【小論文・現代文】慶應義塾大学の法学部を徹底分析 | プロ家庭教師のロジティー

 

法学部の小論文

慶應義塾大学 法学部の小論文は、要約と自分の意見の2本立て。

科目名としては「小論文」となっています。

 

実際には小論文の要素と、現代文の要素の両方が盛り込まれています。

単純な小論文対策だけでは不十分。

指導を受けるのであれば、現代文(評論)の指導と小論文の両方を普段から指導している先生が必須といえます。

理想をいえば、英語か歴史の指導も合わせて指導が出来る複数科目の指導に長けた先生がよいでしょう。

 

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優先順位は英語と歴史

小論文の採点については、

歴史が一定以上の点数であること
英語と歴史の合計点が一定以上の点数であること

の2つが必須。

 

この2条件を満たしていない生徒の回答は、そもそも小論文を採点してもらえません。

たとえ100点満点の小論文が書けていたとしても、歴史の点数が低ければ小論文は採点者が見ることなくシュレッダー行きとなってしまいます。

 

小論文(国語)は独自要素が強く、一定の時間をかけて対策する必要があります。

ただし、英語と歴史の勉強とバランスを見ながら進めることが必須条件です。

 

実際には併願校もあるので、慶應以外の現代文(国語)対策も並行することになるでしょう。

単純に時間をたくさんかけて小論文の点数を上げてくれる先生は、慶應対策としては不十分だということがわかります。

小論文対策は効率的に。

英語と歴史と併願校も考え、慶應対策ばかりではなく本質的な読解力と記述力を育ててくれる先生にしましょう。

 

法学部の要約は他の大学と性質が異なる

要約は与えられた文章の本質的主張を理解した上で作成する必要があります。

ただし、慶應の要約は事情が異なります。

 

2つ目の設問に、自分の意見や提案などを記載するからです。

学生に提案させるために、本文中に筆者の主張が書いていない、もしくは弱めているという事情があります。

つまり、慶應法学部の要約は、他の大学や一般的に問われがちな現代文的要約と性質が異なります。

現実問題として、どうやって作成すべきか?

一般的な要約と異なる部分は、筆者の主張を中心には出来ないということです。

小論文はお題の長文が与えられていても、与えられていなくても、筆者もしくは生徒の主張を中心に作成します。

その中心がない状態での要約は、全体の文章の流れをわかりやすくまとめる必要があります。

 

主張をいれずにまとめるという、一見して矛盾しているような作業が求められるのです。

 

長文には展開があるので、各展開ごとに文章を区切り、区切りごとにまとめるという面では一般的な現代文での要約と同様です。

そこに主張がない(もしくは薄い)ので、純粋に筆者が問いたい(問題提起したい)部分が明確になるようにしましょう。

話し手(もしくは代表的人名)が複数出てきている場合は、主張な方を中心に据える、もしくは対比構造を明確になるように書きましょう。

 

漠然と書き始めない

最初に生徒が陥りがちなことが、

「何を書いていいかわからない」

ということになります。

 

ただし、これは書く文章のまとめ方と、展開ごとの区切り方を質の高い現代文の先生に教えてもらえば、基本的に誰でも習得することができます。

私の生徒での例をあげると、偏差値40~50くらいの生徒では3か月~1年あれば慶應レベルでもある程度対応できるようになります。

すでに偏差値が60~70くらいある生徒なら、もっと早く終わります。

「書く」という行為自体はすぐに出来るようになりますが、「要約として正しく書く」という部分は時間がかかります。

 

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先生を選ぶうえでのポイント

そもそも慶應法学部の一般入試の可能性を考えている生徒に限定して考えてみましょう。

併願校も含めて考えると、小論文だけで国語の受験勉強が終了するという生徒はほとんどいないはずです。

第一志望が総合型や指定校推薦という場合でも、一般入試の勉強は必要です。

 

小論文と現代文の両方が勉強に必要なのは、生徒側もすぐに理解できるでしょう。

この2科目の勉強を考える場合、絶対に守ってほしいことの一つが、現代文と小論文の先生を同じ人にすることです。

 

できれば英語の長文読解も含めて、 英語(主に長文)・現代文・小論文 この3科目は一人の先生に習うのが最適でしょう。

 

古文漢文や、英文法・英作文などは先生が別でも全く問題ありません。

特に英作文は英語を専門に指導している先生が圧倒的に指導しやすく、複数科目指導をしている先生では不足が出ることも多いです。

前述した歴史との勉強バランスなど、計画についても相談できる先生がよいでしょう。

 

指導は添削だけでは足りない

法学部の小論。

メインは後半にある、「具体的に自分の意見を述べる」ということです。

文字数は1000字と長く、そもそも書き方がわからない生徒が多いです。

基本的な指導の流れ

  • ベースとなる考え方を指導する
  • 添削

この2つが王道であり、実戦的にも有効です。

ベースとなる考え方の指導

小論文の書き方は、基本編をご覧ください。

実際に指導する場合には、ベースとなる内容を使いつつも、生徒ごとの個性に合わせて少しずつ変わっていきます。

添削

添削は、ただ正しい答えを書くだけでは不十分です。

 

