立教大学 理学部の化学
理学部では理科は必須ですが、学科によって理科の選択できる科目が異なります。
また、2026年4月(一般入試は2026年2月)から新学部として環境学部が新設。
環境学部の一般入試は理系型と文系型があり、理系型では化学を含む理科があります。
理学部と環境学部の化学選択
環境学部は環境学科のみであり、理系型入試で理科必須。
理科の選択肢は化学・生物・物理の3つから1つを選びます。
理学部は、
化学科は化学必須
数学科と生命理学化は化学選択可能
物理学科は化学選択不可
となっています。
2022年から入試形式が大幅に変更となり、一般入試は全学部日程のみとなりました。
化学でも影響があり、試験時間や大問数が学部によっては変更となっています。
今回は、全学部日程の化学の分析となります。
特に、2月6日分です。
(理学部は毎年2月の6日と9日の2回チャンスがあります。試験範囲や攻略するために必要な学力はほぼ同じですが、大問数など傾向には違いがあります。これは2026年や2027年の入試も同様です。)
立教大学では推薦入試に当たる自由選抜入試もあり、理学部でも小論文と面接で受験できます
立教大学 → 入試分析(理系数学 生物) 理学部 観光学部 経済・経営学部
GMARCH分析 → 学習院大学 明治大学 青山学院大学 中央大学 法政大学
その他の大学分析
最初は小問集合だったが、変化あり
2025年や2024年は変化がありました。
2023年までは大問4つ。
大問1が3問の小問集合となっていて、大問2~4が分野が1つ~2つの大問形式でした。
かつての大問1はすべて選択問題であり、文章としてもわかりやすく各問題がわかれていました。
一方で、2024年と2025年は小問集合ではなく、昔の大問2~4のような大問形式でした。
これは全体の大問数が 4つ → 3つ になったことで、昔の大問1がなくなったような形式といえます。
意外なタイミングでの形式変更は本質的理解の重要性だといえる
2025年から新課程となり、2025年から出題形式や大問数を変更する大学が増えました。
一方で、立教が大問数減少という大きな変更を加えたのが2024年から。
2025年の新課程への変更でもなく、2026年の新学部の設立(環境学部)でもない2024年でした。
つまり、今後も立教大学の出題形式は予想外のタイミングで変更があっても不思議ではないということです。
2027年以降でも変更が起きる可能性は十分にあるので、かつての大問1を理解することは必須といえます。
また、、現在の高校1年生や2年生は従来にないような出題形式に変更されたとしても対応できるような本質的理解が今まで以上に重要になったといえるでしょう。
勉強時間や真面目さも必要ですが、それ以上に勉強方法と本質的理解にこだわりましょう。
過去の大問1も一応理解しておこう
2023年までは、どの問題も基本的な理解度を問う問題であり、比較的取り組みやすいです。
また、すべての問題が独立しているので、一つの問題が解けなくても、他の問題に全く影響しません。
私大の化学というよりも、共通テストや旧センター試験に近いと言えるでしょう。
網羅的で計算や化学反応式もある
最初の大問はいわばサービス問題であり、高い思考力は必要なし。
主に細かい暗記とシンプルな計算などでなんとかなります。
曲者なのが細かい暗記。
立教を含めたSMARTレベルだと、暗記の細かさは大学ごとに差があり、それを目指す生徒側にも差があります。
どのレベルを目指して高校1~2年から勉強しているかが、合否に影響します。
早めから進路面談などを行って、一定レベルの指導を受け続けていると明確に有利です。
ただし、面談と普段の指導が連動していなければ効果はかなり薄くなります。
かつての大問2,3,4(今の大問1~3)は独立した大問
基本的には
大問1(かつての大問2)が理論化学or無機化学およびその融合
大問2(かつての大問3)が理論化学
大問3(かつての大問4)が有機化学
という構成になっています。
有機化学は出題傾向が変わってもほぼ100%大問1つ分出題されると考えて間違いないでしょう。
