慶応義塾大学 薬学部の数学
薬学部の数学は2025年1月から時間は100分。
もともと80分でしたが、20分時間が増えました。
2026年2月の試験も引き続き数Ⅲがあり、100分となっています。
数Ⅲがある薬学部は少ない
範囲はⅠAⅡBⅢCと数Ⅲがあります。
主な私立薬学部で数Ⅲがあるのは東京では慶應、東京理科大学の2校。
関西では立命館大学と近畿大学です。
A:図形の性質・場合の数と確率・数学と人間の活動(整数の性質のみ)
B:数列・統計的な推測
C:ベクトル・平面上の曲線と複素数平面
理学部や工学部などと同様の全範囲であり、薬学部ではトップの難易度となります。
時間が増えて数Ⅲが追加されたので、通常の薬学部対策としての数学とは一線を画すこととなりました。
数Ⅲがない併願校と勉強方法やペースが大きく異なるので、早くからの進路相談が必須となります。
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基礎問題で点を稼ぐ
数学では明らかに点が取りやすい基礎問題があります。
合格最低点が7割を超えることはありません。
2025年は薬学科で189点(54%)、薬科学科で199点(57%)。
数学は350点満点中100点の配点。英語でそこそこ点をとれば、数学は50%以下でも普通に合格できます。
難しい問題がほぼ0点でも合格できるので、私立のみであればどこまで勉強するかのラインを引くことが重要になります。
大問1は小問集合
大問1は7問の小問集合。
ただし、2024年は6問であり、数Ⅲが入った2025年は5問でした。
全範囲から網羅的に出題される計算問題です。
特に最初の(1)と(2)はシンプルな計算なので必ず正解しましょう。
実際には5~7問中3問前後は、計算式が1~2つですぐに答えが出てしまいます。
時間と得点の両面から、基礎問題の精度をいかに高めておくか、が安定性につながるでしょう。
合格最低点となりやすい6割をとるためには、7問中5問以上。
全体が5問であれば5問中3.5問以上を目指しましょう。
正しい勉強を継続出来ていれば全問正解も現実的な目標といえます。
適切な公式をつかいこなす
大問1は様々なジャンルから出題され、公式を適切に使った計算ができれば解答が作成できます。
一方で、どの公式を使うべきか迷わせる問題が多く、ただ暗記していれば正解できるわけではありません。
小問でありながら、空間ベクトルや円など、苦手な生徒も多い図形関連もあるので、落ち着いた対処が必要です。
時間はかけていい
大問は2024年までは3つで80分。
数Ⅲが範囲に入った2025年は4つで100分となりました。
大問1の分量が多いので、80~100分のうち40分くらいは大問1にかけて問題ありません。
精度があがるのであれば、55分以上かけても全く問題ありません。
大問1でほぼ満点がとれさえすれば、合格最低点は無理なくとれます。
そのためにかける時間は価値があります。
大問2と3(と4)は完答する必要がない
合格最低点を考えると、大問1でほぼ満点をとっておけば、大問2と3(と4)はミスがあっても問題なく合格できます。
数Ⅲが入ったことで、2025年は予想通り新しく大問4が増えました。
点が取りやすい大問1がしっかり出来ていれば、大問2,3,4はそこそこで十分に合格できます。
大切なのは大問1で高得点を取り、大問2~4では得意な大問を中心に部分点をかき集めることとなります。
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実は点数が取りやすい大問2~4
慶應の数学は他の学部もそうですが、そもそも小問集合の難易度が結構高いです。
逆に大問の難易度はおさえめとなっており、小問集合と大問の差が小さいといえます。
全体の難易度や併願校対策を考えた場合、小問集合対策を優先することが王道ではあります。
一方で、数学の得意不得意が明確であったり、数Ⅲにかけられる時間が不足している場合には、小問集合の一部は切り捨て、大問中心に勉強する作戦もあります。
一般的な薬学部ばかりを教えている先生よりも、多様な学部や複数の科目を指導しつつも数学も教えている幅広い視点を持った先生の指導を受ける方が有利な入試といえるでしょう。
微積の可能性は高いが100%ではない
薬学部を含めた多くの大学では、微積が後半の大問で出やすくなっています。
数Ⅲが範囲に入ったので、微分積分の出題率は慶應でも高まったといえます。
2024年までの慶應では他の大学と比較すると微積の出題率が低かったですが、数Ⅲは微積がメインなので一定の出題率があるとみるべきでしょう。
ただし、2025年の大問は逆関数と極限が数Ⅲから出題されており、微積のしっかりした計算は大問1の一部のみでした。
微積以外で出題されやすいのは、 場合の数・確率です。2025年も数Ⅲと絡めて大問4で出題されていました。
2025年も統計的な推測の大問があり、2022年以降は微積ではなくデータと統計の出題率が高まっています。
国語力と数学力を複合しつつ理解を試す問題は今後も重要でしょう。
幅広い勉強をしよう
数Bのベクトルや数Cの数列
数Ⅱの図形と方程式
数Ⅰの2次関数
などに加えて、
2020年にはデータ
2017年には座標平面の利用
から出題がありました。
2024年は数Ⅰのデータが小問集合でも出題されており、前述したように2025年は統計的な推測が大問で出題。
数BCでは文系数学の範囲である統計的な推測の重要性が今後も高いと考えましょう。
併願校と慶応の出題傾向の違いを分析することは大切ですが、どの大学でも対応できるように、幅広い勉強を最初からしていきましょう。
問題集
基本的には、大問1の精度をいかにして高めていくか?を最重要課題としましょう。
全ての分野で完璧な理解をする必要はありません。
ただし、最近は工夫された問題が増えてきているので、公式は暗記するものという考えはやめましょう。
理解できるものは理解する前提で勉強をすすめなければ、慶応の合格は難しくなります。
受験勉強としては、基本的は黄色チャートやニューアクションフロンティアくらいのレベルが合っています。
数学が得意で、数学で点を稼ぎたい生徒や、国公立も視野に入れている場合は青チャートレベルも視野に入れてよいです。
慶応はチャレンジ校である生徒は、白チャートもありです。
多くの私立薬学部は、基本的に白チャートレベルで合格最低点を超えることができます。
無理して最初から難しい問題集ばかりを使うと非効率。学校の問題集でも合格を狙える薬学部は多いです。
まとめ
保護者の方へ
3科目の中で苦手な生徒が多い数学ですが、実は慶応の数学は、英語や化学と比較して、合格点が取りやすいです。
2025年から範囲と時間の広がりから難易度が高まり、高校3年の一年間や浪人生でも苦労が見込まれます。
いかに早くから進路相談を行い、準備をスタートするかが合格への鍵となるでしょう。
もしもお子さんが数学が苦手だとしても、いい先生の指導をしっかり受けることで、間違いなく合格点がとれます。
現状の数学の偏差値が40程度だとしても、正しい勉強さえできれば問題ないでしょう。
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