3学科で問題は同じ
麻布大学の生命環境科学部では、3学科ありますが、理科の入試問題は全学科共通。
理科は
「化学基礎・化学」
「生物基礎・生物」
となっており、英語数学を選択する場合を除いて、理科は選択することになります。
実際の受験生でも理科選択者は多いです。
大学に入ると、3学科のどこでも化学的思考と生物的思考のどちらも要求されるので、受験勉強としては点が取りやすい方を選択するのが現実的です。
大学合格が決まったら、入学前に軽くでいいので、受験で選択しなかった方を勉強しておくと、入学後の勉強がスムーズになります。
2科目120分
英語
数学
化学
生物
の4科目から2科目を選びます。
時間も2科目合わせて120分。
各100点ずつの200点満点です。
迷っているなら化学
化学基礎・化学 :範囲が比較的狭いが、計算などの思考力がより要求される。
生物基礎・生物 :全範囲だが、思考問題が少なく、計算がほとんどない。
全体の難易度としては化学の方が低いので、まだ科目を決めていない人は化学がおすすめです。
一方で、生物は暗記が得意であれば点数が取りやすいので、暗記に自信があったり、計算に自信がない生徒は、生物を選びましょう。
化学分析
基本的に4つの大問から構成されていて、60分あればしっかり全問解答することができます。
時間に惑わされず、丁寧に回答を作り上げていくことで、合格可能性を高めることができます。
化学基礎が大事
範囲としては化学基礎・化学ですが、実際には化学基礎の範囲から多く出題されます。
正直化学基礎の範囲を全問解けるほど精度を高めてあげれば、3学科のすべてで合格できるといえます。
原子や分子などの物質の構成、化学反応式、酸塩基、酸化還元といった範囲をしっかり勉強することが重要です。
ちなみに、入試問題の感じが似ているのは、看護学科です。
理論化学から3つ
大問4つのうち、3つは理論化学から出題。
最後の大問のみ、無機化学と有機化学から出題されるのが定番です。
理想は全範囲を網羅することですが、実際には化学基礎の理論化学を完璧に近づければ十分に合格できます。
難易度は共通テストより簡単なレベル
全体の難易度としては、共通テスト(旧センター試験)より明らかに簡単なレベル。
一つ一つの暗記事項を正確におさえておくことで、合格に着実に近づきます。
学校の定期テストレベルの問題をしっかり解答できる力が身につけば合格可能性が高まるでしょう。
難問を解けるような実力は不要です。
理解に基づいた暗記をすれば、暗記量は生物より格段に少なくなります。
計算は基本的なものばかり
モルやパーセント濃度、酸塩基反応に関するものなど、計算分野は基本的に化学基礎から出題されます。
また、食品生命科学科、環境科学科は合格最低点が高くないので、計算があまりできなくても合格点は十分とることができます。
よく、計算ができないから消去法的に生物を選ぶ生徒がいますが、おすすめしません。
そもそも、麻布の生命環境の計算は、正しい先生に習えば簡単に点が取ることができますし、計算の難易度としては中学数学レベルです。
暗記が得意だったり、生物的学習が好きであれば生物でいいですが、
論理的思考力に自信があったり、暗記に自信がなかったり、化学が好きな場合は、計算が苦手でも化学を選択しましょう。
また、短い時間で合格レベルまで習得しやすいのは間違いなく化学です。
化学の範囲であれば有機化学
最優先は化学基礎ですが、化学の範囲からも一部出題されます。
ただし、この範囲はほぼ点が取れなくても、十分合格最低点が狙えます。
化学でより高得点を狙いたい人のみ、化学の範囲を勉強するのがいいでしょう。
オススメは有機化学。
特に有機化学の結合や官能基の話ではなく、芳香族やベンゼン、有機化合物の性質に関する暗記事項を学習することです。
本来有機化学は基礎理論からしっかり理解を進めていくことが重要ですが、入試問題を解くという意味では、出てくる物質の性質を暗記してしまうのがいいでしょう。
化学対策
化学をする上で、まず重要なのがインプット。
教科書はわかりにくいので、参考書を使うのが有効です。
化学基礎のはじめからていねいに、や共通テスト・センターレベルの参考書で知識のインプットを進めるのが有効です。
問題集も基礎~標準レベル
インプットの次はアウトプット。
使用する問題集のお勧めとしては高校1,2年レベルのもの。
学校でよく使われるリードαやセミナーの化学基礎の範囲などでも十分に対策ができます。
図や表と合わせて覚えておくことが重要
化学の根本的な勉強法でもありますが、1つの項目を単純暗記すると失敗します。
化学は生物よりも、他の物事との関連性がわかりやすく、単純暗記と勘違いして失敗しそうになっている生徒をたくさん見てきました。
勉強方法を間違えると、効率が悪くなるだけでなく、合格率が大幅に下がるので注意してください。
生物分析
基本的に5つの大問から構成されています。
実験による思考問題や、計算問題が非常に少ないので、時間が最もかからない科目になっています。
点がぶれにくい科目
生物は知識が中心なので、点の予想がつきやすいです。
生物で逆転は難しいですが、生物で大失敗という可能性が低い。
英語や数学でもし時間がたっぷりあれば高得点を狙える場合
化学の思考や計算が苦手な場合
暗記に自信がある場合
は、生物を選択するのが良いでしょう。
範囲は幅広く全方位が必要
最も基本となる細胞や細胞内小器官に関するものは非常に聞かれやすく、ほぼ確実に出題されます。
また、代謝や呼吸・光合成に関する部分は、生物の中でも中心部分であるのでよく出題されています。
一方で、基本的には全範囲からの出題。
範囲を絞らずひとつひとつ学習を進めていくのが必要といえます。
難易度自体は高くない
呼吸や光合成に関する分野や、遺伝・遺伝子に関する分野は生物基礎・生物の中で比較的難易度が高い分野。
暗記の項目も細かく、どこまで暗記をすすめるべきか?という学習の深さは大学によって異なります。
麻布の生命環境科学部は、深すぎるほどは要求されないが、浅いとあまり解けないといういいラインをついてきています。
暗記ばかりなので努力で合格が狙えるものとなっています。
実際の勉強法は以下の対策をご覧ください。
実験もしっかりある
全体の1~2割くらいは、実験と理解に関する出題です。
比較的難易度があり、単純暗記では正解しにくく、遺伝など一部計算が入ることもあります。
生物でどれだけの点数を取るべきなのか、人によって違いがあります。
また、併願校にも注意して、どこまで頑張るかを事前に知っておきましょう。
プロの家庭教師などを利用すれば、勉強すべきラインがよくわかると思います。
生物対策
生物で圧倒的に重要なのがインプット。
生物は暗記科目ですが、単純暗記だけでは量が多く暗記しきれません。
暗記には流れがあります。
学校の授業や塾・家庭教師の先生で、正しい授業をしてくれる人であれば、単独で覚えさせることはさせません。
また、図や表を自分で書きながらインプットするのも非常に有効です。
ただし、きれいな絵を描くのではなく、全体像をとらえていくことが目的なのをわすれないようにしましょう。
学校レベルの問題集でOK
全範囲の基礎をしっかり学習し、それを問題で発揮できることが合格に求められます。
だからこそ、セミナーやリードαなどの、学校で使うような問題集をしっかりマスターすることが必要です。
細かい暗記の確認にはリードlightノートもおすすめです。
いわゆる難関大学向けの標準問題集や重要問題集などは手を付ける必要性がありません。
難しい問題集を半分やるのではなく、基本的な問題集が100%に近づけるために、何回も繰り返しましょう。
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