農工大の生物
本分析は農学部共同獣医学科をメインに考えていますが、農学部の他の学科や工学部への入学を考える生徒や保護者の方にも対象となっています。
2次試験の前期試験の過去問傾向を基本とした分析です。
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理科の入試科目
農学部も工学部も2科目選択しなければいけない部分が、農工大の難しさの一因となっています。
ただし、獣医学科をはじめとした農学部の全学科で、2次試験の理科は2科目合計300点。
英語や数学は200点なので、生物1科目で考えると150点なので英語や数学の方が若干重要です。
工学部では英語・数学・理科の配点が学科ごとにことなり、理科の重要性が非常に高くなります。
農学部は化学と生物の組み合わせが多く、
工学部は化学と物理の組み合わせが多いです。
本分析を見るのは農学部の受験を考える生徒が中心ですが、工学部でもほとんどの学科で生物選択が可能になっています。
農学部
2次試験は生物・化学・物理から2つ選択。
共通テストは生物・化学・物理・地学から2つ選択。
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工学部で生物が2次試験前期で使える学科
生命工学科
生体医用システム工学科
応用化学科
機械システム工学科
知能情報システム工学科
農学部も工学部も問題は同じ
農学部だけでなく、工学部も同様の問題(Amazonリンク)となっています。
時間は2科目合計で160分。
もともと5つの大問がありましたが、理科2科目になってから大問は4つになりました。
新課程となった2025年2月の入試問題も、生物は大問が4つでした。
2026年や2027年も引き続き同様の分量・傾向になるでしょう。
各大問に実験・思考論述・計算があるので、生物の中では非常に時間がかかります。
ただし、化学と生物160分であれば十分な余裕をもって解ききれる分量であり、生物は80分未満で解ききれるので、化学(や物理)に多めに時間を残すこともできます。
本分析は農学部共同獣医学科をメインに考えていますが、農学部の他の学科や工学部への入学を考える生徒や保護者の方にも対象となっています。
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出題分野は全般的
農工大の生物は全範囲平均的に勉強を進めることが重要です。
2次試験だけでなく、共通テストもあるので、偏りなく苦手を埋める勉強をしましょう。
2025年1月からは情報Ⅰも50点の配点で導入され、生物の広い範囲を農工大レベルまで引き上げることは非常に大変といえるでしょう。
最も多いパターンが
- 細胞生物学と植物
- 遺伝とバイオテクノロジー系の実験
- 免疫、ホルモン系や臓器・器官など
- 多様性や群
の4つから、まんべんなく出題されることです。
あくまでパターンは予想の1つです。当然ですが大外れしている年もあります。
例えば2025年は大問1にコロナウイルスの導入から免疫。農工大は獣医微生物学研究室が動物のコロナウイルスを研究しているので、問題の導入に使われたのかもしれません。
大問2にはどの大学でも頻出である呼吸・光合成がメイン。
大問3に発生・分化
大問4に植物を中心とした遷移
という4分野の出題でした。
網羅的であり、いくつかは予想通りの出題といえますが、全てが予想通りではありませんでした。
コツをつかめばすぐできるとか、場当たり的な思考をしている生徒は痛い目をみることになるでしょう。
農工大への合格を本気で狙うのであれば、予想の範囲は参考程度にとどめて、全範囲を高いレベルで勉強しましょう。
共通テストと農工大の両方を合格レベルにすることを考えると、全範囲の勉強が必須です。
難易度は標準以上
各大問には、長文内に用語を正しく記述する、知識問題があります。
必要な知識は基礎~標準ですが、ところどころ少し細かい知識も問われます。
共通テスト(Amazonリンク)の勉強を正しくし、その上で農工大の独自試験への対策も出来てれば高得点はほぼ確実に取れます。
高校1年生の時点で、農工大レベルを受ける可能性があれば、進路選択は広めにできるように調整しましょう。
実験問題などは標準レベルが多いですが、大問3か4あたりに難問が配置されている年も多く、標準問題を完璧にしても満点はとれないつくりとなっています。
しかし、標準レベルが完璧であれば7割程度はとれるので、獣医学科でも合格最低点にはギリギリ届きます。
獣医以外であれば、標準レベルの精度を高める方が、へたに発展問題に取り組むより合格率は高まるでしょう。
