岐阜大学の化学
岐阜大学の化学は、医学部とほかの学部で微妙に異なります。
理科の負担は医学科では2科目と重いですが、他の学部では1科目。
共通テストと2次科目のバランスを考えながら勉強していきましょう。
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医学科以外は時間に余裕あり
工学部と応用生物科学部(獣医学科含む)は1科目で120分と時間にかなり余裕があります。
化学は計算もありますが、量は多くなく、じっくりと検算できます。
逆に医学科は選択科目によっては時間がギリギリになるので、化学くらいの計算は検算ほぼ0で出来るくらいの能力が前提といえるでしょう。
化学基礎はできて当然
岐阜大学がそうであるように、国公立大学では1次試験として共通テストを受けます。
2次試験である岐阜大学の入試では化学基礎の問題はほぼ出題されません。
出題されないから対策しなくていいのではなく、化学基礎は全受験生が全員高得点が取れてしまい、差が出ないから出題されないだけです。
難易度は標準的
全体としては、ちょくちょく応用・発展レベルが混じりますが、標準レベルがメインとなっています。
一部の難しめの問題ができないとしても、標準レベルが完璧にとれていれば合格最低点がとれるように作られています。
国立の岐阜大学を目指すのだからハイレベルな勉強をしなければという気持ちは理解できます。
特に今より偏差値を大きく上げたい生徒や、浪人生など焦りやすい状況の生徒によく見られます。
難問ではなく、標準レベルを高める方が合格率も高まるという理解を忘れないでください。
幅広い出題範囲
国立大だけあって、どの分野からの出題もあり得ます。
化学平衡や酸塩基といった王道から、
苦手な人も多い結晶格子や 出題頻度の低い浸透圧からの出題もあります。
メインは理論化学
基本的に理論化学の大問が2つ程度出題されます。
過去には
有機化学2、
無機化学1となって、
理論化学が1つの大問
しか出題されなかった年もありますが、レアケースといえます。
ちなみにその年の医学科用問題は理論化学でした。
偏りない勉強は共通テストと同じ
理論化学は若干化学平衡の出題頻度が高く、
あまりに簡単すぎる酸塩基などの単独大問になることがない程度の傾向はありますが、基本的には様々な出題が考えられます。
共通テストもまんべんなく出題されますので、偏りをつくらず、得意を伸ばすよりも苦手をなくす勉強をした方が点数が安定するでしょう。
逆に、私立でしっかり抑えをつくるか浪人覚悟で、岐阜大学はチャレンジ校として設定する場合は、理論化学は得意を伸ばすことをおすすめします。
2次試験は明らかに共通テストよりワンランク難しく、共通テストまで全般的に勉強し、 それ以降は得意を伸ばしましょう。
無機化学の出題頻度は低い
無機化学の出題頻度は75%程度です。
年によっては大問半分くらいということもあり、暗記もありつつ理解と複合させています。
基本的には大問1つでる前提で勉強をすすめましょう。
完全暗記はほぼなく、かならず反応や計算と絡めて出題されます。
無機化学でも理論化学や有機化学と同様に、反応式を暗記ではなく理解しましょう。
化学は変化の学問であり、一問一答ではなく反応自体に加えて、前後のつながりが重要です。
有機化学は1.5
有機化学では、炭化水素鎖や芳香族といった王道の問題はほぼ100%出題されます。
一方で高分子化合物の出題率は50~70%程度。
有機化学の精度をしっかり高めてから高分子に取り掛かるべきですが、そもそも有機化学に取り組みタイミングが遅くなると困ります。
学校によってペースが異なりますが、塾や家庭教師を利用していたとしても、予定が狂うことはよくあるので、早めを心掛けましょう。
レベルは発展が混じる
標準~応用・発展の難易度となっていますが、極端に細かい知識が必要なわけではありません。
他の大問でもそうですが、有機化学でも一般的な問題集の難しめのものに類題が必ずあるので、対策自体は普通に可能になっています。
有機と高分子は勉強効率が高く、受験化学で最強の武器になります。
英語や数学より点数が短期間でとりやすいので、受験前対策も有効となっています。
医学部以外のための問題
大問5は医学部医学科以外の生徒のみが解答する問題となっています。
分野は他の4つとバランスをとっている
他の学部と共通である大問1~4との出題のバランスがとられており、 他の大問で分量が少ない分野から出題されます。
共通テストで全範囲を勉強しており、2次試験は理科が1つの学科専用問題なので、大問5のために特別なことをする必要はほぼありません。
難易度はそこまで極端ではない
そもそも岐阜大学で理科を選択する学部が、4学部しかありません。
そして、大問5は
応用生物科学部(獣医学科含む)
工学部
教育学部
の3学部のみが解答します。
理科が1科目のみで大丈夫な受験生専用だから、特別難しいのではと、変な警戒は不要です。
特に浪人生や予備校に通っていると、焦りなどから自分に合わない難しすぎる問題集で自爆してしまう生徒がみられます。
注意してください。
計算には注意
大問5で計算問題が入っている可能性が非常に高いです。
難易度としては若干難しめですがめちゃくちゃ難問というわけではありません。
共通テストや2次試験の数学の対策をしているのであれば、計算力は十分足りているはず。
化学の計算は適切な勉強が習慣化していれば特別な対策は不要です。
参考書・問題集
獣医学科や医学科を目指す生徒は、理解をベースとした勉強が最低限の条件です。
上記2学科以外の生徒ではある程度暗記に頼ることも方法としてはありますが、極力理解を目指して日々の勉強をしないと、合格は難しいでしょう。
おすすめの参考書
自分が分かりやすい参考書が一番ですが、基礎が充実しつつもまんべんなく理解できる必要があります
「化学が初歩からしっかり身につく」
「宇宙一分かりやすい高校化学」
などであれば間違いはないでしょう。
医学科の生徒も、参考書は他の学部学科の生徒と同じで大丈夫です。
問題集
まずは基礎レベルを理解して、共通テストで7割くらいの点数がとれることが前提です。
学校で使うような
「セミナー化学」
「リードα」
などがおすすめですが、問題集は別のものでもOKです。
上記の標準レベルが多い問題集を1~2回転したら、共通テストやセンター過去問などで自分の実力をチェックしましょう。
獣医学科の生徒は、夏ごろには安定して7~8割はとれるようにしましょう。
医学科や獣医学科を目指す生徒は、さらなる難問にもチャレンジしておきたいところです。
獣医学科であれば標準レベルの精度を高めるか、ちょくちょく難問を練習するどちらかが必要です。
まとめ
- 基礎は出来て当たり前
- 自分の実力を考えて問題を選ぶ
- 医学獣医学は苦手を潰そう
保護者の方へ
岐阜大学の化学は、国立大だけあって標準レベルの一つ上まで必要になります。
理科が2つ必要な医学部と、医学部に次いで高い能力が求められる獣医学科の受験生は、特に自己分析が必要になります。
受験生は迷いやすいです。
精神的なサポートも含めて、ご家庭に加えて塾や家庭教師の質にこだわり、うまく使いこなしましょう。
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