【中学社会】偏差値50の勉強法(歴史編) | 社会の勉強法ならプロ家庭教師のロジティー

あなたのお子さんは、歴史のコツをつかんでいますか?

歴史が覚えられない、社会の暗記ができない。

中学生のお子さんからそういう話を聞いていませんか?

 

社会は単純暗記だから、やればできるはず。

そういう考えは、たしかに部分的には合っています。

 

しかし、理解をしない、単純暗記では、記憶は持続しにくく、覚えられる量も限定的。

中学受験では、求められる知識が部分的で、社会は単純暗記に偏りがちな指導をする塾が多いです。

一部の難易度がかなり高い中学を目指す場合でも、知識が膨大で、理解を進める十分な時間がとれず、
とりあえず暗記、という間違った方向にいきがち。

 

一方で中学レベルでは、歴史が深くなり、小学校の基礎知識があるので、流れが見えやすくなり、より理解をすすめやすくなっています。

中学生のための勉強法 → 英語 数学 国語 物理・化学 生物・地学 地理 公民

 

特に小学校レベルの地理は歴史の勉強に必須。

日本地図の位置関係などは確実に頭に叩き込んでおきましょう。

 

ちなみに歴史や公民は、web授業での指導成果が出しやすい科目の1つでもあります。

 

理解を身に着けることは、高校以降や社会人になっても役に立つ

まず理解するという考えをもつことで、物事の流れを追う習慣がつきます。

もちろん、この習慣は学生から社会人になったときに、さらなる効果を発揮します。

 

関係性イメージ化の2つは人へ伝達する際にも重要な能力なので、
プレゼンテーション力も向上します。

 

時代ごとに、タイトルやイメージの一言をつけよう

国語の読解力でもそうですが、出来るだけ短くまとめる能力は重要です。

いわゆるキャッチコピーです。

 

時代ごとのわかりやすい一言をつけることで、イメージしやすく、
時代ごとの印象がわかれば、そこから派生して出来事を覚えることができます。

キャッチコピー例

弥生時代:稲作スタート

弥生時代は、縄文と弥生との違いで土器がよく出てきますが、メインは稲作。

 

お米作りがはじまることで、食料確保が狩りから農業になり、定住へとつながり、食料保存へとつながり、その保存した食料を争うようになります。

土器もお米に適した形で進化していくので、稲作をキーにすれば簡単に理解できます。

平安時代:日本の貴族の時代で武士は護衛

平安時代は貴族全盛期ともいえます。

中国との国交が絶たれたことで日本独自の文化が育ち、雅やかであることが求められ、
政治の中心は貴族でした。

建物や芸術、文学など日本ならではの良さが問題としてよく問われます。
図や写真も合わせて覚えることが特に求められます。

 

後半は鎌倉時代の継ぎ目となり、単なる護衛であった武士(主に平家)の力が強くなっていきます。

平安時代や江戸時代は長いので、勉強が進むと、一つの時代もいつくかに区分すると、さらに深まります。

江戸時代:徳川の栄枯盛衰

江戸時代は260年ほどあり、将軍が15人もいますが、徳川が強いときには日本が安定し、徳川が弱くなるにつれて日本が不安定になってきます。
初代の家康、3代の家光、5代の綱吉、8代の吉宗、15代の慶喜は特にマークしましょう。

 

途中、将軍よりも老中が注目される時期もあるので、そこも要チェックです。

例として、3つの時代をあげましたが、できれば自分で参考書などを読んで考えてみて下さい。

人から言われたキャッチコピーより、自分で考えたキャッチコピーの方が、身になります。

時代の把握に役立つ注目ポイント

時代を理解するといわれても、よくわからない。
全てが大事に思えてしまう。

ということもあるかと思います。

 

そんな時に注目すべきポイントは

  • 人(将軍・天皇・大臣など)
  • 戦争
  • 法律
  • 外交(海外との交流)
  • 文化

の5つです。

5つの中で一番大事なのはです。

 

困ったときは、時代ごとにこの5つに分類して考えてみましょう。

 

時代の継ぎ目に注目しよう

時代ごとのキャッチコピーをつけ、イメージを作ることに成功すれば、基礎レベルはクリア。

そこから一歩先に行くには、時代と時代の間の期間に何が起こっているのかを考える必要があります。

 

特に、その時代を支配する人の力が弱くなっていくと、支配する人の言うことを聞く人が減り、新しいトップの座を奪ってしまおうという動きが強くなります。

元々支配していた人と、新しく力を強くした人の争いが、時代の継ぎ目です。

 

時代の流れがわかりにくい代表例は、
室町→戦国への流れです。

室町時代は、もともと足利将軍家が、支配者であり、
各地に守護と呼ばれる地方の代表者(家)がありました。

本来一番力をもっていなければいけない、足利将軍家は、後継ぎ争いで力を弱めていきます。

そこで、新しく力をもった山名氏と細川氏が争いをはじめます。

これが応仁の乱です。

 

