理系はもちろん、文系でも数学の重要性は高まってきている
数Ⅰは情報との関連性も強い
場合の数と確率を得意分野にする
数学と人間の活動(整数の性質)と図形は、学校によってかなり違う
まとめ
保護者の方へ
自分の現在位置を確かめる
偏差値が50~55前後で、数学を受験科目にする生徒は理系が中心になります。
一方で文系でも共通テストを受ける必要がある生徒や、経済系など数学をしっかりと勉強しておくべき生徒もいます。
高校2年生の秋~冬で進路に迷っている生徒や、文系理系選択を間違えたと感じている生徒もいるでしょう。
そんな生徒にとって、ⅠAをしっかり固めておくことは非常に重要。
ⅠAにおいて、Ⅰは数学の基本であり、Aは受験でもよく出題される範囲ばかりです。
現在の偏差値が30台でも、1年あれば大学受験にしっかり備えることができます。
基礎を身に着ければ、正しい努力を半年するだけでも大きく偏差値を伸ばすことが間違いなくできます。
いい高校3年生の1年間を過ごすためにも、その前に数ⅠAの精度をしっかりと高めておきましょう。
特に理系で数Ⅲが受験科目に入る生徒は、ⅠAを高校3年で復習する時間は非常に短いです。
使うべき問題集
偏差値50程度の大学であれば白チャートや4STEP、
偏差値55~60程度の大学であれば黄チャートで十分です。
知名度から、とりあえず青チャートレベルを使う生徒や学校がありますが、これは間違い。
GMARCHでも難しくない側の学校を受験する予定であれば、黄チャートで事足ります。
逆に、立教や明治、早慶上理レベルを目標に定めている場合には、青チャートクラスがオススメです。
偏差値50程度から1年強でSMARTや早慶を目指すのは、なかなかの難易度です。
問題集の選択には、注意しつつ、決めたら1冊を何度も解きなおしましょう。
私の生徒でも、1~2年で偏差値を大きく上げた生徒が何人もいます。
体験授業や進路相談も行っていますので、気軽にお問い合わせください
数Ⅰができるのは必要条件
数Ⅰで学んでおくべき基礎計算は、共通テストでも必ず出題されるとともに、私立大入試や国立大2次などでも確実に必要になります。
また、国公立大の受験生にとって、2025年1月から共通テストで情報Ⅰが高確率で必要になります。
情報Ⅰでは数Ⅰの「データの分析」と重複している部分があるので、文系の生徒でも数Ⅰの重要性が高まりました。
入試問題を見ると、出題されていないこともありますが、数Ⅱや数Ⅲなどでは、数Ⅰの計算が完璧にできることが前提条件。
高校3年生になる前に、計算はいつでも満点が取れるくらいの復習をしておきましょう。
日東駒専などでは、直接小問などで問われることも少なくありません。
データの分析は簡単
共通テストでも点が取りやすいデータの分析は、共通テストでは非常に出題しやすい分野といえます。
情報Ⅰの対策にもなるので一石二鳥です。
また、私立大学の入試では小問の一つとして扱われやすく、直接役立ちます。
範囲が狭く、対策もしやすいので、何から始めていいかわからない生徒は、とりあえずデータから始めるのも一つの方法です。
論理と集合は曲者
集合、命題、必要十分といった分野は名前の通り論理的思考力が非常に重要になります。
共通テストや大学入試の小問で出題されるような、基礎的で簡単な問題もありますが、
東大京大レベルであったり、他の分野との複合問題など、難問も作りやすく、十分注意が必要です。
偏差値50~55くらいでは、極端に難しい問題は出ないので、基礎をしっかり固めることを優先しましょう。
難関校を目指す場合は、問題文の意味をしっかり理解できる現代文力を身につけましょう。
複数科目を複合できるようになると、全科目での底上げがしやすくなります。
私の生徒でも多いですが、現代文力の練習が不足している生徒が多く見られます。
場合の数と確率はどの大学でも頻出
確率は小問集合でも大問でも出題しやすく、GMARCHや日東駒専、国立大入試に共通テスト、と数ⅠAの中で直接の出題可能性が最も高い分野といえます。
医学科や獣医学科、理工学部などの数学の難易度が高めの大学では、条件付確率や数列・平面図形と合わせた確率として出題されやすいです。
場合の数は、中学受験でも頻出であり、数学が苦手な生徒にも取り組みやすい分野。
