国語(現代文)が使えるのは5学部
東京都市大学は、2023年4月からデザイン・データ科学部が新設されました。
理工学部や知識工学部であったり、都市デザイン学部(建築学科など)やデザイン・データ科学部など一見名前が似ている学部があります。
一般選抜の前期試験は2月1,2,3日の好きな日程を選ぶことが出来ますが、3日は学外試験会場が利用できないので注意してください。
5学部で現代文が入試に使える(選択)
環境学部
メディア情報学部(社会メディア情報学部のみ)
デザイン・データ科学部
都市生活学部
人間科学部
の5学部では、現代文が入試に利用できます。
特に人間科学部は2科目なので、現代文(もしくは数学ⅠAⅡB)の重要性が非常に高いと言えるでしょう。
多様な試験方式と日程
東京都市大学の一般選抜(大学独自の学力試験がある入試形式)には、
一般選抜(前期3教科型・前期2教科型)
一般選抜(中期3教科型・中期2教科型)
一般選抜(後期2教科型)
一般選抜(前期理工系探究型)
の4種類があります。
他にも共通テスト利用や各種推薦型選抜などがあります。
本分析では、定員が多く重要性が最も高い一般選抜(前期3教科型・前期2教科型)の分析となります。
科目は国語(現代文)です。
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2025年1月以降(新課程)の入試に関して
現時点で高校1,2年生および浪人生が対象となります。
新課程での国語は、科目名が変化しますが、出題内容は変わりません。
現代の国語
言語文化
となりますが、近代以降の文章のみなので、現代文だけとなります。
予測になりますが、実際の入試もこれまで通り評論文となるでしょう。
また、一般選抜では前期・中期・後期の全てで「情報Ⅰ」は試験科目に入りません。
ただし、新しく2月4日の日程として「情報」を利用した試験方式が新設される予定です。
評論文は英語や数学と相性がいい
国語は大問が2つで時間は90分。 難易度としては標準レベルです。
各大問の最初の5問ずつが漢字で、大問2の2つ目のみが抜き出しなどの記載があります。
それ以外は全て選択式の内容理解に関する問題。
長文はそこそこボリュームがあり、問題数も多いですが、90分あれば時間は特に問題ありません。
早読みは一切不要で、論理的思考力に基づいた精読力が合否を分けるでしょう。
内容理解が全て
各大問15問ずつあり、漢字の5問を除く10問ずつがすべて内容理解。
落ち着いて正しく日本語を理解し、論理的構成と思考に基づいて解答を作成します。
いわゆる勘に頼ったなんとなくでは、合格率を下げるだけ。
各文章は論として成立しており、構成もしっかりしたものが選択されています。
論理的な文章の読み方をいい先生に教わり、実践できるまで何度も練習すれば、ほぼ確実に高く安定した点数を取ることができます。
なんとなく、という不十分な点を少なくし、理解力を育てることは、文理とわず有効であり、大学入学後や社会人になっても役立ちます。
幅広い内容
技術・工学・情報といった内容から出題されることもありますが、基本的に理系だとか文系だとかいう区分は全く意味をなしません。
語句や知識として受験用になにか特別なことをする必要はありませんが、長文読解の問題集であったり、日々の読書やドキュメンタリーなど、幅広い分野に興味を持てると受験にも有効です。
さらに、現代文をきっかけに興味が広がると、進路選択の一助にもなるでしょう。
わからない言葉は前後から類推する
現代文でよくある勘違いが、知識で解くのか、理解で解くのか、といった切り分けです。
当然ですが、高校標準レベルの熟語や慣用句といった能力は必要ですが、入試レベルの国語や英語では受験生が知らない単語が出ます。
ただ難しいから知らない場合と、筆者独自の言葉を利用している2通りがあります。
難しくて知らない単語で、類推できない場合は注釈として長文の最後に説明書きがあります。
それ以外の場合は、文脈を利用して類推できるように作られているので、注意して下さい。
つまり、全受験生が類推しており、問題を作成した人は類推できる部分を確認した上で出題しています。
参考書・問題集
基本の漢字は最低限。 配点としては少ないでしょうが、10問あるので最低で半分、標準で7~8問は取れる能力を身に着けておきましょう。
語彙力が低い場合は、それ用に語句などの参考書が必要ですが、ある程度の能力があれば問題集や日々の生活の中で出た単語を拾い集める方法もあります。
長文読解
読解は、最初に基本的な理解を促進してくれるものがおすすめです。
闇雲に問題集を解くのではなく、まずは基本的な解き方を身に着け、そこから練習量を増やしていきましょう。
様々なタイプの文章という意味では、共通テストや旧センター試験の大問1も有効です。 同時に漢字対策にもなります。
まとめ
保護者の方へ
四工大のイメージとは裏腹に、幅広い学部をもつ東京都市大学は現代文が入試科目として使いやすいです。
一方で、ほとんどの生徒が現代文、特に評論文の読み方を間違えています。
裏を返せば、評論文の正しい読み方を教えてもらえさえすれば、点数を大幅に上げることは十分に可能です。
なかなかお子さん自身の判断で、自分の現代文(評論)が上手くいっていないと気付くのは難しいです。
保護者の方がいかに早くお子さんの状態に気づき、現代文は勘ではなく理論があると知り、それを教えてくれる先生を見つけるかがポイントになるでしょう。
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