【生物】酪農学園大学獣医学類の入試を徹底分析 | 獣医学科ならプロ家庭教師のロジティー

酪農学園大学の生物

酪農学園大学の理科は、生物か化学から1科目選択。
時間は60分です。

こちらの分析は1期2期のどちらでも活用できるように作成しています。
(1期と2期はそもそも出題傾向が非常に近いが若干1期が取り組みやすい)

2025年からの変更点と2022年からの変更点の違い

2021年から英数が共通テスト利用になりました。

一方で、2025年1月以降で酪農学園大学の試験方式が大きく変わります。

具体的には、獣医学科の英数の独自試験が復活します。

2024年1~3月の入試を受ける生徒は

英数は共通テスト
理科(生物もしくは化学)は酪農学園大学独自の試験

ですので、注意してください。

基本内容は変わらない

生物と化学に関しては、2021年以前も、現在も、2025年以降も大きな変化はありません。

酪農学園大学の入試において、常に生物と化学は独自試験。

過去問の傾向も多少の変化はあるものの、大筋は変わっていません。

全体は記述式であり、用語の記述や短めの論述、計算なども出題されています。

他の私立獣医とは出題形式も傾向も異なります。

大問は5つが基本でしたが、2021年は6つの大問が出題されました。

2021年は初の共通テストが始まったこともあり、変化が生まれた年。

2022、2023年も大問が5つ(1期・2期どちらも)でした。

共通テストに振り回された部分はありましたが、正しい勉強を続けてきた人にとっては全く影響がなく、2025年以降でもそうなるでしょう。

最も形式が近いのが、用語の記述も長めの論述もある岡山理科大になります。

ただし、岡山理科と比較して、実験思考系は酪農が明らかに多いので、全く同じではないことを理解しておきましょう。

酪農学園大学の獣医学類に合格する方法 → 基本情報 化学分析 (英語分析 数学分析)

私立獣医の英語分析
→ 日本大学 岡山理科大学 麻布大学 日本獣医生命科学大学 北里大学

1年で私立獣医に合格する勉強法 → 英語 数学 生物 化学

他の獣医学科分析は → こちら

基礎知識で点を稼ぐ

もともとは大問の最初には、生物で一般的な長文内の空欄に用語を補充する問題が出題されます。

1期では、若干傾向が異なる大問もありますが、基本は同じです。

記述式なので、漢字などで用語を正確に記載できる必要があります。

おそらく配点は低いですが、問題数が多く、合格最低点が6割程度の酪農学園にとっては非常に重要な得点源となります。

聞かれている内容も基礎~標準がメインなので、ほぼ満点を目指したい部分となっています。

変化形もある

2023年の大問1,5や2022年の大問1,5など通常とは目先を変えた出題もあります。

2019年は最初に特徴を持つものをすべて選んだり、2015年には〇×問題がでるなど、大問1を中心に例年とはことなる出題形式が増えつつあります。

浪人生など、演習量が増えてくると、よくあるパターンにばかり目がいきがち。

客観的な思考を育てるか、家庭教師など外部の力を上手く使いましょう。

私が指導している生徒には、私立獣医以外にも、国公立獣医、関関同立、GMARCHなどの過去問を中心に様々なタイプや範囲の問題で演習を重ねています。

出題範囲は幅広い

出題方法に趣向を凝らす酪農ですが、範囲は他の獣医同様に、まんべんなく出題されます。

植物や進化と系統、細胞生物からも出題はしっかりあり、動物系ばかりを勉強していると不十分になります。

難易度としては標準レベルがメインであり、一般的なレベルを、全範囲しっかりとマスターしていくことが求められます。

記述が多いことから、麻布大学のように微妙な選択肢を求められることがない分、ズバリと書けなければいけない部分が難しい点です。

大学で使うテクノロジーに注目

2019年に悪性腫瘍(癌)、
2021、2018年にPCR、
2017年にGFPと遺伝子組み換え、
2016年にES細胞とiPS細胞、
2015年に再生医療と胚、