実験・思考論述・計算
実験問題として最大の特徴は遺伝を含めたバイオテクノロジーに関する問題です。
ただし、それ以外の実験問題も多く出題されます。
文章の意味を正しく理解する国語力が非常に重要。
偏差値が60以下の高校などでは、私立大学が第一志望の生徒が多く、学校の先生が暗記に重点を置くこともあります。
農工大以上の国公立では全く通用しません。
実験問題は、思考力が重要です。
論述
基本的に各大問に記述問題があり、農工大では70字以内がよく出題されますが、70字以上も数問出題されています。
例えば2025年は14問の記述問題がありました。
半数以上が70字以内でしたが、各大問に1つくらいは70字以上の記述があり、最長は120字以内という出題でした。
120字の出題は、事前知識よりも初見の実験を読み取り、論理的な理解・読解に基づいて記述することが求められていました。
1つの大問に15~100字の記述が3~4つ出題されることも多くあります。
本文を理解することも重要ですが、事前知識と問題内容を上手く擦り合わせ、複合させなければいけません。
そのためにも、知識を早めに入れておくことが、最低限の準備といえるでしょう。
キーワードを正しく
記述問題の採点では、必ず入れてほしいキーワードが決まっていることが多いです。
そこに、論理性。
とある現象が引き金となって、結果が引き起こされる。
という、因果関係を明確に入れ込みつつ、文字数におさめることが必要です。
本来であれば生物と化学と数学と現代文は同じ先生に教えてもらうことが理想です。
ただし、これが農工大レベルで出来る先生はほぼいません。
最低限、生物・化学・数学は同じ先生にしましょう。
計算
農工大の受験生であれば、生物の計算は恐れる必要がありません。
共通テスト含め、化学の計算の方が難しく、物理はさらに難しいからです。
普通にいい先生に習って、正しく勉強を進めれば、問題ないでしょう。
参考書・問題集
メインの参考書を1冊決めて、知識と実験を細かく勉強することがスタートになります。
合格レベルまで最低でも1年半。
普通の生徒であれば2~3年かけて、5~10回は読み返すことになるでしょう。
実際私の生徒で高校1年生から指導を開始して国公立大学の獣医学科を目指す場合は、指導開始時から受験を想定して参考書を読み始めています。
高校2年生の最初から国公立獣医を想定して指導をした場合には、かなりの努力が必要になります。
国立獣医はどこも難易度が高いですが、その中でも農工大や北海道大学、大阪公立大学は早めの準備が合否の分かれ目です。
農工大レベルまでの理解を目指すのであれば、非常に高度な理解まで求められるので、なんとなくでは不十分だ、ということをご理解ください。
使用する参考書としては、
田部先生の77講(Amazonリンク)
大森先生の126講(Amazonリンク)
などがおすすめです。
生物は物理化学と比較して参考書が少なく、1冊で不十分なこともあります。
ですが、分厚い参考書を2種類持つのは無理があります。
メイン1冊だけで十分ですが、獣医学科合格を狙う生徒はプラスでもう一冊あるとよりよくなるでしょう。
問題集
全範囲の知識と基本~標準の勉強には、学校レベルの問題集を使いましょう。
リードシリーズ(Amazon リンク)
セミナー(Amazon リンク)
チャート式生物(Amazon リンク)
などが候補としてあります。
現役生であれば1~2年の冬までで全範囲が1回が理想。
遅くても3年生の夏休みまでには1回転終わっておきたいです。
浪人生であれば3月~5月くらいで1.5回転くらいのイメージです
復習と共通テスト対策には共通テスト・センター過去問や模試(Amazonリンク)、対策問題集を使いましょう。
追加ではハイレベル
秋以降で時間に余裕があれば、発展レベルの問題集にも時間を使っていきましょう。
標準問題精講(Amazonリンク)
生物の良問の問題集(Amazon リンク)
他にもいくつも候補がありますが、生徒の能力と残り時間、志望学科によって変わってきます。
まとめ
保護者の方へ
農工大の理科は2科目選択。
生物を選ぶのは獣医学科を含めた農学部5学科の受験生が多いと思います。
暗記頼りでは全く通用せず、計算と思考力も重要な農工大の生物は、難しいです。
化学や数学、国語のように、複数科目を1人の先生に教えてもらえると、合格率がかなり高まるでしょう。
最低でも生物と化学は一人の先生がおすすめです。
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