東京農工大学では数学が合否を分ける
東京農工大学の数学は、
時間は120分で、全編記述式。
大問は4つあります。
数学ⅠAⅡBⅢCが範囲であり、
数A:図形の性質、場合の数と確率
数B:数列
数C:ベクトル、平面上の曲線と複素数平面
となります。
本分析は前期入試に限定していますが、前期と後期の傾向はそこまで大きくは変わりません。
両学部で問題が同じ
農学部・工学部の両方で問題も配点も同じ。
個別試験の3科目(英・数・理)では圧倒的に数学の得点が低いです。
基本的な対策は同じですが、志望学部・学科において合格最低点が異なります。
また、共通テストで200点分、個別学力検査(2次試験)で200点分と配点が最も高い科目(英語と数学が最も配点が高い)となっています。
逆転合格するのであれば、数学高得点を取ることで共通テストの不足分やほかの科目をカバーすることも可能です。
一方で、共通テストで高得点が取れている生徒は数学は多少点が不足しても、英語と理科で高得点をとっていれば十分に合格することができます。
他の獣医学部や獣医学科に関しては → こちら
ほかの学部学科でも使える
東京農工大学の数学は、農学部の他4学科や工学部でも同じ問題が使用されています。
本分析は獣医学科に限らず、東京農工大学を受験するすべての生徒に適用されます。
農学部全体と比較すると、工学部では数学の得点が高いですが、学科別平均点は数学を含めて全科目獣医学科が圧倒的に高くなっています。
こちらの分析では獣医学科合格をメインターゲットにしていますが、工学部を受験する生徒にも役立つように記載しています。
傾向が明確で対策しやすい
農工大の数学は、圧倒的に数Ⅲと数BCから出題されます。
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4つの大問のうち4つすべてが数Ⅲと数BCから出題されることも多いです。
新課程最初の年となった2025年2月の試験も、数Ⅲの大問が3つ。残りの一つは数Cのベクトルから出題でした。
2024年2月の試験も数Bの数列、数Cのベクトル、そして残りは数Ⅲの範囲から出題されていました。
ただし、共通テストがあるのでⅠAⅡも勉強が必須ですし、そもそも数BCと数Ⅲを理解するためにⅠAⅡの高い能力が求められます。
数BCはベクトル率が高い
数BCは数列とベクトルが出題されやすいですが、ベクトルは特に出題頻度が高いです。
とくにベクトルは大問1での出題されることが多いです。
全問題で最も取り組みやすい形式で出題され、最も点が取りやすくなっています。
共通テストでもほぼ必須であり、個別学力検査(2次試験)でも非常に高確率で出題されるベクトルは点取り問題。
間違いなく優先順位の第1位グループの一つです。
難易度は高い
工学部と同じ問題というだけあって、農学獣医学系としては非常にレベルが高いです。
工学部志望の生徒は数Ⅲの出題を前提に数学に多くの時間を使って勉強しますが、農学部や獣医学科では数Ⅲがなくても受験できる大学が多くあります。
国立獣医や、農学部、理学部の生物系学科に興味がある生徒は、早くから受験を見据えて準備しなければ農工大や北大(北海道大学)などは合格が難しくなります。
一方で、証明問題がほぼ出題されず、計算問題も数値として解答できるものがほとんど。
考え方の難易度はたしかにありますが、取り組みやすく設定されています。
農学・獣医学ではハイレベルですが、国立大学の数学という意味ではすべての問題で標準レベルといえるでしょう。
東大や京大よりも医学部系に近いです。
工学部目線でも同様であり、東大や京大を含めた旧帝大対策と勉強方法が異なります。
基本的に1年半くらい前から志望校がある程度絞られていると対策がしやすいです。
1年半~2年前には進路相談を細かくしてくれる先生がいる方が圧倒的に有利になるでしょう。
私にお問い合わせを頂いたご家庭には、最初の面談が進路相談になることも多いです。
圧倒的に数Ⅲ
ほぼ100%大問3,4は数Ⅲから出題され、半分くらいの確率で大問2も数Ⅲです。
これだけ数Ⅲ率が高いのは農学部や生命科学系というより、芝浦工業大学のような工業系大学に近い傾向といえるでしょう。