本来であれば、もともとの支配者である足利さんが頑張るべきですが、後継者争いで力がありませんでした。

中央(京都)である足利氏に力がないことがわかると、それ以外の地方でお金や武力を持っている人たちが好き勝手していきます。

これが戦国時代の始まりとなります。

典型的な継ぎ目

例えば平安から鎌倉に変わるときには、いくつかの要因がありますが、基本的にはもともとの支配者の力が弱まることと同時に、新しいカリスマが現れることがあります。

もともとの支配者の力が弱まるパターンは、
主要人物が死ぬことで、後継者争いが起きるのが非常に多く見られます。

 

平安時代が終わったきっかけは、カリスマであった平清盛の死が大きく、
安土桃山では、2020年のNHK大河ドラマでも舞台となっていますが、織田信長の死、のちには豊臣秀吉の死が、時代の転換点となります。

 

新しいカリスマとしては、
大化の改新として出てきた中大兄皇子と中臣鎌足、
江戸幕府を作った徳川家康などがそれにあたります。

2023年の大河ドラマは徳川家康さんが主人公ですね。

 

どの家の力が弱まり、その理由は何なのか。
新しく力をつけた人が誰なのか、
をしっかりチェックしましょう。

出来事はセットで覚えよう

単純暗記は忘れやすく、正しい理解を行った勉強は、忘れにくいという話をしました。
それを最も実感でき、かつ実行しやすいのが、セットにすることです。

先ほど出てきた例でいうと、
中大兄皇子と中臣鎌足が起こした大化の改新(乙巳の変)は、蘇我氏(蘇我蝦夷、蘇我入鹿)をやっつけた。
年代は645年。
という出来事です(近年は歴史的な経緯がより深くわかり、変わってきています)。

これらは当然セットで覚える必要があります。

 

単に「645年に大化の改新(乙巳の変)」だけを覚えても意味がありません。
中大兄皇子と中臣鎌足が新しい勢力で、
古い勢力である蘇我氏をやっつけた。

さらに、その後中臣鎌足が藤原鎌足となり、平安時代の藤原氏の基礎となったことや、
中大兄皇子は天智天皇となり、律令国家の基礎を作った(大宝律令の制定など)。
という部分までセットで覚えられれば完璧でしょう。

 

時代をイメージで作ることや、時代の継ぎ目に着目することも、
出来事を単独で覚えるのではなく、セットで覚えるということをしているのです。

セットで理解して暗記できているかのチェックには、理解の4段階などをもちいるとよくわかります。

定期テストや入試対策としては、その時の図表や写真もさらにセットにできれば、高得点を狙うことができます。

 

中学受験した生徒は注意

全員ではありませんが、お子さんが中学受験をした場合、特に中学の偏差値が55以下の学校を受験した場合は、かなりの注意が必要です。

 

中学受験の社会は、一部の中学入試をのぞいて、かなり暗記に偏っています。

上記に当てはまっている95%以上の生徒が、暗記中心の勉強法が染みついており、その習慣は中学以降では通用しません。

 

大学入試は暗記中心の歴史では通用しない

2023年4月時点で、すべての中学生および高校1,2年生は教育指導要領の変更をうけます。

高校ではこれまでの歴史が、「日本史探求」、「世界史探求」と名前を変えます。
(高1では「歴史総合」になります)

 

この2つは、簡単に言えば暗記ばっかりでは駄目。

理解をする本質的な勉強じゃないと定期テストでも入試でも点が取れない、ということです。

 

保護者のみなさんは、世代的に考えて学生時代暗記中心の教育を受けていますが、現代では通用しないということを理解しておいてください。

 

実は変化は限定的

そんなに変わるの? と思われるかもしれませんが、実は国公立大や上位私立大では、もともと暗記の歴史では通用しませんでした。

これから起こる変化は特殊なものではなく、今までの非効率や間違いを是正するものです。

 

中学時代に正しい勉強法を身につけられているかどうかは、高校入試・大学入試(・実は就職試験も)で有利になるか不利になるかを決定する、ということを理解しておいてください。

保護者の方へ

社会の勉強は暗記という時代は、正確に言えば10年以上前に終わりを告げていました。

先生方が生徒に指導するルールを変更するのに時間がかかっただけで、正しい勉強法自体は、10年どころか50年前も今も同じです。

 

現実には、多くの生徒が勉強法を間違えており、お子さんだけの力でそれが改善される可能性は0に近いです。

保護者の方がお子さんの勉強状況に気を配り、修正の機会をあげられるかどうかにかかっているでしょう。

 

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