岡山理科の数学
岡山理科大は、英語や理科と同様に数学も他学部と共通。
最後の大問に獣医学科の受験生のみの問題が追加されています。
この分析では、獣医学科がメインターゲットですが、それ以外の学部学科でも同様の対策で合格を狙うことができます。
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全編記述問題
数学は私立大学でも記述が多いですが、岡山理科大は完全記述。
私立獣医志望者で、数学が記述だと抵抗がある人もいるかもしれません。
獣医学科が中で日本大学など数学でも完全マーク式の大学もありますが、多くの大学で一部は記述があるので、記述慣れしておくことは重要です。
さらに、取り組みやすい小問集合がない(2025年はありました)ので、一見難易度が高そうになっています。
実際には、岡山理科の数学は私立獣医の中でも難易度は低め。
岡山理科の数学が厳しいようでは、ほかの私立獣医はかなり厳しくなります。
よく見ると共通テスト・センター試験レベルの問題が非常に多いです。
センター過去問などで7割解けるようになれば、岡山理科の過去問でも十分に太刀打ちできるようになります。
(共通テストはⅠAの形式が大きく違うので使いにくいです)
若干難化傾向がみられる
これまでは他の獣医や中堅私大で出題されるような範囲の問題中心でしたが、
ここ2年ほどでひねった問題や、出題が多くない範囲からも問題が出されやすくなりました。
スタンダード式は英語・数学・理科の配点が同じですが、指定科目重視型を使えば数学を2倍にできます。
2025年から新課程となり、数Bは範囲として統計的な推測が増えました。(2025年は出題されず)
また、2024年までと比べて数学の難易度が少し下がっており、獣医学科専用問題も特になし。
数学が得意な生徒であれば、多少の範囲増加はたいした影響ではないので、多少難しくても高得点をとって一気に合格に近づくことができる難易度です。
ときどき証明も出題
完全記述の数学では、証明問題や図示問題が出題されるケースが多いです。
しかし、岡山理科では証明などの記述であることを活かした問題は少ないです。
実際、岡山理科の入試が始まった当初は出題されていましたが、近年は出題されていません。
数学が得意であれば対策はすべきですが、数学が苦手で他の科目でカバーする予定なら、最初から証明問題は捨てるのも一つの方法です。
計算要素が強い
岡山理科の数学はⅠAⅡBCの中でも範囲が絞りにくく、全範囲を勉強しなければいけません。
また、どの大問に何が出題されるという傾向が薄く、ヤマをはったり苦手分野を後回しにすると不利になります。
各大問では(1)を中心に基礎計算が入ることがほぼ確実。
基礎的な計算力があるだけで着実に点数を重ねられるように作らています。
2026年以降の傾向はどうなるか?
全体の傾向として、ⅠAⅡBCのすべてが入試問題のどこかに入っています。
2024年までは獣医学科専用問題も含めて大問が5つでしたが、2025年は大問3つと傾向が変わりました。
2026年や2027年の入試はこれまでの傾向通りになるか、2025年の傾向になるかは不明ですが、どちらの対策もしておきましょう。
2025年は大問1が小問集合になりました。
これまでの岡山理科は小問集合は限定的で、獣医の数学では推薦くらいでした。
(獣医学科が出来る前は小問集合は普通に出題されていた)
岡山理科の数学は、これまで他の私立獣医とは傾向が違う出題が多かったですが、2025年は出題範囲・出題量は他の私立獣医に似てきています。
昔からの傾向でも、新傾向でも、獣医学科に詳しい実力のある先生がサポートしていれば岡山理科の数学は怖くないといえるでしょう。
事実、私の生徒もかなりの高確率で合格しています。
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複合問題も難易度は高くない
平面図形と図形と方程式
指数対数関数と微分積分
確率と数列
など、ひとつの大問で複数の分野を合わせた問題が一定確率で出題されます。
このように分野をまたがる問題は難易度が高いケースが多いですが、岡山理科は難易度が高くありません。
学校の期末テストレベルの問題が多く、非常に取り組みやすいです。
ひねりが少ない分、王道の問題ばかり。
基礎的な問題が多く、努力の成果がそのまま点数になるので、正しい勉強を行えば間違いなく合格点をとることができます。
普段から継続して質が高い勉強をしている生徒に有利といえます。
良問が多いので、他の大学を志望している場合にも、現在の実力を知るために使えます。
獣医学科用の大問5
最後の大問は獣医学科を受験する生徒専用の問題です。
2025年は大問数が減少し、獣医学科専用の問題もなくなりました。
2026年か2027年には少なくとも大問数が増えることが予想されますし、北里大学でも獣医学科専用問題が作られたりなくなったりしています。
受験生は今後も対策が必須といえます。
他の学部学科との偏差値の差を考えると、最後の大問を極端に難しくしそうですが、実際はそんなことありません。
他の大問と同様の対策でカバーできます。
ここもしっかり点が取れるようであれば、普通に満点近い点数を狙うことができます。
本質的理解をきっちり行う私の生徒であれば、岡山理科の数学で9割を取り、合格に大きく近づくことは難しくありません。
対策・問題集
問題集としては黄チャートなどの標準的な受験用問題集を何度も解くことで十分対応できます。
青チャートやニューアクションLEGENDレベルは必要ありません。
基礎が重要
岡山理科の獣医のみを考えているのであれば、微積など頻出部分は根本的理解がおすすめです。
ただし、全般的に無理に根本理解をしなくても対処できる問題になっています。
難しい問題を解くのではなく、基礎~標準的な問題をしっかり行うことが重要で、基礎計算が特に大切。
日本全国の数学が入試にある獣医学科の中で、基礎計算の優先順位は最も高いといえます。
基礎計算の強化と、典型問題の練習にはセンター問題集やセンター過去問も有効です。
共通テストよりセンター系が有効ですが、テキストが古くなっているので共通テストでもある程度代用は可能です。
ある程度の基礎力がついてきたらセンター過去問を10~20回分解いてみると、実感できるほど成長が見込めるでしょう。
正しい勉強をすれば、岡山理科の数学は確実に合格点が狙えます。
赤本(過去問)は夏に一度解いてみて、本格的に取り組むのは10~12月でも十分に間に合うでしょう。
基礎力がしっかりあれば赤本は解かなくても合格できますが、現実的には最新の赤本に掲載されている3年分は解いておくとよいでしょう。
まとめ
保護者の方へ
私の生徒でも岡山理科大学の獣医学科合格生は何人もいますが、最大の障害となるのが数学です。
数学自体の難易度が高いというよりも、勉強方法を間違えているせいで伸び悩んでいる生徒が多いです。
現役生でも浪人生でも同様の傾向がみられますが、浪人生の方が深刻なケースが多いです。
岡山理科の数学は難しくありませんが、勉強方法を間違えたまま合格できるほど簡単ではありません。
保護者の方がお子さんの不十分を感じられたら、正しいサポートを早くつけてあげることが合格への最短経路へとつながるでしょう。
質の高い先生がサポートしていれば、確実に合格率を高めることができます。
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