酪農学園大学の化学
こちらの分析は1期と2期のどちらでも活用できるように作成しています。
(1期と2期はそもそも出題傾向が非常に近いが若干1期が取り組みやすい)
酪農学園の入試問題(Amazonリンク)は、他の私立獣医と一線を画しており、独自性が高く、酪農対策をしっかりと行う必要があります。
偏差値は獣医学科の中では低く設定されていますが、偏差値には表れない解きにくさがあるので、しっかりと分析を理解してください。
大問は基本的に4つですが、過去には5つありました。
今後も1期2期ともに4つの可能性が高いです。
時間は60分で計算問題がある程度ありますが、長い記述は近年減少傾向にあり、1問前後しか出題されていません。
ですが、2019年には80字記述を含め2問の記述が出題されました。決めつけはしすぎないよう注意しましょう。
全体としては大問がいくつでも、長い記述があっても、正しい勉強による学力があれば時間が不足することはありません。
時間は気にせずに、正確に解答していきましょう。
2022年の変更点
2021年から英数が共通テスト利用になりました。
また、2022年1月から始まる入試では、
獣医学類(獣医学科に相当)の理科重点型で理科の配点が2倍になります。
以下の定員は2024年1~3月入試のものです。
第1期の通常定員が65名。
第1期の理科重点が12名。
第2期は理科重点型のみで6名です。
英語と数学は共通テストでそれぞれ100点満点。
通常は理科が100点満点。
理科重点型では200点満点となります。
2025年からの変更点
化学には直接関係ありませんが、
2020年1月から廃止していた、数学と英語の学校の独自試験が、2025年1月から酪農学園大学独自問題の復活します。
化学は2024年の入試でも2025年以降の入試でも変更はなさそうなので、勉強法を変える必要は現在のところありません。
酪農学園大学分析 → 基本情報 英語分析 数学分析 生物分析
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化学反応式は非常に重要
化学反応を正確に理解し、反応式を明確に記載できる能力が必要です。
長い記述が少ない代わりに、反応式はすべての大問で問われた年もありました。
この傾向は、2022や2023など、ここ5年以上での経口です。
また、有機化学では構造式の記載も何度も出題されています。
計算もある程度の出題がありますが、難易度は標準的になっています。
私立獣医や共通テスト対策では選択式に慣れすぎて、式や図の記述がおろそかになりがち。
難易度は高くないので、酪農を受ける生徒はしっかり対策をしましょう。
出題範囲は限定できない
出題のメインは理論化学ですが、2015年は無機化学が多く、2018年は出題頻度が低いコロイドからの出題。
2023年にはヨウ素が、2022年には金属イオンの分離が出題されるなど、そこまで出題頻度が高くないけど、十分な準備ができていない生徒が勉強しきれない範囲から出題されています。
高校3年生になって慌てて勉強した生徒ではなく、遅くとも高校2年生の夏には本格的な勉強をスタートさせないと、間に合わない可能性が高いです。
現役で合格を狙うのであれば、早めに。
スタートが遅れた場合は、1浪くらいは視野に入れておくべきでしょう。
基本的には4つの大問のうち1つが無機化学、1つが有機化学、残りが理論化学となっています。
浪人生で、得意不得意が明確に分かれている生徒が見られます。
夏までにはある程度、不得意部分を埋めておきましょう
無機化学は化学的製法
ジャンルを絞るのは危険ですが、無機化学は暗記が多く、どこから勉強していいかわからない生徒が多いです。
そんなときは工業的製法が書いてあるものから勉強してみましょう。
近年でも理論基礎や無機化学の出題はあります。
- アンモニアソーダ法(アンモニアから炭酸ソーダを作成)
- オストワルト法(アンモニアから硝酸を作成)
- 融解塩電解によるアルミニウムの製法
といったものが有名です。
他にもハーバーボッシュ法や接触法、鉄の精製などがあります。
計算を問われることもある
無機化学(Amazonリンク)は暗記中心ですが、計算が問われることも多くなっています。
単純暗記ではなく、それぞれの変化の理由を理解し、反応式をかけるようにすることで、自然と計算の仕組みがわかります。
丸暗記ではなく、理解に基づいた暗記をしましょう。
理論化学はまんべんなく
理論化学は半分以上の配点を占め、最も重要です。
しかし、化学基礎の範囲からの出題が少なく、かつ幅広い出題となっています。
やっぱり化学基礎
直接的に化学基礎から出題される分量は少ないですが、反応式が多く、計算もある程度だされる酪農にとって、化学基礎の理解こそ最重要です。
獣医学受験を視野にいれているのであれば、高校1年生の間に化学基礎マニアになるくらい真面目に勉強してください。(遅くとも2年の夏休みまで)
それこそすりきれるほど参考書を読みましょう(教科書はわかりにくいので使いません)
有機化学は王道
芳香族化合物、エステルなどのいわゆる最も聞かれやすい範囲からの出題がメインですが、糖類の性質や分解といったジャンルからも出題されています。
有機化学は一般的な問題集が大事にしているところを最も重要視しつつも、幅広く全般的に勉強しましょう。
多くの大学では、最後の大問に有機化学ということが多いですが、酪農では順番はバラバラ。
受験の際には解答順も想像しておきましょう。
計算も王道
有機化学は高確率で計算問題があります。
レベルは標準的で、一般的な問題集を一通りすれば入試のパターンは大体クリアできます。
実は有機が点がとりやすい
有機化学は初期の理解さえしっかりできれば、あとはパターンがわかりやすく、解きやすいです。
標準的な問題ばかりで、難しい問題は出ないですが、簡単な問題もでません。
ただしい基礎理解を行えば、確実に点をとれます。
王道の勉強法で、しっかり基礎を固めて、得意分野にしましょう。
私の生徒も、有機化学(Amazonリンク)を得意にして受験を有利にしてきました。
対策・勉強法
酪農の対策は、根本理解をすること。
そして、問題集は標準レベルということがポイントです。
参考書は何度も読み返す
参考書は高校1年から受験終了まで最も長く使うものです。
自分にとって読みやすく、とっつきやすいものから選ぶとよいでしょう。
岡野の化学(Amazon リンク)
宇宙一わかりやすい高校化学(Amazonリンク)
などはわかりやすいだけでなく、イラストも多く化学に苦手意識がある生徒でも勉強しやすいと思います。
問題集は学校レベルがメイン
セミナー化学(Amazonリンク)
リードシリーズ(Amazon リンク)
チャート式 新化学(Amazonリンク)
程度の基礎~標準問題が網羅されている、学校で使われる問題集がレベル的にちょうどいいです。
また、化学の新研究(Amazonリンク)はしっかりと化学反応式を身に着けたい生徒、国公立の2次で化学がある生徒にはおすすめですが、詳しすぎる部分もあるので、考えて使ってください。
まとめ
保護者の方へ
酪農学園大学は、試験方式の変更から理科の重要性が飛躍的に高まりました。
入学後には化学も生物も重要ですので、受験科目として化学を選ぶ生徒も少なくありません。
化学は理解。
暗記だけでは合格は難しいので、理解を促進し、数学や生物の勉強も生かしてくれる先生を味方につけると合格率を簡単に高めることができます。
ぜひ、いい先生のサポートをゲットしてください。
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