近畿大学の化学
定員が多くメインの入試であるA日程(1月の下旬)の分析です。
化学は汎用性が高く、どの学部でもどの大学でも使いやすい科目。選択者も多くなっています。
A日程(とB日程)で化学が利用できる学部・学科
理工学部
建築学部
薬学部
情報学部
農学部
医学部
生物理工学部
工学部
産業理工学部
A日程で生物(理科)が選択できる学部は、B日程でも生物(理科)が選択できます。
ただし、医学部はそもそもB日程の募集がありません。
農学部や生物理工学部は特に生物選択者が多いでしょう。
情報学部も英・数・理型で生物が選択できます。
他の大学分析は → こちら
推薦(一般公募)で化学が利用できる学部・学科
理工学部(3学科 + 理学科2コース)
薬学部
農学部
医学部
生物理工学部
工学部
理系の多くの学部で理科が利用でき、化学を含む2~3科目から1科目選択します。
化学は全ての理系学部で選択されやすい科目であり、特に薬学部や理学部では必須の学科もあります。
近畿大学では選択肢がありますが、併願校では理科は選択ではなく化学必須の学部もあるので、早めに進路を考え、候補を見つけておくのが最良となります。
進路は後から変えることもできますが、科目を変更するのは簡単ではありません。
大問1は小問集合
近畿大学の化学は、全部で4つの大問があります。
大問1は理論化学を中心とした出題が多くなっています。
ただし、無機化学の大問となることもありますが、その場合は大問2が理論化学が中心となりやすいです。
化学基礎が問われやすい
2026年は酸塩基
2025年は結晶と化学平衡(および錯イオンを含む分子など)
2024年は無機化学(リンと銅)
毎年必ず化学基礎というわけではありませんが、大問1は理論化学でも化学基礎要素が一定量入っていることが多いです。
実際の出題が化学基礎ではない分野だったとしても、理論化学や無機化学には化学基礎が欠かせません。
近畿大学での受験でも、併願校でも、まず化学基礎の理解度を高めることが必須条件となります。
化学基礎がわかれば理論化学も正解しやすい
近畿大学における理論化学の出題としては
2026年は酸塩基や化学平衡
2025年は結晶や化学平衡
2024年は熱や溶液
などがありました。
もともと化学基礎の範囲内となっている理論化学分野からも出題されますし、化学基礎の範囲外の理論化学から出題されることもあります。
丁寧な理解が最重要
理論化学を理解ができるかどうかは、化学基礎の理解度にかかっています。
難易度としては基礎や標準レベルばかりなので、化学基礎を8~9割理解し、理論化学を6割理解できれば、あとは暗記でも十分にカバーできます。
大切なのは、最初からわからないと放棄せずに、理解のために頑張る姿勢をもつこと。
一定以上の指導力がある先生であれば、化学基礎の理解は偏差値40の生徒でも普通にできます。
私の生徒でも、何人も実績があります。
お子さんが化学基礎に対してネガティブなイメージを持っていたり、模試や学校のテストで点をとれてないのであれば、今すぐ指導者を変えた方がいいです。
質の高い先生が指導すれば、化学基礎の改善は難しくありません。
化学基礎の質が上がれば、近畿大学の合格率は一気に高まります。
しっかりと無機化学
近畿大学では、基本的に無機化学を中心にした大問が1つ前後出題されています。
例えば
2026年は大問2に一部無機化学、大問3で銅に関する問題
2025年は大問3がカルシウムに関する問題
2024年は大問1でリンや銅などに関する問題 + 化学基礎の理論化学
2023年は大問3で硫黄および金属イオンに関する問題
となっていました。
大学によっては大問0.5個分くらいしか無機化学がでないことも多いですが、近畿大学では基本的に大問1つ分(25%)が無機化学。
併願校や他の科目の状況にもよりますが、しっかり無機化学対策が必要といえます。
よくある質問・料金などは → こちら
プロ家庭教師へのお問い合わせは → こちら
知識を中心にしつつも、知識のみでは難しい
無機化学は高校化学の中でも暗記比率が高い分野です。
暗記をすれば一定以上の点数が取りやすいのは事実ですが、実は暗記一辺倒で実際の受験を乗り切るのは簡単ではありません。
理由は、暗記が持続しないからです。
学校の定期テストなど、短期的な暗記は頑張ればいけるかもしれませんが、大学受験はそう単純ではありません。
