【獣医学部】山口大学の獣医学科を徹底分析 | 獣医学科ならプロ家庭教師のロジティー

山口大学の獣医学科の基本情報

山口大学は、山口県の国立大学。

共同獣医学部には獣医学科の1学科のみが存在し、獣医師になるための第一歩となります。

以前は農学部の中に獣医学科がありましたが、2012年に学部の再編があり、現在は分離しています。

山口大学には、獣医学部や農学部以外にも医学部や工学部など合計で9学部存在しています。

山口大学の獣医学科は、鹿児島大学の獣医学科と共同獣医となっています。

共同獣医学科は基本的に教員などの運営側の問題なので、受験や入学後の教育には大きな影響はありません。

本州の西の端にある獣医学科

近くの獣医という意味では、私立獣医として愛媛に岡山理科大学の獣医が新設されました。

私立の新設校である社会的な問題を残していることもあって、山口大学へ影響は軽微。

相変わらず難易度は高いです。

獣医学部だけでなく、農学部には生物資源環境科学科と生物機能科学科があり、
生物機能科学科では、生化学や微生物学、環境浄化など獣医学科に近い生命科学を学ぶこともできます。

定員

定員は30人。
国公立獣医の中では平均くらいです。

前期は21人で、後期は6人、推薦が3人となっています。

全体が30人なのに後期で6人というのは山口大学の特徴です。

男女比は1:1

他の国立獣医に共通していることではありますが、山口大学は浪人比率や男女比も公開してくれています。

年によって多少の違いはありますが、現役合格は半分くらい。

1浪が10人程度で、それ以上が5人くらいのイメージ。 3浪以上も基本的に毎年います。

これは他の国立獣医でも大体同じです。

何十年もそうですが、獣医学科で浪人は当たり前の世界です。 ちなみに私立でも半分くらいは浪人生。

2年以上の浪人(多浪生)が多い傾向にある印象があります。

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男女比は1:1くらい。これは他の国立獣医でも大体同じです。

しかし、定員が少ないので、年によっては男性が多かったり、女性が多かったりします。 ここ数年は32~35人程度の入学者に対して、どちらも15人程度はいるようです。

アクセス

住所 : 山口市吉田1677-1

山口大学には3か所のキャンパスがあり、共同獣医学部があるのは、農学部や理学部、本部などがある吉田キャンパスです。

最寄り駅は山口線の湯田温泉駅。
駅から吉田キャンパスまで約2km。
タクシーでは10分ほどです。

新幹線の停まる新山口駅からだと、直通の山口大学前バス停までバスも出ています。バスは30分程度です。
新山口駅から車であれば30分かからない程度で到着します。

吉田キャンパスのある山口市は山口県でも中央あたりに位置し、医学部がある宇部地区は比較的西側にあります。

試験に関して

他の獣医学科との比較は → こちら

試験科目と配点

前期試験は共通テストが1000点満点、2次試験(一般個別試験)が400点満点の合計1400点満点です。

国公立獣医で共通テスト比率が高い大学となっています。

共通テスト

いわゆる5教科7科目1000点のスタイル

共通テスト科目と配点

【国語】国語(200)
【数学】数IA必須,数IIB・簿記・情報から1,計2科目(200)
【理科】物・化・生・地学から2(200)
【外国語】英・独・仏・中・韓から1[リスニングを課す](300[60])
【社会】地歴公民から1つ選択(100)
 理科は基礎科目の選択不可

他の国公立獣医と異なり、英語の配点が300点なのが特徴です。

リスニング比率は20%で60点分

この特徴は昔からですが、最近国際総合科学部国際総合科学科を新設するなど、海外と近い立地から、外国語に対する関心は高いようです。

山口大学の入学を目指すのであれば、獣医学科以外でも英語を重視するのはお勧めですし、大学入学後も英語の論文を読む機会は少なくないので、便利です。

共通テストで英語が300点であることで2次試験では英語がないのは、センター試験時代と同じです。

2次試験

2次試験は、数学と理科の2科目

数学は数Ⅲがなく、理科は1科目選択になります。
各200点なので400点満点となります。

2教科(400点満点)
【数学】数I・数A・数II・数B(数列・ベクトル)(200)
【理科】「物基・物」・「化基・化」・「生基・生」・「地学基・地学」から1(200)

