学習院大学の経済学部の日本史
学習院大学はコア試験とプラス試験があり、定員が多くメインなのはコア試験。
ここでは経済学部のコア試験における日本史の分析です。
コア試験は経済学科も経営学科も定員が130人ずつあります。
プラス試験は経済学科20人で、経営学科15人です。
2025年1月から本格的に新課程の入試がはじまり、学習院大学の日本史範囲は 日本史探究+歴史総合 となります。
MARCH分析 → 明治大学 青山学院大学 立教大学 中央大学 法政大学
選択科目は自分が楽しく継続できるものを選ぼう
経済学部は英語と国語(現代文+古文)が必須。
日本史探究(+歴史総合)
世界史探究(+歴史総合)
地理探究(+地理総合)
政治経済(+公共)
文系数学
の5科目からも1科目を選択します。
高校1年生の冬に文系を目指した生徒の大半が日本史もしくは世界史のどちらかを選択しているはず。
現実的に選択者が多いのは日本史か世界史でしょう。
本分析は経済学部ですし、学習院に限らず経済系に進むのであれば数学も選択肢に入れておくとよいでしょう。
途中で理系から文系に目標を変えた生徒は文系数学か政治経済がおすすめです。
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学習院は経済学部でも幅広い時代から出題される。
学習院の日本史は、5つの大問。
選択問題は5択となっています。
大問1は古代~近現代までの全時代における一気通貫問題。
時間軸に沿って大問2から古い順に出題。 最後の大問5は近現代です。
全方位型で古い時代からの出題も多い
大問1~4は選択式 大問5が単語を記述する問題 が現在の定番。
2020年以前は大問1,2が選択式で、大問3,4,5が単語を記述する形式でした。
2025年1月以降の新課程入試では、歴史総合も加わるので出題形式に若干の変更が加わる可能性があります。
範囲が増えた分、すべて選択式になる可能性もあれば、単語記述が2020年以前のように増える可能性もあります。
大学の特性を考えると、文章を記述する可能性は極めて低く、もし出題されても配点は10点以下でしょう。
大問1はボリュームがある
大問1は20個の小問が時代順に配列されています。
年にもよりますが、1問1点が基本です。
日本とアジア諸国の関係性
税金と政治
権力と政治
といったように、縦軸が明確に決められています。
2025年で歴史総合が入ると、この大問1の20問が.10~15問くらいとなって歴史総合になる可能性はありそうです。
2025年から歴史総合が範囲に入ることは明記されています。
一方で2025年の2月は旧課程者に配慮して歴史総合は実質的にほとんど出題されず、本格的に歴史総合が入るのは2026年からとなる可能性もあります。
流れより知識に偏る
長文としてひとまとめになっていますが、それぞれの問題は独立。
完全に暗記による一問一答形式であり、深い考察は必要ありません。
知識としては基礎~標準が中心となっていますが、間違えやすい選択肢も数多く含まれています。
ここでの点数は確実に努力によるものでしょう。
流れの中で代表的な年代を押さえておくと、基準となりイメージを作りやすく思い出しやすいです。
すべての年代を覚える必要はありませんが、必要なものはしっかり暗記しましょう。
大問2~5は各大問に10個の小問となっています。
大問2,3,4で中世と近世から1つずつもしくは2つ出題されることが多いです。
大問5は近現代が基本。
ただし、毎年必ず記述は近現代とは限らず、あくまで出題されやすいという傾向にすぎません。
記述は近現代を中心にしつつも、併願校まで考えて全範囲を勉強する必要があります。
バランスよく暗記をすすめる
全範囲の基礎と標準を中心に勉強をしましょう。
学習院対策としては、近現代を若干中心にすることをおすすめします。
高校1年生で歴史総合をきちんと勉強した生徒は、日本史の近現代は勉強しているはずです。
ただ、実際には高校1年生のとき、受験を想定せず、勉強をおろそかにしていた生徒も多いはず。
今一度勉強ペースを見直し、復習時間を確保できる計画を立て直す必要があります。
高校1年の時点ですでに私の授業を受け始めている生徒では、文系に興味がありそうな生徒は、歴史総合にしっかり力をいれて勉強しています。
歴史への興味が強い子や中高一貫校の生徒では、中学3年生から歴史総合を指導することもあります。
記述の大問5は単語記述であるということだけがポイント
最後の大問は、空欄に当てはまる単語を記載するのが中心です。
人物名や出来事名を記載。 特にここ数年は、この形式がとられているのは大問5のみであり、時代も近現代に限定されています。
一方で、5年さかのぼるとこの形式は複数の大問で見られており、2025年2月の新課程入試では歴史総合でも単語記述の可能性があります。
基本方針は継続がおすすめ
具体的な入試対策としては、近現代を中心に記述も含めた対策が一番よいでしょう。
日本史・歴史総合が得意という生徒や、併願校にほかのMARCHも入っている場合は、歴史総合の世界史パート(主に近現代の世界史であるが、意外とボリュームはある)も大問5を見据えることが理想的。
特に2025年2月より、2026年2月の受験をする高校2年生や高校1年生は今から少しずつでもいいので、受験を想定した勉強を積み重ねれば合格可能性を飛躍的に向上させられるでしょう。
歴史総合では、これまで以上に歴史の横の糸が大切となります。
難易度と参考書・問題集
難易度としては標準がメイン。
しかも暗記中心となっています。
参考書は流れと暗記のバランス
基礎~標準の流れと暗記を両方おさえることが重要です。
一方で、細かい知識や年号などは、むしろ書いていないような参考書がベスト。
「日本史を頑張る」と考えると、どうしても細かい知識を身に着けることだと勘違いをしてしまう生徒が続出します。
必要なのは細かい知識ではありません。
流れを理解し、そのあとに暗記を乗せることで、定着しやすく忘れても思い出せる知識を身に着けること。
そして、大問5の対策として、単語の記述(漢字)を正確に実行できることです。
問題集は一問一答が中心になる
問題集を選ぶ場合は、第一志望が学習院なのかどうかで大きく変わります。
学習院が第一志望であれば、一問一答を中心にしつつ、単語記述もできるとよいです。
ただし、単語記述は切り離して別で対策しても合格は十分に目指すことができます。
学習院も志望度が高いけど、ほかのMARCHも興味がある場合は、一問一答に頼りすぎると危険となります。
流れと暗記のバランスは、問題集でかなり違いがあります。
特に長い記述がない学習院や私立大学の対策には、生徒ごとに適切な問題集が違うので、注意してください。
まとめ
保護者の方へ
学習院はGMARCHとハイレベルです。
一方で、問題自体の難易度はそこまで高くなく、勉強に対する才能の影響は小さく作られています。
言い換えれば、効率的に正しく努力した生徒は明確に合格率が高まり、努力を怠った生徒は合格が難しくなるということです。
現在の日本史の偏差値が40くらいでも、ほかの科目も含めた総合的な偏差値が低くても、努力で逆転できます。
ただし、偏差値が55以下の科目は、ほぼ確実に勉強方法を間違えています。
表面的な知識を指導するのではなく、根本的な勉強方法と計画を、大学分析に基づいていしてくれる質の高い先生が必須といえます。
早くからいい先生を見つけてあげることが、お子さんへの最大のサポートとなるでしょう。
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