日本獣医生命科学大学の生物を徹底分析
日本獣医生命科学大学では、
O方式(以前の1回試験と3回試験)が英数理のすべてが日獣独自の試験。
C方式(以前の2回試験)が、英数が共通テストで、理科のみ日獣独自の試験です。
大きな特徴として、獣医学科だけでなく、O方式の理科は他の学科も同じ問題ということ。
獣医保健看護学科や応用生命科学部でも、基本的な考え方は同じです。
(合格最低点が異なるので、実際には勉強方法で差がでます)
英語と理科は全学部学科で同じですが、数学だけ範囲も問題も異なります。
理科は60分で配点は100点。
これは英語と数学も同様です。
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私立獣医より国立獣医対策がはまりやすい
日獣は私立獣医でも最も記述問題が多く、大問は5つ。
すべての大問で記述問題がある年も少なくありません。
また、図で記す問題が出題されやすいことも大きな特徴です
記述(論述)問題は根本的ま理解を問われる
日獣の記述は、実は非常に良心的な問題です。
それぞれの現象に関して、結果の裏にかくれている、理由を問う問題。
つまり、しっかり本質的な理解をしていますか? ということを聞いています。
記述量も30~50語程度が多く、1つか2つの理由を明記するだけ。
理解に基づいた暗記という王道の勉強法を行った生徒からすると、
微妙でわかりにくい選択問題より、記述問題の方が答えやすいはずです。
出題量も年によって変化
例えば2025年の第1回(Ⅰ期のO方式に相当)では、文章の記述問題は2問。2024年は1問だけでした。
一方で2023年は5問出題。
この年によって安定しない出題は、5年10年とさかのぼって過去問をみても同様の傾向があります。
日獣を本気で対策するなら、直近2,3年だけの分析では不十分です。
日獣は年によって微妙に試験方式や科目、名前が変わりますが、2020年や2019年などは基本的に各大問で記述が1問前後が定番でした。
一方で2023年は記述が出ない大問もあれば、記述が3問でている大問もありました。
点数の7~8割は知識問題
日本大学や麻布大学など、完全マークで記述はなしという私立獣医が多いですが、日獣は論述だけでなく、用語も記述する必要があります。
近年は各私大が採点効率化のために選択問題を増やしがちですが、日獣では単語記述も文章記述もどちらもあり、今後も残し続けるでしょう。
実験・論述・図示と難しい部分に目がいきがちですが、点数の中心は知識問題です。
特に、○○に当てはまる具体例の記述が多く、知識のきき方としては岡山理科に近くなっています。
正しい暗記をすれば記述が不完全でも十分に合格が取れると同時に、暗記の細かさもそこまで強くないので、非常に対策しやすいといえるでしょう。
図表と実験と計算で難易度が異なる
グラフに線を入れるなどの図表問題が2,3年に1度出題されています。
以前は毎年のように図示やグラフの書き込みが出題されていましたが、近年は出ない年も見られるようになりました。
そもそも正しい勉強ができていれば特別な対策は必要ありませんが、生物は勉強方法を間違えやすい科目。
私も指導していて、勉強方法から修正する生徒がほとんどであり、正しい勉強ができていれば日獣の入試問題も無理なく解けています。
言い換えれば、図表や計算、記述になると特に正答率が下がる場合は、根本からの見直しが必須となるでしょう。
例えば細胞分裂の染色体量、肺胞のSpO2、酵素の濃度など、典型的なグラフを中心に、しっかりと理解しておく必要があります。
遺伝の計算も数年に1度は出ていますが、解けない生徒が多いです。
文章だけ読むと難しそうに見えますが、勉強方法がただしければ大丈夫。
不安が強い場合は、そもそも日々の勉強の質が低い証拠。
特に保護者の方が気づいた場合は、すぐに問い合わせてほしいです。
日獣の問題はあくまで典型問題が中心。
独自の特殊な実験ではないので、参考書の実験や図などからほぼ確実に出題されます。
正しく勉強できていれば、高得点がとれるように作られています。
教科書的実験と独自実験
日獣の難易度を最もあげているのが、実験問題です。
国公立獣医ではよく出題される実験問題ですが、私立獣医での出題は少なめ。