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理論と有機は毎年重要
電離・気体・有機化学がこの部分ではほぼ毎年のように出題されています。
また、化学基礎で序盤に勉強する結晶格子の計算と理解はかつて2年連続で出題されたこともあり、出題率が一時的に下がるのも予想通りとなりました。
大問数が減っても2025年では気体が出題されていました。2023年は電離から出題。
相変わらず一定の出題率があり、最近は電離平衡や反応速度の重要性も高まっているといえます。
これらの範囲は計算問題を合わせて出題しやすく、立教の出題者の立場からすると非常に問題を作りやすい。
ただし、計算の難易度は決して高くなく、標準的なものが多いです。
注意点として、小問集合でもそうですが、ただ公式に入れ込むだけでなく、ちょっとした変化や複合を加えているので、丸暗記だと解けないです。
本質的な理解を行えば、計算量は少ないのでするりと解けます。
無機化学を単純暗記と考えてはいけない
無機化学は暗記が多いですが、暗記で大丈夫と考えている生徒の99%は化学の勉強方法を間違えています。
こういった思考の生徒は、無機化学だけでなく理論と有機でも勉強方法を間違えており、立教レベルでは通用しません。
暗記と理解の違いについて指導してくれる先生がいれば、勉強が根底から改善されるでしょう。
有機化学は構造から
有機化学の理解は、結合と構造と化学式です。
有機化学では特に構造が意味を持ちます。
合格点を確実に超えるためにも、有機化学の構造および化学変化の理解は必須。
一定の難易度はありますが、標準レベルが中心であり、高分子化合物の出題率は低いので対策はしやすくなっています。
指導者の質が高く、生徒がきちんと努力をすれば高得点はほぼ確実に取ることができます。
理解と暗記は両輪であり、どちらが不足しても立教レベルでは点数がたらなくなります。
参考書・問題集
参考書としては基礎分野を固められるものが良いでしょう。
参考書は持ち歩いてボロボロになるくらいまで読み込むのがいいです。
(無理に持ち歩く必要はありません)
宇宙一わかりやすい高校化学(Amazonリンク)
岡野の化学が初歩からしっかり身につく(Amazonリンク)
ゼロから劇的にわかる(Amazonリンク)
などを見てみるのがおすすめです。
問題集は標準レベルをやりこむ
問題集は
セミナー化学(Amazonリンク)
リードα(Amazonリンク)
など学校で配られる基礎~標準レベルの問題集を何度も解くことが重要です。
本屋さんで手に入れやすく立教レベルに合った問題集としては、
基礎的な問題が多いのは、頻出スタンダード問題230選(Amazonリンク)やセミナー化学(Amazonリンク)などがあります。
ちょっと難しい問題まで頑張りたい人は、
合格のためのマスター問題集(Amazonリンク)
良問問題集(Amazonリンク)
なども選択肢として考えてもいいかもしれません。
努力は正しく行わないと非効率。
成績にも楽しさにも理解・暗記にもつながりません。
特に立教はちょっとした工夫を加えるので、単純暗記では点がとりにくいように意図的に作られています。
化学で点が伸びない生徒は、自分の方法と理解度を見直してみましょう。
まとめ
保護者の方へ
保護者の方の勘違いが多いのが、立教は難易度が高いけど努力で合格できるレベルにあるということです。
ちゃんと頑張ることで、立教合格レベルの実力を身に着けることができます。
最初からお子さんの可能性を狭めたり、低く見積もらないでください。
発展レベルの重要性は高くないので、基礎~標準レベルをいかに早くから取り組み継続するかが重要です。
現在の偏差値が40~50くらいでも、2~3年正しい勉強を継続できれば立教大学は現実的な目標の一つといえます。
保護者の方がいかに早く動き出して、質の高い先生によるサポートを決定できるかにかかっているでしょう。
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