理工学部の数学
明治大学の理工学部の数学は、3つの大問で90分。
1つ目の大問が小問集合が4題あり、大問2,3が普通の大問となっています。
大問1,2が共通テスト(旧:センター試験)や他の私立大学でもみられる、解答のみの穴埋め形式。
大問3が自由に記載できる解答形式となっています。
明治大学分析
→ 理工学部(英語・化学) 総合数理学部 農学部 全学部統一入学試験
他の理学部・理工学部分析
→ 立教大学 学習院大学 中央大学 上智大学 その他の大学分析
四工大分析
→ 芝浦工業大学 東京都市大学 東京電機大学 工学院大学
極端には難しくない
明治大学の理工学部は難易度が高く、たしかに難しいです。
一方で、
難しい問題と、
難しくない問題
も混在しており、合格点である60~70%を確保すること自体はそこまで難しくありません。
しっかり自己分析を行うとともに、ある程度実力がついてから明治大学独自の分析をすることで、合格に大きく近づくことができます。
今の偏差値だけでなく、分野別のレベルや解答方法への対策も考え、合わせていきましょう。
最初の小問集合が勝負
大問1はかなり簡単な問題が混ざりつつ、数Ⅲも1問入ってきます。
全体的に計算量も少なく、大問2,3と比較すると明らかに簡単です。
合格を目指すのであれば4つの問題のうち最低でも3問はしっかりと満点をとるのが最低基準。
できれば全問完答しておきたいところです。
出題パターンは明確
- 最初が数Ⅱの基本計算
- 数B、とくにベクトルの標準問題から1問
- 数Ⅲの計算をメインとした典型問題
- 数Aは場合の数か確率
この4問が多くなっています。
ここ2年ほどは多少の変化はありますが、傾向としては比較的明確です。
2016の学部別や全統入試もみると幅広い勉強が必要なことが確認できます。
数列や整数の性質なども最低限おさえておくのがよいでしょう。
対策がしやすく、難易度も標準レベルばかり。
ここで点が取れないのであればそもそも大問2以降は手を付けられないでしょう。
対策も明確
数Ⅲの1問も出題パターンは数Ⅱの微積と近いものが多く、対策自体はAⅡBでだいたい終わります。
レベルとしては白~黄色チャート、もしくは共通テスト・センターレベルが中心。
出題形式から考えると、共通テスト対策の問題集や模試よりもセンター対策の方が当てはまります。
ただし、大問1のみを考えると公式の丸暗記でも通用しますが、
大問2,3では通用しません。
本気で明治の理工を目指すのであれば、公式暗記ではなく公式理解を進めていく必要があります。
高校2年生の夏くらいまでは公式暗記でも構いませんが、せっかくなら最初から王道の勉強法で理解することに努めましょう。
大問2は意外と曲者
大問1と違って、大問2はⅠAⅡBⅢとまんべんなく出題されます。
また、公式の単純暗記では対応が非常に難しい反面、
公式をしっかり理解しておけば難易度はそこまで高くありません。
計算量も標準的ですし、難易度も標準的です。
問題集は黄色か青
難しさとしては共通テストやセンター試験と同じかちょっと難しいくらい。
問題集としては黄色チャート(リンク)でも十分に合格点が狙えますが、できれば青チャート(リンク)で最初から対策しておくのが理想的です。
ただし、青チャートが難しいときは悩まずに黄色にしましょう。
自分の実力に合わない問題集は非効率です。
とくに浪人生にありがちなミスなので、かなり注意してください。
青チャートを使うなら、センター過去問で65点、共通テストで60点くらいは当然のように取れる必要があります。
誘導にのることも重要
センターや共通テストのように、大問2ではしっかりと誘導にのる練習も必要です。
基礎力を強化し、大問1対策を行うと同時に、誘導対策をするのはセンター過去問が最適です。
夏休みくらいを基準に、共通テスト・センター過去問は20回分くらい解くと合格がかなり近づきます。
浪人生は5~6月くらいにはスタートを目標にしましょう。
勝負は大問3ではない
大問3は基本的に数Ⅲの難しめの微積から出題されています。
MARCH上位のSMARTレベルとはなっていますが、数Ⅲの中では比較的典型問題よりであり、コツコツと積み上げていれば十分に対抗できるレベルです。
ある程度は解けますが合格を狙うという意味では、ここで高い得点率をとるよりも大問1,2でしっかり点を稼ぐ方が簡単であり、現実的。
大問1,2で75分つかっても、まったく問題ありません。
数Ⅲの微積は大学入試では、明治の理工に限らずどの大学でも出題される超頻出。
この大問3はしっかりした難易度とある程度の計算量が求められ、解答も一般式のものが出題されている年もあります。
実際は青チャートをしっかり3周ほどやりこんでおけば対応は可能ですが、最後まで解ききるとなると高い数学力が要求されます。
典型問題をひとひねり
計算自体は青チャートやニューアクションLEGENDといった典型問題集にあるものと同じです。
しっかり工夫されているので、立式するまでには自分で問題を整理して、理解を大切にしないと解けません。
大問2,3は数学的理解力が必要であり、公式を暗記するだけの生徒は全員不合格になるように作られています。
証明までは必要ない
偏差値を考えると証明がどんどん出題されてもおかしくないですが、明治では証明問題はほとんど出題されません。
もちろん理解を高めるうえで証明は重要ですが、時間的余裕がなければ最初から省略しても構いません。
分野は明確
数Ⅲの出題は複素数平面が出題される大学も多いですが、明治では複素数平面で大問を1つとなる可能性は低いです。
小問集合では問われているので、余裕があれば対策しておきたいですが、
時間がなければ数Ⅲは微積だけにしましょう。
極限もできれば勉強しておきたいですが、基本的には大問の重要ではない一部でしか問われず、優先順位は下げて大丈夫です。
まとめ
保護者の方へ
明治大学の理工学部の数学だけあって、しっかりした難易度があり、ほとんどの受験生が苦戦します。
SMARTレベルの入試で合格点を取るには、正しい勉強法で早くから対策することに尽きます。
お子さんのペースややり方を尊重することも大切ですが、行き詰まったときに、早めに助けの手を差し伸べてあげることが、保護者の方の最大のサポート。
塾やプロ家庭教師など質をなにより大切にしてサポートを選定してあげてください。
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