生徒自身の書き方および思考の癖を先生側が理解し、文章だけでなく思考を組み立てる方法を生徒に合わせて教えてあげる必要があります。

家庭教師として何人もの小論文を見てきましたが、

  • 上手くいっていないポイント
  • 思考の組み立て方
  • 改善方法

は、生徒ごとに異なります。

 

書く
というアウトプットは、パターンがありつつも、最も個性を発揮しやすい場面。

画一的な指導だと生徒の良さを減らしてしまうこともあります。

 

添削を通して、生徒自身の思考の癖を先生が見抜かなければいけません。

同時に、生徒の癖は直すべき点なのか?個性として活かしながら質を高めていく可能性はないか?を考えています。

よい個性として表現が出来れば、小論文としての独自性が高まり、点数を向上させるきっかけになります。

同時に、人間的な魅力も向上させられるかもしれません。

 

また、意見を述べる場合、視野を広げるような考え方を作り上げることは、進路指導でも大学入学後でも非常に役立ちます。

画一的で質の低い小論文(アウトプット)添削は、お子さんの害にもなり得ると保護者の方には理解してほしいです。

 

知識を補填する

純粋に慶應法学部の小論文を攻略するのであれば、知識量を特別増やす必要はありません。

ただ、現実的に考えると、社会人に近いような一般的知識がないと不利になります。

言い換えれば、知識があるだけで不利な状況を回避でき、さらには有利な状況を作り出すこともできるということです。

 

めちゃくちゃ知識があれば、極端に有利になることはありません。

メインは不利にしないこと。

そして可能であれば、知識でちょっとだけ有利にするという程度でしょう。

 

1点(場合によっては1点未満)を争う受験において、知識だけでちょっと有利になるということは合否を分ける要素になり得るでしょう。

では、知識があるとどのようなことが起こるのでしょうか。

文章の読みやすさが段違いに上がる

例えば

数学では公式があります
英語では英文法があり、それに順じた出題も多いです
生物には典型的な実験もあります
小論文や現代文の文章も同じです

与えられているテーマに近い内容は、現代文をたくさん読んでいたり、ニュースを見ていたり、法律的によくある議論の番組などで取り上げられていることはよくあります。

事前に似たようなテーマの文章を読むことに加えて、吟味し、質問したり議論することで事前知識を貯えることができます。

 

事前知識があれば、入試での文章と、事前知識を比較しながら読むことが出来ます。

比較対象となる事前知識があれば、事前知識と

同じ部分
違う部分

の差が読み取りやすく、読み進める中で理解しやすくなるのです。

 

事前知識がガイドのような役割を果たしてくれます。

言い換えれば、初めて読むテーマ、事前知識がないことに関するお話だと、イメージしづらく読みにくいです。

読みにくいテーマ例

人によって事前知識は異なりますが、典型的な例をあげてみましょう。

 

男の子にお化粧やファッションの話はイメージしにくいです
女の子にスポーツや乗り物は響きにくいです

文化部の子にスポーツのルールやスポーツビジネス、アウトドアのお話は合いにくいです
運動部の子に音楽や絵画など芸術的な側面の話は興味を持ちにくいです

 

事前知識がないと、2,3行だけでも読む意欲が無くなる生徒はかなりの数になります。

論理的思考以外からアイディアを出しやすくなる

実は、慶應に受験し、合格の可能性が1%以上ある生徒であれば、最低限の知識は持っています。

そこに論理的思考力を組み合わせることで、知識量は最低限でも有効なアイディアを出すことは可能です。

 

ただし、理論上は、という注釈がつきます。

緊張した本番で、限られた時間の中で、質の高い提案や意見を書くことは簡単ではありません。

論理的な思考力が高くても、一定の時間がかかることはよくあります。

 

そういった時間短縮、質の向上の両面を知識が助けてくれます。

前述したように、もともとの性格や環境で興味が持ちにくいテーマでも、事前に少しだけ知識をいれておけば有利になるでしょう。

反論を出しやすく、提案の説得力を強化しやすい

自分の提案は主観的なことから生み出しやすくなります。

自分の主観ではない知識を客観的視点として活用することができます。

 

自分の意見の延長にある反論は、いわゆる出来レースになりやすく、自分ではいい反論になったと思っていても、他人(採点者)からすると質の低い反論になりやすいです。

知識があれば、こういった問題に対するよくある反論を事前に知っておくことができます。

 

事前に読んでいた現代文などには、筆者の主張とよくある反論が書いてあるケースが多いです。

これは現代文から得られる事前知識だけでなく、テレビやネットのニュースでもそうですし、漫画やゲームから得られることもあるでしょう。

習い事や親子の会話から得られた知識も有効です。

 

一人で読んだり考えたりするだけでなく、本・メディア・人などから別視点の考えを事前に得る習慣があれば、小論文でも反論を考える習慣がつきやすくなります。

当然、アウトプットも質があがります。

 

例えば私の授業では、事前知識を強化すべき生徒にはニュースなどの話をするようにしています。

また、基本的に複数科目を指導しているので、他の科目で扱っている項目の中から意図的に話を広げ、生徒の事前知識を強化するように授業を作っています。

 

生徒が楽しめるように話す工夫をしているので、もともと興味がない分野だとしても無理なく楽しく事前知識が増えるようになります。

1対1の指導は生徒自身の分析をはるかにしやすいです。

生徒が気づいていない不足点を先生側が指摘できるのは、小論文においてもかなり有利だといえるでしょう。

 

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