工学部受験生はそこまで抵抗はないでしょうが、獣医学科を含む農学部の受験生はかなり注意が必要です。
最重要は微積
特に微分積分は必須。
1~2つの大問は微積です。
多いと2つ半~3つ分が微分積分中心の大問となります。
時には極限と複合されることもありますが、基本的に複合されておらず、取り組みやすくなっています。
計算の難易度はある程度ありますが、問題の流れは標準的でありどの問題集でも見たことがあるタイプ。
一部の問題は標準よりも難しいですが、真面目に問題集を根本理解を行いながら問題集を解いていれば、微積で合格に必要な点が確実にとれます。
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「数Ⅲ対策が上手くできていない」という生徒は塾や家庭教師を見直すなど対策を行いましょう。
ベクトルと同じく優先順位の第1位グループです。
平面上の曲線と複素数平面(複素数平面と楕円双曲線)
大問2で数Ⅲが出題されたときによく問われるのが、微積以外の分野です。
農工大は旧々課程のときに行列が出題されるなど、微積以外の数ⅢCがもともと出題されやすい傾向にありました。
近年は出題率が低下傾向にありますが、また一つの大問として出題される可能性は十分にあります。
難易度としては微積と同様で標準レベルが中心で一部は標準をすこし超えています。
複素数平面の重要性に対して、楕円と双曲線は出題される大学が限定的なこともあり、対策に時間を割きにくいかもしれません。
共通テスト対策や英語理科に時間を使いたい生徒は、最初から楕円と双曲線をある程度あきらめるのも対策としては有効でしょう。
優先順位としては、数列や理科・英語よりも少し低いといえます。
ただし、数学で逆転したい生徒や工学部を受験する生徒では優先順位を上げましょう。
対策・問題集
2次試験の問題は、範囲もさることながら、難易度が共通テストより劣ることはありません。
数Ⅲの微積を理解する前には数Ⅱの微積は完璧にすべきですので、まずは正しいトレーニングで共通テスト対策をしっかり行いましょう。
公式暗記はもってのほか。
暗記の容量は理科に振り分けて、数学は理解をメインにしていきましょう。
早慶や旧帝大向けは不要
教科書に載っていない定理や、受験テクニックとして高度な公式暗記は一切不要です。
青チャートなど王道の参考書・問題集をつかい、無駄に難しい問題ばかりの問題集は不要となります。
問題集
基本的に青チャートがベースとなりますが、数ⅠAと数Ⅱでは黄色チャートを活用するのもありです。
大切なのは数Ⅲを勉強するタイミング。
中高一貫校で数学のペースが早めであれば、高校2年の秋~冬くらいには数Ⅲに着手し、高校3年のゴールデンウイークくらいには数Ⅲが一通り終わっていることです。
地方や都立高校など中高一貫でない場合は、高校3年生になる前に理科や英語の精度を高めておくと合格率が高まります。
特に英単語や生物の基礎知識などは高校2年までに入れておき、高3で数Ⅲを頑張る時間を残しておきましょう。
浪人生では共通テストの過去問で平均して80%以上とれていれば春から数Ⅲをはじめてもいいでしょう。
逆によくある浪人生の失敗として共通テストで7割くらいしか取れなかったのに数Ⅲばかり勉強して、結局共通テストの点が足らずに個別学力検査(2次試験)を受けるまでもなく不合格になるパターンです。
国立大学は獣医に限らず共通テストが最重要であると理解しておきましょう。
まとめ
保護者の方へ
農工大の受験は共通テストと個別学力検査(2次試験)の数学が合否を分けます。
それは、合格者のデータからも明らかです。
獣医学科はもちろんですが、工学部農学部の獣医以外の学科でも数学は非常に重要です。
数学は分析に基づいた勉強で合格率を飛躍的に高めることができます。
真面目に勉強する + 正しい勉強をする
お子さんが農工大に興味がある場合には、上記の2つの条件を満たす方法を考えてあげてください。
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