
長文読解が苦手な場合や、基礎文法に自信があるときは、この大問3から回答していくのも一つの手段といえます。
英語対策
英語で重要なのは、基礎事項をしっかり押さえること。
受験勉強だからといって、難しい問題や長文ばかりを読まないようにしましょう。
単語は共通テストより少し簡単なレベル
単語としては高校2年までの学校で習うレベルを中心に行うのがオススメです。
共通テスト・入試基礎レベルの単語帳が1冊あれば、合格のための単語力は十分に身に着けることができるでしょう。
単語の基本的な勉強法は → こちら
受験勉強というと、難しい単語や文法を勉強しなければいけない。
と思いがちですが、麻布大学に合格するには基礎単語の精度を高めることが重要。
特に中学レベルの単語は自信をもって100%と言えるようにしましょう。
共通テストレベルのの単語帳まである程度(共通テストの1500~2000語で、6割くらいが目安)勉強したら、
生命科学分野や生物分野の単語を勉強すると、さらに合格率を高めることができますが、基本的には不要です。
文法はイディオム重視
文法問題は、文法単独でも出題されますが、長文問題の中にもあるので、非常に重要です。
その中でも熟語や会話表現など、シンプルな文法事項より単純暗記で点が取りやすくなっています。
基本的な高校向けの問題集や学校で使っている問題集をしっかりやりましょう。
長文は早読み不要
難易度は日東駒専より少し簡単なレベル。
遅くとも冬頃には、長文対策として300語程度の初級~中級私立大学向けの問題集に取り組むとよいでしょう。
共通テストの過去問や対策問題集も悪くありませんが、
共通テストの後半は長文が長いので、あまり効果的とはいえません。
麻布の過去問を見てみると、難易度も共通テストの前半くらいになっています。
共通テストを受けない受験生は、私大向け問題集を中心に据えましょう。
長文よりも単語や文法の方が圧倒的に重要なので、単語と文法を優先して勉強することを忘れてはいけません。
長文の練習は夏が終わってからでも十分に間に合うので、夏までに基礎事項を固めることを目標にしましょう。
数学分析
数学はBがないのが最大のポイント。
出題範囲が狭い分、しっかりした学習が求めらます。
難易度自体は高くないので、数学が得意ではなくても、しっかりした得点を狙えます。
解答はマークシートで、桁数や分数もわかる構成なので、その特徴を活かして計算ミスを防ぐ練習も必要です。
時間を上手く使う
多くの受験生において、最も時間を消費するのが数学でしょう。
計算量は多くなく、60分で十分に解答作成は可能ですが、もう一つの科目で余った時間を利用して、計算の確認などを行うのがよいでしょう。
時間配分の練習などをしておけば、数学で80分前後かけることもできます。
大問1は小問集合
大体4問の小問があります。
そしてⅠAからの出題です。
範囲はまんべんなく出題されますが、基本的な計算問題や公式が使うことができれば、解くことができます。
このレベルの問題は、パターンが限られています。
繰り返し基礎問題を解くことで、かなり精度を高めることができます。
大問2~4は1分野から3問ほど
基本は、
「微積」
「数A(確率が多い)」
「数Ⅱからもう一つ」
の構成になっています。
「微分積分」を勉強するときには、
数学Ⅰで勉強する2次関数や2次方程式のしっかりした理解が求められます。
時間が1年以上あるのであれば、範囲は極力絞らずに、数学Ⅰから1つ1つ確認していくのがいいでしょう。
時間がないときは思い切って一部の範囲を捨てる
もし、数学を選択したいけど、数学は苦手であと半年くらいしかない。
そんな状況のあなたは、範囲を絞りましょう。
思い切って捨ててもいい範囲は、
1次不等式
2次不等式
データの分析
集合と論理
複素数
指数対数関数
逆に絶対に捨ててはいけないところは、
1次関数
2次関数
微分積分
組み合わせや確率
上記に入っていない分野(平面図形や三角関数など)は、絶対に捨ててはいけない範囲が終わった後に勉強しましょう。
時間が極端に限られている場合は、優先順位をしっかり守って効率的に勉強していくことが重要です。
範囲を極端にしぼる戦略は、時間が明らかに足りない場合の最終手段です。
全範囲勉強するのが合格率を高めてくれます。
計画的に勉強を進めましょう。
数学対策
全体として難易度が高くないので、基本的な定理の確認から勉強をはじめましょう。
数学は難関大学を目指す場合は公式や定理の根本理解が必要ですが、麻布大学に対しては不要です。
公式などは暗記してしまいましょう。
問題集の難易度
問題集の難易度としては、白チャートくらいで大丈夫。
また、学校で配布されている問題集(4STEPなど)でも十分に対応ができます。
ある程度暗記を使いつつの数学になるので、基礎的な問題集を何回も繰り返し説くことが重要。
難しい問題集を解こうとするのは逆効果です。
青チャートやニューアクションLEGENDは知名度が高く、難関大学を狙うには素晴らしい問題集ですが、麻布の生命環境科学部という意味では不適切。
絶対買わないでください。
共通テストではなく、旧センター試験をうまく活用しよう
例えば微積分。
共通テストやセンター試験のⅡBの大問2は、30点満点の微積分の出題ですが、ここがいい対策になります。
この分野で平均して20点くらいの点が取れるようになれば、基本的な対策ができているといえるでしょう。
また、25点以上を安定して取れるようになれば、3学科のどこでも高確率で合格できます。
共通テストとセンター試験はⅠAが大きく異なります。
共通テストのⅠAは麻布対策として不適。
センター試験のⅠAは麻布対策に最適です。
Ⅱはどちらも適していますが、混乱を招くので、
共通テストは使わない
センター試験の過去問を使う
と統一しましょう。
センター試験で60点くらいとることができる学力があれば、一般試験としては十分な学力になるので、高得点をねらう勉強をする必要はありません。
各大問で半分くらいまでとれるように、基本事項をとにかく重要視することが必要です。
特に臨床検査学科は、ある程度の得点率が必要なので、数学の範囲はまんべんなく勉強することが必要ですが、
他の2学科は、得点率がある程度で大丈夫です。
保護者の方へ
麻布大学は獣医学科を中心とした生命科学系大学として人気があります。
生命環境学部は簡単ではありませんが、過去問分析に基づいた正しい対策をすれば半年~1年で合格が十分に見えてきます。
ある程度の基礎力があれば2~6か月の受験直前対策でも非常に効果があります。
現在の偏差値が40くらいでも、1~2年勉強すれば合格率が非常に高まります。
お子さんの現状を分析し、不足があれば保護者の方が最後の一押しをしてあげてください。
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