都立高校入試の社会は対策するだけで確実に点が上がる
大問1は基礎問題の小問集合
大問2は地図と資料
大問3は日本地理
大問4の歴史は江戸時代以降に注目
大問5は公民分野から幅広く出題
大問6は国際
まとめ
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都立高校入試の社会は対策するだけで確実に点が上がる
都立高校の中でも、「進学指導重点校」に指定されている7校は、
英語(リスニング除く)
数学
国語
で独自問題を作成しています。
上記7校も含む都立高校の全てで、理科と社会は都立共通問題を採用しています。
つまり、都立高校を受験するのであれば、社会の対策はどこも同じということになります。
進学指導重点校レベルであれば理科と社会は高得点が必須ですが、
それ以外の都立高校を受験する生徒にとって重要な科目が理科と社会です。
社会は理科より暗記でしょ、は半分間違い
理科も社会も暗記要素が強いですが、都立高校入試の社会は、暗記だけでは不十分。
なぜなら、地図や資料の出題量が多いからです。
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社会はある程度の点をとるまでは暗記が最重要となりますが、実は理解が非常に大事な科目。
都立高校を受験するなら、過去問研究などの対策は必須。
暗記で答えが出せる一問一答というのは、基本的にほとんどありません。
また、高校進学後のことを考えると、単純暗記に頼るようでは、高校レベルの社会は厳しく、大学受験をする場合には勉強を根底からやり直す必要が出てきてしまいます。
現在は、暗記力より思考力というのが、日本の教育の流れであり、理解の4段階に基づいた本質的な考える力が必要です。
加えて、途中で記述の部分もあるので、偏差値が40以下の生徒であれば、自力でとれる点はほぼ0になる可能性も十分にあります。
実際には選択式なので0点になる可能性はほぼないですが、過去問を解いて25点以下であれば、理解度は10%以下といえるでしょう。
受験対策は中2からはじめたい
偏差値50以上の高校を本気で狙うのであれば、受験対策はちょっとずつでもいいので、2年生からスタートしましょう。
多くの生徒が
3年生になったタイミング
部活を引退したタイミング
のどちらかがスタート地点と考えていますが、これは大きな間違い。
毎日10分の受験対策でもいいので、復習を2年生の夏休みにはスタートしておきましょう。
大問1は全範囲からの基礎問題の小問集合
大問1は3問の出題
地理、歴史、公民から1問ずつの小問集合となっています。
すべて難易度は低く、基礎問題。
ただし、歴史と公民はどの範囲からでるかわからないので、
普段の授業の復習を真面目にしている生徒ほど有利といえます。
地理は地図記号や地図が読める必要性
地理では地図や地図記号を交えた問題が出題
といっても難易度は簡単。
難しい地図記号を読める必要はなく、地図上の距離や高さに関する計算問題も大問1では出題されません。
○○が起こった地点を地図で答える
歴史では、歴史と日本もしくは世界地図を絡めた問題が出題されます。
歴史上の出来事が起こった場所が聞かれるが、文章中にキーワードが書いてあるので落ち着いて考えれば、確実に正解できます。
公民は説明文からキーワードを確定させる
公民はある公民事項のキーワードの説明文が書いてあります。
これが、何の説明なのかを選ぶというシンプルな問題。
大問1ということもあり、必ず授業であつかう基本的な事項。
こちらも難易度は低いでしょう。
ただし、図やグラフと絡めたり、選択ではなく記述式のこともあるので、
キーワードを正確に覚えて、漢字でも書ける必要があります。
大問2は地図や資料が必ずでてきて、世界における日本に関する問題
地図には、選択肢となるアルファベットが多く、はっきりいって見づらいです。
また、資料には情報量が多いので、資料をみるのを慣れていない生徒からすると、見ただけでやる気をなくすような問題になっています。
単純な知識に加えて、その知識と資料を組み合わせる能力が必要な上に、資料から必要な情報をピンポイントで抜き出すという力も試されています。
必要な知識は基礎から標準的ですが、思考力は平均以上ないと、簡単には正解できません。
模試や過去問で解いた時には、偶然4択が当たっていたのか、きちんと理解して選択肢を選べているのかを、こだわって復習しないと、
本番で痛い思いをすることになるでしょう。
地図がでるので、歴史的な知識が必要ないことがほとんどです。
暗記要素が大きい歴史がでないことからも、大問2は思考力が重要です。
大問2の最初は、世界地図と気温&降水量
この大問2は、気温と降水量のグラフと、国をセットにする問題がよくでます。
当然ですが、主要国のグラフを暗記するのは不可能。
その国の地理的要因から、推測する力を求められています。
具体的には、赤道に近い国は平均気温が高く、降水量も多い。
南半球と北半球は季節が逆。内陸国や砂漠に近いエリアは降水量が少ない。
などの情報を使います。