大問が4~5つあって、実験が2問程度は出題されるので、実験問題に慣れておきましょう。
前述したように、参考書に記載してある実験が中心です。
以前より独自の実験問題は減少傾向なので、解きやすくなったと言えるでしょう。
実験は手順も大事
実験問題は、
なぜその実験を行うのか(もともとの仮説)
得られた結果
が非常に大事であるとともに、そこしかチェックしない人も多いです。
日獣では、実験手技とその理由も重要です。
途中でどういう工程を、どの順番でするのか。それはなぜか。を理解した上で暗記しなければいけません。
工程となると単純暗記しがち。
理由もしっかりチェックしておくと忘れにくくもなります。
教科書レベルの実験は根本理解が重要
実験問題から、図表問題や論述問題が出題されるので、実験問題に対しては、単純暗記ではなく、理解に基づいた暗記が必須です。
そしてここが、差がつく問題です。
計算の難易度は高くない
実験問題と比較すると、計算問題は出題数も1~2問と少なく、難易度も標準的で、取り組みやすいです。
論理的思考力は必要ですが、計算力がほとんど不要です。
対策・参考書・問題集
実験や図表問題のために、図を書いて自分でそれぞれの現象を理解するということです。
全部を終わらせるには、浪人生でも半年弱。
現役生であれば、1年近くはかかるはずです。
例えば、
光合成の光化学系は、図を見ながら説明できるでしょうか?
二界説と五界説は例を加えて図示できるでしょうか?
ウニとカエルの発生の流れを書けますか?
これがそれぞれの分野でしっかりと行えれば、理解をしているということです。
図表問題も、論述問題もクリアできるでしょう。
参考書
1冊あれば大丈夫。
参考書は何冊も買ってはいけません。
田部先生の77講(Amazonリンク)
大森先生の最強講義126講(Amazonリンク)
山川先生の生物が面白いほどわかる本(Amazonリンク)
このあたりは、国公立獣医にも使えますし、麻布や北里の獣医学部にも対応しています。
ただし、私立のみだと難しすぎる部分も含まれているので、指導する先生と相談しながら使うことをおすすめします。
問題集
基本的な力をつけるのが最優先。
リードα(Amazonリンク)
セミナー(Amazonリンク)
上記のような問題集を3年の夏休みが終わるまでは繰り返し解き、基礎力を固めましょう。
浪人生もこれを7月くらいまではやりましょう。
共通テスト過去問も一定の効果がありますが、志望校・学力によって使うべきタイミングが変わります。
計算や基礎暗記だけでなく、基本的な実験項目や論理的思考問題にも対応していることが、化学にはない共通テスト生物の良さです
その後、論述や実験理解のために、
「基礎問題精講」、「チャート式 生物」、
などから1冊を追加してもいいですが、私立のみであれば不要になるでしょう。
余裕があれば実験をさらに強化
独自の実験に対しては、国立向けの実験が多い問題集が適切です。
「標準問題精講」、「CanPass 生物基礎+生物」、「理系標準問題集 生物」
などがいいでしょう。
重大な注意事項として、難しい問題集ばかりやってはいけません。
出題のメインは基礎~標準レベルです。
独自の実験の点数は1割程度なので、ここはあくまで加点程度に考えましょう。
まとめ
保護者の方へ
私立獣医においてトップの人気と難易度を誇る日本獣医生命科学大学。
実は理科の難易度は高くありません。
にもかかわらず、この事実を理解している生徒も先生も少ないです。
面談が不足していることが大きな理由であり、集団指導は獣医学部対策に向かないことがほとんどです。
論述や図表に驚く受験生も多いですが、内容は基礎から標準ばかり。
選択するか記述するかだけの違いであり、英語や数学よりはるかに点がとりやすくなっています。
一方で、麻布や日大といった他の獣医との違いに注意しながら勉強しなければ中途半端になります。
私立専願なら他の2科目やほかの大学と、国公立も含めて考えているのであれば共通テストなどとのバランスをコントロールしてくれる先生がいれば合格率は高まるでしょう。
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