【化学】東京農工大学の入試を徹底分析 | 過去問分析ならプロ家庭教師のロジティー

農工大の受験において化学は非常に重要

本分析は農学部共同獣医学科をメインに考えていますが、
農学部の他の学科や工学部への入学を考える生徒や保護者の方にも対象となっています。

共通テストで情報も入り、ますます難しくなる農工大では、共通テストでも2次試験でも化学で得点をしっかりとることが合格に重要となるでしょう。

 

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理科の入試科目

農学部も工学部も2科目選択しなければいけない部分が、農工大の難しさの一因となっています。

農学部は化学と生物の組み合わせが多く、
工学部は化学と物理の組み合わせが多いので、

農工大の理科として、化学は非常に重要となっています。

農学部

共同獣医学科を含む農学部は 化学・生物・物理から2つ選択。

 

2次試験で化学が受験に使える工学部の学科

生命工学科
生体医用システム工学科
応用化学科
化学物理工学科
機械システム工学科
知能情報システム工学科

化学は必須の学科も選択の学科もありますが、前期試験(Amazonリンク)では全学科で選択科目の1つもしくは必須科目となっています。

 

農学部も工学部も問題は同じ

農学部だけでなく、工学部も同様の問題となっています。

時間は2科目合計で160分。

大問は4つで分量も多くないので、時間が不足する可能性は低くなっています。

 

特に生物と組み合わせると、時間は全く問題ありません。

物理と組み合わせた場合、物理に多めの時間を残すことができるでしょう。

 

大問1は化学基礎

大問1では酸化還元や無機化学など化学基礎が中心なった出題が基本です。

結晶格子や極性に関する分子の基本は特に出題されやすく、2018年には結晶格子の計算も出題されています。

 

スタンダードな出題形式

大問1ではどの大学でも出題されるような出題形式。

 

最初は語群に用語や数字を穴埋めしていきます。

穴埋めがあるのは大問1のみが多く(年によっては大問2もある)、計算や数字を問われる問題(Amazonリンク)が多くなっています。

 

また、
2016年には窒素のグラフを書く問題もでていますし、
2020年には化学反応式も出題されています。

 

化学基礎は出来て当たり前

農工大では、獣医学科に限らず、すべての学部学科で化学基礎は出来るのが常識です。

 

共通テスト対策をしている国立志望の学生にとって、化学基礎は出来て当たり前という認識をもちましょう。

逆に、化学基礎レベルで暗記に頼って理解がおろそかになっているのであれば、
その先の難易度には太刀打ちができません。

 

現在の偏差値が40だとしても、化学基礎はいい先生に教われば必ず理解できますし、
共通テストや農工大の大問1で90%以上とれる実力を身に着けることができます。

逃げることなく理解に全力を尽くしましょう。

 

農工大に現役合格を目指すのであれば、高校2年の夏が終わるまでには完璧にしておきたいです。

浪人生でも、3~4月を使って徹底的に復習しておきましょう。

 

残り3つの大問もまんべんなく出題

理論化学と有機化学から出題されますが、
無機化学で大問1つが使われることもあります。

基本は理論化学から2問で、有機化学から1問です。

頻出範囲は難易度が高め

理論化学の頻出範囲は

  • 化学平衡
  • 電池・電気分解
  • 溶解度積とイオン

の3つです。

もちろん、熱化学や結晶格子、気体などもよく出題されていますが、難易度が高く頻出と言ったら上記の3つでしょう。

 

難易度は標準が多い

農工大獣医学科での理科での目標得点は180~200点程度でしょう。

300点満点なので6~7割くらい。

 

農工大は8~9割程度は標準レベルから出題されるので、
標準レベルの問題がほぼ完ぺきになっていれば、
難問をクリアできなくても合格点に十分到達できます。

 

最後は有機化学

大問4は有機化学からの出題です。

 

4つの大問のうち、有機化学は1つですが、
2019年は有機化学から2つの出題がありました。

王道の鎖状もしくは環状のわかりやすい物質だけでなく、
ゴムやアミノ酸からも出題されることがあります。

 

2023年は大問2と似た理解の大問3で高分子化合物、大問4でアミノ酸などの有機化学と、意外性に富んだ出題もありました。

生物と化学を合わせた理解が出来ている科目複合という本質理解が特に光りました。

有機化学は徹底理解

有機化学は共通テストでも必ず問われる分野であり、農工大以外のすべての大学でも必要になります。

 

また大学入学後にはさらに高度な化学を勉強することになるので、
入試でも入学後でも、農工大でもそれ以外の大学でも、 もっとも必要な分野の一つといえるでしょう。

 

難易度は標準的

有機化学も難易度は標準レベルが中心です。

ただし、一部発展レベルが混ざっているので、容易ではありません。

普通に難しいです。

 

一つ一つ正しく理解すれば満点が取れる構成にはしてあるので、正しい努力を積み重ねれば確実に合格点がとれます。

無駄に時間をかけるのではなく、効率的に理解を進めなければ間に合わないので、自分に合った勉強法を突き詰めていきましょう。

 

参考書・問題集

農工大レベルの化学をクリアするには それぞれの現象を正しく理解することが必須。

  • そこに国語の論理力を加えて文章題を理解し、記述を記載する
  • 数学の計算力を追加する
  • 理解の上に真面目に暗記を上乗せして復習を欠かさない

上記を満たす勉強法と、それをサポートする参考書が必要になります。

 

おすすめの参考書

自分が分かりやすい参考書が一番ですが、
基礎が充実しつつも農工大レベルが理解できる範囲まで書いていなければ不十分です。

岡野の化学(Amazon リンク
宇宙一わかりやすい高校化学(Amazonリンク
ゼロから劇的にわかる(Amazon リンク

などがいいでしょう。

 

問題集

まずは基礎レベルを理解して、共通テストで7割くらいの点数がとれることが前提です。

セミナー化学(Amazonリンク
リードシリーズ(Amazon リンク

がおすすめですが、問題集は別のものでもOKです。

 

上記の標準レベルが多い問題集を1~2回転したら、共通テストやセンター過去問などで自分の実力をチェックしましょう。

 

苦手な分野や得意な分野だけでなく、

  • 何が苦手で、それを克服するためにはどうすべきか?
  • 点が取れている理由は何か?

まで考え、仮説を立てて検証して、はじめて効率的な勉強といえます。

 

苦手のある程度の克服と、得意分野の確立。

共通テスト(センター)過去問20年分を正しく解き、復習まですれば、
赤本を一度解いてみたり、難しめの問題集にチャレンジしてみるのもいいでしょう。

 

まとめ

  • 基礎は出来て当たり前
  • 標準レベルを大切に
  • 効率的で正しく、自分に合った勉強法について考える

 

保護者の方へ

東京農工大学は農学部も工学部も大学院まで進学する生徒が多く、
大学院は農工大だけでなく東大を含めた関東圏の大学院が中心になっています。

 

化学は暗記と理解と計算のバランスが必要な科目です。

お子さんが暗記に逃げていないかを確認されることをおすすめします。

理解を助け、共通テストとのスケジュール管理までしてくれる先生がベストな選択といえるでしょう。

 

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