また、海流に関する問題がでることもあるので、深い知識があると、より有利になります。
資料問題は貿易の話がよく出る
資料は各国の工業状況や、日本との貿易関係の話が出ます。
日本は島国なので、石油資源や鉱物資源が多くありません。
だからこそ、資源に関する話は頻繁にニュースになりますし、日本人として必要な知識と考えられています。
この資料問題では、石油などの化石燃料資源や鉱物資源の問題も頻出。
大問3は日本地理
大問2では世界と日本でしたが、大問3では、地理。
しかも日本限定です。
私立中学に進学していなくても、進学可能性を考えて中学受験のための勉強をしていたり、小学校のとき社会が得意だった生徒からすると、一番点が取りやすい範囲。
大問2に続いてまた、資料が結構出てくるのも大きな特徴でしょう。
ただし、文章量も少なくないので、落ち着いて文章とともに資料を見ていくことで、しっかりと正解が導き出せるように作られています。
大問1,2がある程度解ける思考力があれば、大問3は決して難しくありません。
ですが、大問1,2が全然解けない人は、大問3はどれも解けない可能性大。
大問3を解く前に、1,2で結果がわかるといえる問題でしょう。
大問4の歴史はベーシックな出題方法
歴史は暗記が中心で、出題方法はよく見る形になっています。
最初にある程度長い文章があって、そこからキーワードや文章の一部に下線。
その河川の内容に関して選択肢があるという形式です。
実際に解答を選ぶ際には、最初の長文はほとんど読む必要がなく、
〔問1〕などの具体的な問題に入った部分だけしっかり読めば正解を選べます。
年表や表などが出ることもありますが、これまでの大問のように複雑なものは出ず、シンプルで読み取りやすいものになっています。
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江戸時代~近代までがメイン
出題範囲自体は全範囲。
しかし、問1では弥生時代や平安時代など、1000年より前の話が出てきますが、それ以外は江戸時代以降~昭和の問題が2~3問でるという形式になっています。
入試が近くなればなるほど、江戸時代以降(近代・現代)を中心に勉強をすすめるのがいいでしょう。
近現代は縦と横のつながりの両面を理解するのが難しいです。
歴史が苦手という場合には、思い切って、安土桃山時代以前(~1600年)はあきらめて、他の部分に注力するというのも作戦としてはありだと思います。
ただし、大問1の世界史と地図というのは、点が取りやすいので、そことのバランスには注意が必要です。
大問5は公民
大問の5は中学3年生で習う公民分野から幅広く出題。
最初の2つは文章のみで、後半の2つには表やグラフの読み取りもついていることがおおいです。
権利と法律は頻出
最初の問題で、国民の権利がよく出ています。
特に生存権は頻出。
他にも平等権や自由権など、基本的でありながら、重要な項目。
難易度は高くないので、教科書レベル。問題集でいると基礎や標準レベルをしっかり勉強しましょう。
経済は後半
前半は法律に関するものであったのに対し、後半は景気や貿易など経済系が多いです。
日本国内の問題が中心ですが、貿易など世界と日本との関係性が出ることもあります。
コロナで法律とお金に関する注目度が高まっているので、2022~2024年の入試対策としては十分に行っておくことをおすすめします。
大問6の自由記述は大問5に移った
最後の大問は、ほぼ公民。
世界に目を向けた問題が中心となっています。
ほぼ確実に世界地図があり、世界史や公民と絡めた総合的な問題が出ます。
現在の日本の状況を考えると、10年前と比較しても、確実に世界に目を向ける重要性を問題に取り込む流れが続いています。
単純暗記ではなく、知識は基本的でも、その基本知識を自分の中で混ぜ合わせて考えることを求められています。
この大問はまさにその内容だと思います。
最後に自由記述は対策必須
最後に年表や文章の資料をみて、考察を記載します。
ここ数年は大問5の最後に移動していますが、求められる能力は変わっていません。
自由記述ではなく、資料から読み取れる内容を書くので、実は難易度は高くありません。
ただし、慣れないと何を書いていいのかわからなかったり、資料のどこに着目すべきかわからないまま問題を解いてしまうこともあります。
まとめ
保護者の方へ
現在の高校入試は、資料や地図をみて考える思考力が重要。
「社会は暗記」という間違ったイメージのせいで、対策が遅れて点が取れない生徒が多いです。
英語・数学・国語
の対策は進んでも、社会と理科で点数を落としてランクを下げるしかないケースが多いですが、保護者の方が理解を高めて早くスタートすることで、より偏差値が高い高校を目指すことができます。
また、現在の社会と理科は国語と一緒に学ぶと効果を高めやすいので、複数科目を指導できる先生が必須といえます。
お子さんがどこの高校に合格できるかは、保護者のスタートの早さにかかっているといえるでしょう。
3年生からでは遅いです。
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