岐阜大学の英語は一筋縄ではいかない
岐阜大学(Amazonリンク)には6学部あり、入試問題は共通。
医学科のある医学部でも、獣医学科のある応用生物科学部でも、他の学部でも同一の問題となります。
その中でも英語は全学部学科で2次試験(一般選抜)で試験科目となる可能性があり、
共同獣医学科や医学部、工学部などでは必須科目となっています。
医学科と獣医学科ではかなり高い難易度
かつては医学科と獣医学科のみ大問が3つ、他の学部学科は大問が2つでしたが、傾向が変わりました。
時間は90分。
大問1と2は全学部学科共通。
大問3は医学科獣医学科と、それ以外で別々の問題。
という年もありますし、
大問3を解くのは医学科と獣医学科のみという年もありました。
2025年1月からは新課程ですので、英語の範囲は基本的に変わりませんが、出題形式や大問数は変化する可能性があります。
特に浪人生は共通テストも含めて注意してください。
他の医学部情報は → こちら
他の獣医学科との比較は → こちら
じっくり時間をかけて丁寧に
2学科専用問題も、他の学部学科用問題も、長文読解、 どちらもかなり長めの長文となっています。
一方で、長いから極端に難しいというわけではなく、丁寧に追っていくことができれば、むしろ取り組みやすくなっています。
これまで英語はテクニックで乗り切り、長文全体を理解するという行為をしてこなかった生徒には不利です。
また、共通テストは20224年も量がさらに増え、早読みテクニックに頼りたくなります。
共通テストが何とかなっても、岐阜大の2次試験で苦戦することとなるでしょう。
逆に、日本式の王道の英語を学び、真面目に積み上げてきた生徒にはかなり有利といえます。
必要なのは英語力ではなく、積み上げ力といっても過言ではありません。
よくある、先に選択肢を読んで~みたいなテクニックは負けの始まりになりやすいでしょう。
大問1
大問1は、近年ではpart1-3or4にわかれています。
過去には5つのsectionであったりしたこともあり、必ず同形式とは限りません。
基本は単語と文法
出題形式としては年によって変化がありますが、
大問1は英単語・英熟語・英文法に関する出題となっています。
問われる単語・熟語・文法能力は、共通テストのリーディングで8割前後がとれれば特別な対策はいりません。
Part1は英単語 Part2-AとPart2-Bは英熟語と文法 Part3は並び替えによる書き換え(不要な単語が1語あり、それを解答する) が近年の傾向です。
part1とpart2で点を取る
岐阜大の対策の前に、皆さんは共通テストの対策をしっかり行っているはずです。
共通テスト対策が十分にできていれば、part1,2は難しくありません。
一方でpart3は文法要素が強いので、共通テスト対策と異なります。
すでに絶対岐阜大を受験すると決まっているのであればpart3の練習は早めに行うとよいですが、そうでなければpart3対策は後回し。
医学科・獣医学科専用問題
医学科・共同獣医学科の大問2は長めの長文が3つとなっています。
国立大ではかなり長い長文を出題する大学もありますが、岐阜大は他の大学と比べてもかなり長い部類。
さらに、2学科は難易度も他の学部学科より高く設定されており、長文も3つあります。
やるべきことは共通テストの延長
当然ですが、難易度は共通テストより高いです。
しかし、勉強法自体は共通テストとそこまで変わりません。
高校2年生~高校3年生の春、 浪人生であればゴールデンウイークくらいまでに自己分析をして、自分なりの正しい英語の勉強法を固めることが最優先と言えます。
英語は成果が出るまでに時間がかかるります。 特に医学・獣医学レベルでは顕著です。
自分の勉強方法が合っているのか?と不安になり、
優秀な友人や著名な先生の方法を聞くと勉強法を変えてしまう。
問題集の数ばかり増え、よく見るとハイレベルなものばかり。
こんなことをするのが失敗パターン。
逆に成功パターンは、標準レベルに時間を使い、高校2年~共通テストレベルがまるで日本語かのようにすらすら入ってくる勉強法です。
しっかり英単語・英熟語・英文法を固めて、基礎~標準レベルの長文演習に早めに入ることが合格へとつながります。
医学・獣医学対策には分野別英単語
最近の岐阜大学では、医学・獣医学の長文はがっつり生命科学系から出題されやすいです。