後期試験は共通テスト4科目+面接

後期試験は共通テスト900点に面接200点と、ほとんど共通テストで決まります。

また、共通テストで4科目であることも大きな特徴。

国語や社会を勉強しない私立獣医志望の人でも、理科さえ2科目頑張れば、山口大学の後期は受験できます。

ただし、難易度は非常に高いです。

4教科6科目(900点満点)
【国語】国語(100)
【数学】数IA・数IIB(200)
【理科】物・化・生から2(400)
【外国語】英・独・仏・中・韓から1[リスニングを課す](200[40])
 ※理科は,基礎科目の選択不可

個別学力試験 学科試験なし(200点満点)
【面接】(200)

山口大学にほど近い鳥取大学は後期試験のない国立獣医ですが、山口大学は受けやすい後期試験があるので、倍率が高く、難易度も非常に高いです。

2025年1月以降(新課程)の入試に関して

現時点で高校1,2年生および浪人生が対象となります。

獣医は浪人率が高いので、保護者の方も含めて十分に注意してください。

「情報Ⅰ」の取り扱いあり

2025年1月実施の入試に関してです。

共同獣医では、共通テストにおいて「情報Ⅰ」は社会との選択となります。

ですので、従来通り公民など社会の科目を勉強していれば、2025年1月では情報の勉強は不要。

5教科7科目となります。

個別学力検査で情報はありません。

ただし、共同獣医学部・人文学部を除く7学部では、情報Ⅰが必須。

6教科8科目なので、共同獣医でも今後は必須化される可能性が高いと言えます。

数学の範囲拡大に注意

共同獣医の数学は、

ⅠAⅡBC

となります。

ⅠA(Aは図形の性質・場合の数と確率)
ⅡB(Bは数列・統計的な推測)
C   (Cはベクトルのみ)

となります。

数Bの統計的な推測は、これまで大学の統計学で学ぶような正規分布や推定があり、範囲拡大となります。

合格最低点(前期)

ここ3年(共通テストになってから)の目安は、1050点前後(75%)です。

都市によって1080点ほどになったり、1030点ほどになったりしますが、共通テストの難易度によって変動しています。

だいたい1030~1080点の幅で今後も推移していく見込みです。

過去の点数目安は役に立たなくなってきている

センター試験時代は1100~1150点程度が合格最低点の目安でした。

2016年は1086点と1100点を下回りましたが、2018年は1149点でした。

初の共通テストとなった2021年1~2月の入試では、
1056点/1400点でした。

特に、前期での英語の配点を考えると、リーディングで高い得点は必須です。

共通テストでは長文読解が重要なので、文法よりも英単語と長文読解に力をいれるべきです。

2次試験は極端に難しいことはなく、標準的。

正しい先生について正しい勉強をしっかり行っていれば、2次試験は十分に合格点がとれるようになっています。

共通テスト目安は最低でも75~80%

配点が、

共通テスト:2次試験=10:4

であることを考えると、
共通テストで75%を切るとちょっと厳しいです。

2021年の合格者平均が81.7%なので、80%あれば十分勝負ができます。

学費

学費は6年間で350万円程度が目安です。
国立大学は学費や入学金が全国で一律であり、学部や学科が異なっても費用が同じです。

一人暮らし費用自体は家賃をはじめ比較的安く済みますが、山口県は車は必須。

お店は普通にあるので問題ありませんが、できれば車、最低でも原付はないと厳しいです。

早い人であれば入学前の春休み、それに間に合わない生徒は夏休みまでにとることが多いようです。

実際にはさらに教科書代が年で3~10万円程度はかかります。

保護者の方へ

山口大学は、他の国立獣医と同様に共通テストが非常に重要。

難しい勉強ではなく、正しい勉強を継続して行う計画性が大切です。

お子さんの分析を正確に行い、導いてくれる先生がいると合格率を高めることができます。

また、私立獣医を併願するかどうか、獣医学科以外を受験するかどうかもポイントです。

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