完全に理解できなくても、1~2回は理解にチャレンジしないとなかなか覚えられません。
また、化学反応式や計算が合わせて出題されることもあり、これらも単純暗記では対応が難しいです。
難易度を考えると、理解度の高さよりも、きちんと取り組んだかどうかが見られています。
難しいものを理解するのではなく、基礎をそこそこ理解しつつ、その上に頑張って暗記をのせていきましょう。
わかるところは理解 わからないところや単純な知識は暗記 これができれば、無機化学は無理なく点数がとれますし、他の分野にも対応しやすくなります。
有機化学は意外と高分子が大事
基本的に最後の大問である大問4のみが有機化学です。
この場合は全体の25%となりますが、年によってこの比率が跳ね上がることがあります。
出題傾向を理解しよう
例えば2026年の2日程を見てみると
1月24日は大問1つ分で、高分子化合物が出題
1月25日も大問1つ分で、芳香族が出題
2025年の出題をみても、基本的に大問1つ分となっています。
ただし、2024年には大問2つが有機化学で、大問3に低分子(鎖式や芳香族)、大問4に高分子化合物という、全体の50%が有機化学関連の出題という日程もありました。
大問1つの年は、その大問は高分子化合物のみということが高頻度で見られます。
他の大学では大問1つなら鎖式や芳香族と言った低分子の有機化学が中心に出題される、もしくは高分子化合物との複合が多いです。
近畿大学では鎖式や芳香族がほぼ出題されず、有機化学は高分子化合物のみもあるので、注意が必要です。
鎖式や環式の低分子と、アミノ酸や糖、重合体といった高分子では、同じ有機化学でも求められる能力が異なります。
片方は得意でも、もう一方はそこまで得意ではない生徒も少なくありません。
実際の対策を考える際には、他の併願校の傾向も合わせる必要があるので、早めの準備と進路相談が合格への鍵となります。
高分子といっても暗記ばかりではない
鎖式や芳香族と比較すると、高分子化合物は暗記すべき項目が多いです。
ただし、近畿大学では、理解に関わる出題も一定量あります。
構造を考えたり、化学反応式を記載できるレベルの理解がないと解けない問題も出されます。
計算も高確率で出題されています。
難易度自体は標準的ですが、きちんと近畿大学の出題傾向を理解したうえで、有機化学や高分子化合物の勉強をスタートさせましょう。
参考書・問題集
最も重要なのは、理解に向けて頑張ろうと思えるわかりやすさです。
特に化学基礎はわかりやすさを大切にした参考書がおすすめです。
岡野の化学(Amazon リンク)
宇宙一わかりやすい高校化学(Amazonリンク)
問題集は学校のものをメインにしよう
わかりやすさの面から、教科書は使わずに参考書をおすすめしました。
問題集は学校で使っているものをそのまま使用して問題ないケースがほとんどです。
(実際の指導では、生徒の学習状況や学校で使っているテキストによって、そのまま使うか別のものを使うか変わります)
化学基礎 + 化学の問題集では難易度設定されていることが多いです。
3段階や4段階に難易度がわかれている場合は、一番難しい難易度は取り組まなくても大丈夫。
まずは基礎からしっかり固めて、余裕ができたら標準レベルに取り組みましょう。
標準レベルまで一定程度できるようになると、テストや模試でも一定の成果がでるようになります。
前述したように、暗記一辺倒で理解に対して努力しない場合は例外です。
まとめ
保護者の方へ
近畿大学は人気も知名度も高まり、産近甲龍でも一歩抜けた存在となりました。
あの近畿大学だから入試問題が難しく見えることもあるかもしれませんが、実は基礎が多く、標準レベルがそこそこまでわかれば合格点がとれます。
ただし、理解をおろそかにして、短期的な定期テストのための暗記でなんとかしている場合は、今すぐ大規模な改善が必要です。
合格するのは決して簡単ではありませんが、正しい指導と正しい努力を積み重ねると、無理なく高確率で合格できるのが近畿大学。
化学もそういった難易度設定で作られています。
お子さんが近畿大学に合格できる勉強法になっていない場合は、一人で改善する可能性はきわめて低いです。
保護者の方の動きにかかっているといえるでしょう。
理解をめざして合格率を高めるプロ家庭教師の指導に興味がある方は → こちら
他の記事一覧は → こちら