公式が少ないので、公式をしっかり理解できるのが理想です。
日東駒専レベルが目標であれば、公式は丸暗記でOK。
SMARTや早慶クラスを狙うなら、公式を根本から理解しておきましょう。
確率はパターンが限定しやすいので、点取り分野にしやすいです。
数学と人間の活動と図形は大学別の対策が必要
数学と人間の活動(整数の性質)は、日東駒専クラスでは、決まったレベルの問題しか出題されません。
不定方程式やユークリッドの互除法も形式がシンプルで、点が取りやすいです。
一方で、早慶上理の理系受験や医学科などでは、偏差値55以下の高校ではそもそもほとんど習わない合同式(mod)も勉強しなければいけません。
(チャートでも合同式は青チャートのみで解説あり、白、黄色チャートではほぼ勉強しない)
整数の性質は奥が深い
数学と人間の活動(整数の性質)は、一般的な高校でも定期テストでも問われるような数値計算があります。
一方で、難関大学や国公立大学でよく出題される証明問題と難易度に大きな差があります。
出題傾向が大学別ではっきりしていることも多く、志望校別の対策が大きな効率化につながります。
GMARCHクラスを狙うのであれば、高校2年までに計算はしっかり完璧にして、共通テスト(演習ではセンター過去問など)の問題は8割程度は解けるようにしておきましょう。
塾や家庭教師などを上手く使い、自分が目指す大学にはどこまでの勉強が必要か明確にしましょう。
証明が必要ない大学では、計算は簡単です。
平面図形は公式をどこまで深堀するかを考える
平面図形(図形の性質)は、数学と人間の活動(整数の性質)と同様、大学によっては問われないことも少なくありません。
受験する大学が決まってれば、まずは問題分析から始めてみましょう。
受験校が決まっていない場合は、公式の証明を一通り見ておくのがいいでしょう。
とくに、チェバとメネラウスは、どちらかはわかるけど、もう一方は使う機会が少ないという生徒が良くいますし、方べきと接弦定理はあやふやなままの生徒も多いです。
五心はすべてマスターするのが理想的ですが、まずは三心(重心、外心、内心)から取り組みましょう。
図形は汎用的
平面図形をしっかり理解しておけば、数Ⅱの図形と方程式や数Bのベクトル、数Ⅲ(数C)の複素数平面で役立ちます。
これらの分野は関連性が高く、別解として利用できる問題もおおいので、SMART以上を目指すのであれば、是非ともしっかり練習しておきたいです。
高校2年生になる前に復習ができていれば理想的であり、学校で習ったときの習得度が低くても、高校2年でしっかり復習しておけば、数Ⅲを有利に進めることができるでしょう。
難関校なら立体図形の可能性
オイラーの多面体定理は中堅校では出題頻度が低く、数A範囲のみでの立体図形の出題は、簡単なレベルの計算にとどまっています。
高校3年になると演習が増えるので、その前に公式はばっちり暗記しておきましょう。
上位校を狙うのであれば、正多面体が5種類になる証明や準多面体にも触れておくべきでしょう。
一般的には、立体図形は数Bの空間ベクトルで問われることが多く、その図形は基本的なものが多いです。
立体図形は高校受験(中学受験でも頻出)の難関問題として扱われやすく、そこで脳内イメージを作る練習ができているとスムーズに上達できます。
女の子では、図形の脳内イメージを作るのが苦手な子も少なくありません。
そういう場合は、図のイメージがなくても計算である程度問題が解けるように練習するといいでしょう。
まとめ
- 基礎計算こそ最重要
- 確率はどの大学でも頻出
- Aの勉強は大学分析で効率化
保護者の方へ
今回は数学の重要性に関して記載しましたが、
数学だけでなく他の科目でも、基礎が大切です。
保護者の皆さんは、社会人になると基礎の重要性がよくわかっておいでだと思います。
派手なテクニックや奇抜な問題はあくまで客寄せ。
いい先生を見抜くには、基礎の重要性を理解し、生徒に理解してもらえる先生をみつけることです。
お子さんのために、本質を理解し、お子さんを理解してくれる先生を見つけてあげてください。
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