中央大学 法学部の日本史
中央大学の法学部では、 学部別選抜(一般方式:3教科型)が圧倒的に定員が多いです。
次いで大学入学共通テスト利用選抜(単独方式:5教科型) となっています。
学部別選抜(一般方式:4教科型)
5学部共通選抜(4教科型・3教科型)
学部別選抜(大学入学共通テスト併用方式)
なども一定の定員がありますが、メインは学部別選抜(一般方式:3教科型)となるでしょう。
入試範囲は注意が必要
本分析である、学部別選抜の日本史は
日本史探究
が試験範囲となります。
一方で、5学部共通選抜は
歴史総合・日本史探究
が試験範囲となります。
歴史総合は第一志望や併願校、共通テストをどれだけ重要視するかで、生徒にとって不要となる可能性があります。
2026年1月以降の試験で各大学の動きが変わる可能性があるので、生徒に対して綿密な進路指導をしてくれる先生を見つけてあげてください。
中央大学分析 → 法学部 5学部共通選抜 理工学部 経済学部
GMARCH分析 → 学習院大学 明治大学 青山学院大学 立教大学 法政大学
推薦は歴史不要
指定校推薦は小論文があります。
法学部はチャレンジ入学試験といわれる総合型選抜入試があります。
日本史などの学科試験はなく、書類と講義理解力試験と面接であり、理解力とそれを表現する現代文の能力が必要となります。
読解力や小論文のような表現能力は正しい指導で伸ばすことができます。
中央大学に興味がある、法学部を目指したい、推薦も視野に入れつつ一般方式の対策もしたいといった要望にもお答えした指導は → こちら
基本的には4つの大問
中央大学の日本史は年によって微妙に異なりますが、4つの大問が近年の傾向です。
3つの大問が選択問題で、1つの大問が記述問題というパターンが多いです。
現時点で学部別の入試は歴史総合が範囲外。
今後も同様の傾向が続くことが考えられます。
〇か×かが多いのには理由がある
選択問題には、私立大学の歴史でよく見られる4択の問題も多くあります。
一方で、中央大学は出題が異なります。
下線部に関わる問題がabcという感じで3つ並べられ、それぞれで〇(イ)か×(ロ)を選択することになります。
一見3択に見えますが、違います。
a,b,cと3つの2択があるので勘で選んでも1/8の正解率。
普通の4択より2倍難しくなります。
よくある日本史の勉強として、一問一答(Amazonリンク)を重要視して正確な暗記を頑張るという方法がありますが、中央大学対策としては不十分といえます。
一つの事柄で3つ聞かれる可能性があるので、理解をしながら前後のつながりを大切にして、その上に暗記をのせていく必要があります。
インプットを大切にした理解で標準問題をクリアしていこう
出題範囲は
大問1が古代~室町
大問2が江戸時代
大問3が近世と近代のつなぎめあたり(開国前後)
大問4が近現代
というパターンが一番多いです。
ただし、年によって大問が3つであったり、主題範囲は比較的読みにくいです。
難易度としては標準レベルが多いですが、細かい暗記が求められるシーンが散見されます。
年によっては全体的に宗教にフォーカスしたり、一方で法学部らしく政治制度や経済政策にフォーカスしたりと、出題年でテーマが異なることも多いです。
全体的には予想がしづらく、中央大学の法学部だからこの範囲がでやすい、といった過度な予測は危険といえます。
どの大学でも出題されやすい重要項目を中心に、基礎~標準レベルの質を高めることを目指しましょう。
近現代比率が低い
新課程として歴史総合が導入されたこともありますが、もともと日本史は近現代の出題比率が高い大学が多いです。
一方で中央大学は近現代、とくに現代史の出題が非常に少なく、江戸(+明治)の出題率が高いといえます。
前述したように、過度な予測は危険ですが、江戸や明治はしっかりと勉強を行いましょう。
高校の偏差値や指導方針によっては、学校の授業ペースがゆっくりで、近現代史が終わる時期が他の高校より遅くなってしまうということが見られます。