文法自体はそこまで難しくないので、共通テストのリーディングやセンター過去問の長文が7~8割くらい取れれば、英単語力を高めることで非常に読みやすくなります。
医学・獣医学系の英単語は他の大学の医学科や獣医学科にも役立ちます。
理系の単語、特に生命科学系の単語(Amazonリンク)に触れる機会を増やすことは、難しい長文を読み漁るより効果が期待できます。
2学科以外の学部学科用問題
大問3は学部別問題になっています。
学部別問題が大問2になっていた年もあるので、形式には注意が必要です。
教育学部や工学部、地域科学部などの生徒が受験する問題は、上記の2学科用問題より取り組みやすく作られています。
だからといって簡単ではなく、しっかりとした英語力、とくに基礎的な能力が特に重要になります。
長さに惑わされない
大問3or2は主にpart1とpart2に分かれており、part2の長文読解は1500語以上、年によっては2000語程度となります。
今後もかなり長い長文というのは、岐阜大の傾向となっていくでしょう。
「長文が長い」 となると、全体を読まずに解答するテクニックに逃げる生徒が続出します。
現実問題として、先に選択肢をチェックすることは最終段階では悪くありませんが、最初からそういった方法はおすすめできません。
予備校や塾でありがちですが、どうしても受験テクニックに逃げがちとなり、共通テストや正しい英語力の育成を阻害するからです。
意外と取り組みやすい長文
どちらの長文も単語や熟語、使われている構文などは読みやすくなっています。
最初にタイトルが与えられており、長文がなんの話か予想しながら読むことができます。
加えて、副題として長文がいくつかに分けられているので、さらに読みやすく作られています。
基本的に英語長文はハイレベルになればなるほど、現代文と同じ読み方をすることがよいでしょう。
私は現代文と英語のどちらも教えていますが、正しく、生徒自身に合った方法を教えてくれる先生。
理想としては上記の条件に加えて、英語と現代文の先生が同じということがベストでしょう。
参考書・問題集
どの学部学科を受ける場合も、長い長文に対応できるようになる必要があります。
英単語のレベルは標準的(Amazonリンク)ですが、その反応速度を圧倒的に高めましょう。
共通テストレベルの、高校標準の英単語を繰り返しましょう。
医学科・共同獣医の受験生は、プラスで医学獣医学生命科学の英単語も勉強しておきましょう。
高校3年生や浪人生は速読英単語などを使って、普段から手軽に長文を読む習慣をつけながら英単語力を向上させることもおすすめです。
長文読解は型をつくるところから
長文の分量が多いので、長い長文の勉強をしたくなります。
一方で、副題ごとに分かれているので、実際には500~700語レベル(Amazonリンク)を高める方が効果的です。
岐阜大だからいきなり900~1000語(Amazonリンク)、となると勉強法を間違えてしまいます。
共通テストレベル、中堅私大レベルの500語くらいの長文を毎日のように読みましょう。
時間に余裕がある夏休みの約40日を使って、共通テスト・センター過去問(Amazonリンク)を20~30回分は解きたいですね。
医学科・獣医学科の受験生は秋には700~900語の難易度が高く長文としての分量もあるものを練習しましょう。
11月までに自分なりの型ができていれば十分受験に間に合います。
12月でも普通に合格できます。
難易度の高い長文を練習する際には、満点を目指す必要はありません。
全体を理解し、内容をつかむのが難しいので、正答率や点数よりも、長文全体の理解度に着目して勉強をすすめましょう。
自分一人で勉強したり、周りを気にしすぎたりすると、自己分析がおろそかになります。
大学名や過去問などに惑わされず、自分自身の英語の勉強法を信じられる環境を早めに作りましょう。
まとめ
保護者の方へ
岐阜大学の英語は分量が多く、他の大学より対策を間違えやすいです。
特に一般の問題集の語数と難易度が合わないので、勉強法を間違えやすくなっています。
大学の分析はプロ家庭教師などであればだれでもしてくれます。 それよりも、お子さん自身の分析に時間を使ってくれる先生を見つけてあげてください。
さらに、英単語などの継続に躓きやすい部分も管理してくれる先生がいれば、合格率と正しい英語力が大きく高まります。
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