東京女子大の現代文
東京女子大学の国語は、現代文2問と古文が1問。
漢文からは出題されません。
ただし、現代文は長い評論文と、評論の変化形の2つとなっており、現代文でありながら小説文は基本的に出題がありません。
大学受験では、評論と小説が1文ずつの大学が多いですが、評論2つに小説1つのような大学も意外とあります。
基本的には評論が最も重要だという事実は変わりません。
東京女子大と併願する大学で国語がある場合でも評論は重要ですので、国語では評論対策を最優先しましょう。
本分析は現代文のみで、古文は扱っていません。
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時間を有効活用すれば活路が開ける
90分の試験時間は余裕があります。
特に大問2は短く、大問3の古文も一定量はありますが多すぎるということはありません。
90分のうち35~40分は確実に大問1に使用でき、正しく読めればスピードがゆっくりでも時間は確実に間に合います。
早読みは一切不要。
いかに精読力を高められるかが、合格へのポイントとなるでしょう。
大問1は王道
大問1は受験で最もあるパターンの評論文。
大学入試らしく分量が多く、論理構造と文章構成を理解できると一気に合格が近づきます。
一定の難易度はありますが、論理構造はすっきりしているので読みやすく、正しい読み方を実践できる能力があれば、安定して高得点をとることができます。
内容理解の論理力が9割
問1に漢字がありますが、それ以外にいわゆる知識問題は存在しません。
問2が接続詞や空欄に当てはまる単語の補充ですが、一般的な言葉のみ。
東京女子大の受験生としての知識があれば全く問題ありません。
問2は知識ではなく国語力(論理)で解答が作れます。
問3以降はわかりやすく読解内容を問う内容となっています。
漢字や語句は一般的なもので大丈夫
漢字や語句は大学入試の中堅私大向けもしくは共通テストレベルがあれば対応できます。
そもそもここで満点を取る必要はなく、漢字や語句は長文読解に必要な最低限の知識を身に着けておく方が点数アップに重要です。
第一に長文のため
第二に漢字などの直接的な問題のため
と理解しましょう。
長いと難しい、は読み方が正しくないから
大学入試の現代文はどの大学もボリュームがあり、東京女子大の大問1もしっかりとした文章量があります。
学校の定期テストや、基礎レベルの問題集よりも長いです。
しかし、長くても短くても基本的な読み方は変わらず、必要な能力は大きく変化しません。
短い文章なら読めるけど、長くなると読めない、というのは、そもそも読み方が間違っている証拠です。
本当に正しい評論文の読み方が身についているでしょうか?
今一度自問自答するだけでなく、実際にどう読んでいるのか確認してみてください。
大問2は変則的
大問2はジャンルで言えば評論文ですが、一般的なものと傾向が違います。
言葉や表現などにフォーカスしたジャンルから出題されます。
あいまいな表現と修飾語
比喩表現と詩
配慮の分類
依頼の日本語
言いさし文(「~から」の使い方)
といった文章が過去には出題されていました。
これは2日程に共通しており、東京女子大の大問2は評論文の勉強が不十分な生徒には特殊で解きにくく見えるでしょう。
必要な能力は評論文
日本語や表現などのテーマであり、目先の文章は変わっています。
一方で、求められるのは評論文に必要な能力と同じ。
正しく現代文(評論文)を理解できる能力があれば、全く恐れることはありません。
追加で文法的思考が身についていれば有利になりますが、私の生徒では日本語文法の基礎は全ての生徒で学習済みです。
大問1と同様に 記述が多く見られますが、そもそも評論文の正しい対策をしていれば記述問題は選択問題と同様の考えで解くことができます。
大問1も2も正しい先生の指導を受ければ一括して勉強でき、同時に英語の長文対策となります。
また、大問2の文法的思考は英文法を正しく勉強した生徒では理解しやすいでしょう。
東京女子大を本気で狙うのであれば、現代文と英語の先生は同じ人にしましょう。
参考書・問題集
現代文では、ただ問題を解くのではなく原理を理解する必要があります。
現代文では問題集が多く、基礎理論の解説を重要視したものが少ないです。
中には問題集と理論解説が合わさった本もあります。
問題がメインであれば問題集と記載してあることが多いので、1つの目安としてください。
問題集は標準レベル
使うべき問題集は私大標準レベルや共通テストレベル。
重要なのは理論を理解してから問題集を使うことです。
闇雲にただ問題を解くだけでは非効率で合格が遠のきます。
また、共通テスト対策用の現代文(大問1の評論文)はいろいろなタイプの現代文を読む勉強になります。
同時に古文対策としても使えるので、一定の学力が身についた後では演習用として便利でしょう。
まとめ
保護者の方へ
お子さんが、現代文を「なんとなく」や「勘」で解いていませんか?
現代文(特に評論文)は理論があり、ほぼすべての生徒が理論を理解していません。
そもそも現代文に理論があることを知らない生徒ばかりで、正しく教えてくれる学校の先生も意外と少ないです。
保護者の方がお子さんに、理論を教えてくれる先生がいるという事実を伝えてあげなければ、お子さんの現代文力を向上させることは難しくなっていくでしょう。
現代文の向上は英語の点数アップに直結するので、英語と国語は同じ先生に習うことが最適です。
お子さんの将来には、保護者さんが提示する選択肢が驚くほど大きな影響を与えるでしょう。
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