高校の偏差値やペースもみつつ、江戸や室町など復習がおろそかになりやすい分野も計画的に勉強していきましょう。
例えば私の生徒では、歴史総合を高校1年生でやりつつ、日本史探究の範囲がかぶっているところは1年生で早めに学習することもあります。
そうすれば3年生になる直前で大体の範囲が終わっており、3年生の学校の授業は近現代の復習となります。
プラスの宿題で無理のない量の復習を古代から行うことを並行することで、学校の授業も活かしつつ、無理なく受験対策もできます。
これであれば、歴史総合が必要な他の大学や5学部共通選抜も無理なくカバーできています。
上記はあくまで一例であり、生徒ごとに合わせた指導・勉強計画を作成しております。
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ところどころの深い理解は全て正解する必要はない
中央大学の一般選抜では、合格最低点がだいたい55~60%。
学部や年によって多少の差はありますが、6割の正解率で合格できる可能性が非常に高いです。
前述した選択問題としての難しさに加えて、ところどころ高い難易度の問題が入っており、さすが中央大学といえる難しさ。
一方で、全体的に見ると標準的な問題も多く、細かい暗記よりも流れを理解した正しい勉強が重要であることがわかります。
当然暗記は必須であり、問題を解く必要もありますが、それ以上に参考書を読んで理解し、自分でまとめるなど、問題集に頼らない勉強方法が必要となります。
インプットを上手くする方法は個人差があります。
ただ一方的にやり方を指示されて、言われた方法に無理やり合わせるのではなく、正しくも勉強する本人が理解しやすく継続しやすい、勉強方法を教え導いてくれる指導ができる先生がよいでしょう。
記述問題の大問あり
2020年以前は各大問で単語記載を中心とした、もしくは2,3問程度の100字以下の記述問題がありました。
全体で考えた記述量は非常に限定的で、記述対策はほぼしなくても良いのが中央大学の傾向でした。
一方で、2022年や2024年など、単語記述も文章での記述もある大問が出現してきています。
2023年は2020年以前と似た形で記述問題が2問出題されています。
中央大学の法学部は人気学部であり、採点の手間を考えると記述量が大幅に増える可能性は低いでしょう。
一方で大問1つ分(10~25%)くらいの記述問題は今後も出題され続ける可能性が考えられます。
中央大学の記述は難易度がそこまで高くない
中央大学の記述問題が対策しやすいのは、求められているレベルが標準的だからです。
MARCHの一角として全体的には難易度が高いといえますが、記述問題で求められる理解や暗記は普通くらい。
中央大学の記述用に特別な理解や暗記は不要で、正しい歴史の勉強法を継続できてさえいれば、自然と対策になるように作られています。
実際に記述問題対策をすべき時間は短くてよいでしょう。
もしも併願校の推薦も視野に入れて小論文や面接対策をしていれば、記述問題の対策は入試の1~2カ月前から初めても大丈夫です。
(その前に選択問題で徹底的に理解と暗記の確認を行っている前提です)
まとめ
保護者の方へ
中央大学の法学部は、もともとの人気に都心移転が相まって高い難易度があります。
同時に、日本史は正しい勉強をできていれば攻略可能であり、勉強方法を間違えていると効率が悪く合格率ががくっと低下してしまいます。
保護者がお子さんにできることはとりあえず塾に入れることではありません。
お子さんに合った勉強方法に加えて、現代の多様な入試形式とお子さんの希望や能力が合うように考えてくれる綿密な進路指導と分析が必要です。
できれば進路指導が細かく、同時に日本史に加えて英語や国語も指導してくれる複数科目の指導が上手い先生が最適といえるでしょう。
勉強方法の改善や進路指導には一定の時間がかかるので、保護者の方の素早い動きがお子さんの合格率をあげてくれます。
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