といったように、高校で基礎理論や考え方を学び、大学でより深く学ぶ実践的な手法に関して、よく聞かれています。

この部分は、最近では増えてきたものの、古めの教科書や参考書でも扱いが比較的少なく、よく理論がわかっていないままにうやむやにしてしまう生徒がよく見られます。

また、ここ2年ほどは原点回帰のような10年ほど前によく出題された範囲(卵割・発生・対立遺伝子など)と傾向が似ている問題がよく見られました。

難易度自体は変わっていませんが、幅広さが必須である酪農学園の傾向がしっかり反映されています。

大学受験で必要な理論はそこまで難しくないので、塾や家庭教師などを活用して、しっかりと理解をしましょう。

なんとなくのまま受験を迎えるのは危険です。

計算・実験・記述

生物学の難易度を上げる細かい知識問題はあまり多くなく、知識レベルは標準的です。

しかし、計算問題や論述問題はここ3年ほど非常に多くなっています。

それ以前は論述や計算が少なかったことから、出題方法はどのような変化をしてくるのかわかりにくくなっています。

国の方針を考えると、記述や実験、計算が減っていくことは考えにくいです。

丸暗記ではなく、記述や実験でも対応できるような理解を行いましょう。

実際、思考力を問う実験問題は増加傾向にあります。

計算自体は簡単

遺伝を中心に計算問題も1,2問程度出題されます。

遺伝の計算は基礎~標準レベルであり、それ以外の分野からの計算も難易度は標準以下。

計算が苦手だから化学ではなく生物を選ぶ人も見られますが、酪農の生物レベルの計算は、捨てるにはもったいないです。

合格最低点を考えると、計算が解けなくても大きな問題とはなりませんが、遺伝を中心に計算問題は練習しておきましょう。

対策・勉強法

対策の方針として、

  1. 標準的知識を書けること
  2. 実験思考問題・記述問題に対応できる根本理解を行うこと

の2つが必要になります。

参考書

王道の参考書をしっかり理解することが重要です。

前述しましたが、それぞれの用語がかけるだけでなく、出題形式の変更や、30~100字程度の長めの記述問題にも対応する必要があります。

単なる丸暗記では、絶対に対応できません。

また、PCRやキメラ細胞といったバイオテクノロジーに関しても理解を徹底しましょう。

問題集

標準的な問題中心で、記述タイプもある問題集が適切です。

学校レベルを中心に繰り返し問題を解きましょう。

共通テスト対策の有効性は高くない

共通テスト(センター試験対策)は基礎知識の確認には悪くないですが、基礎用語も記述する必要がある酪農には不向き。

実験思考問題や遺伝の計算には多少使えます。

私立大学のみしか受験しない場合には、無理をして共通テストやセンター過去問を多く解く必要性はないでしょう。

国公立も受験する場合は共通テスト対策が必須です。

まとめ

  • 正しい努力をすれば、記述は選択より解きやすい
  • 思考問題に備えて、基本理解を大切に
  • 標準レベルをまんべんなく

保護者の方へ

酪農学園大学は、他の私立獣医と英数の傾向が大きく異なりましたが、2021年から独自試験がなくりました。

一方で、2025年からは英数の復活など、共通テストの失敗を反映した方針変換を素早く実行しています。

理科では変わらず生物受験者が多く、一番合格に重要な科目といえます。

お子さんが私立獣医の受験を視野に入れている場合には、他の大学との関連性をしっかり考えて受験計画を立てる必要があります。

特に現在高校1,2年生の場合は、長期プランを立てれば現在の偏差値が40くらいでも合格を狙うことができます。

高校3年生や浪人生も学校を絞って対策をすることで入試が近くても合格率を高めることができます。

最後まであきらめずにお子さんを支援してあげてください。

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