受験で現代文が使える獣医学科
獣医学科の受験には、実は現代文に関する能力が必要です。
国公立は共通テストで国語があるので現代文が必須。
私立獣医の6校のうち、現代文が受験に使える大学は東京都にある日本獣医生命科学大学(通称:日獣)があります。
ただし、共通テスト利用選抜の4教科5科目型でのみ利用が可能です。
岡山理科の共通テスト利用でも国語(現代文だけではない)が使えますが、これは意味が異なります。
獣医学科を目指す生徒の中には、実は国語(現代文)が得意という生徒もいます。
特に女子生徒に多い傾向ですが、男子生徒でも現代文が得意な生徒もいます。
以下にも示しますが、現代文は推薦だけでなく、英語や生物などの他の科目とも相性がよく、現代文を一定以上にするだけで獣医学科の合格率が上がります。
現代文が落とし穴になっているせいで、合格率が下がっている生徒が数多くいます。
日獣があえて私立獣医で唯一、国語ではなく現代文を入試科目に組み込んでいるという事実が、日獣が獣医学科のことをよく理解している大学の1つであるという証拠です。
そして、日獣が私立獣医でも最難関になれている要因の1つともいえるでしょう。
現代文の一定以上の能力は獣医学科の生徒(特に入学後の勉強)に必要です。
日獣を取り上げていますが、実際には日獣以外を受験する可能性がある生徒全員にとって現代文の能力は、大学受験に役立ちます。
お子さんの現代文力を理解するのは簡単
保護者の方が気になるのは、自分のお子さんの現代文力です。
特に獣医学科を受験する可能性がある場合は、重要事項でしょう。
判断基準として、共通テストの点数が一般模試や学校の成績より低ければ危険信号。
これは模試や定期テストの国語や現代文ではなく、生物や英語、化学などの成績を見てください。
お子さんに「現代文」に関して聞いてみてください
お子さんに対して、
「現代文の勉強しなくていいの?」
や、
「日本語ちゃんと読めている?」
と確認してみてください。
理系なんだから、私立獣医なんだから現代文(国語)は関係ない・重要じゃないという答えが返ってきたら非常に危険です。
100%の判断方法ではありませんが、最終的に数点~十数点足らずに不合格になる可能性が高いことが判別できます。
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国公立を目指すなら当然必須
国公立の獣医学科は共通テストが必須。
当然国語も必須科目であり、現代文の勉強をしなければいけません。
理系だからと軽視されやすい現代文ですが、実は合格のキーとなりうる分野です。
推薦を考えている場合は現代文の能力が必須
推薦入試では現代文という入試科目はありません。
実際には小論文や面接に現代文の能力が深くかかわっているので、推薦入試(総合型)を選択肢にいれている生徒は現代文の勉強が必須です。
日獣や麻布では小論文があります。
日大では確認テスト(推薦用の学力テスト)の選択科目に入っています。
基本的には私立国公立にかかわらず、推薦であれば現代文にかかわる能力は必須となります。
現代文の能力は、私立獣医でも国立獣医でも大学入試に役立つ
特に顕著なのが生物と英語です。
どちらも理解が重要でありながら、生徒が理解より暗記の方を優先しやすい科目です
つまり、勉強方法を間違えやすい科目です。
実際に、現代文の能力が低い生徒でも私立獣医の生物であれば50~70点くらいはとれます。
暗記で押すことで一定の点数が取れるように作られています。
私立獣医の上位校や国公立獣医では思考問題が増え、単純暗記の比率が下がります。
すると、40~50点くらいまではすぐ取ることができても、そこからの上昇率がガクっと落ちます。
つまり、あと5~15点くらいの差に影響し、合否を分けます。
暗記で点を取るために生物の勉強比率を高め、非効率な勉強時間を生物で長くしてしまい他の科目の勉強時間が不足します。
英語でも同様のことが起こると、数学の点数が上がりにくくなります。
合格できる生徒は現代文力が高いことが非常に多いです。
現役の最後の方に過去問(赤本)で50~60点くらい取れた。
だから1年間浪人すれば合格できるかも。 と考えて浪人を選択する生徒もいるでしょう。
一定の現代文力があれば、その分析は間違っていないかもしれません。
一定の現代文力がなければ、その分析が間違っている可能性は非常に高いでしょう。
岡山理科や北里大学など、現代文の能力が受験に影響しにくい大学であれば可能性は残っているかもしれません。
(影響の度合いが他の大学と比較して小さいだけで、実際には大きく影響しています。岡山理科のみを目指していても現代文力が高い方がはるかに有利です)
酪農学園大学は英語と数学でも独自問題となる個別学力入試が復活しますが、定員が不透明なため共通テストを受験する可能性が一定程度残っているので、現代文力の必要性が高いと言えます。
国公立を狙うなら現代文が出来ない時点で合格率が半分以下
国公立レベルであれば、共通テストでも2次試験でも現代文力は必須。
共通テストで点数が取れない生徒の主要な原因が現代文力の欠如です。
さらに、生物、英語、化学の3科目では2次試験でも大きく関連します。
現代文の能力が生物には活用できているのに、英語と化学に活用できていないという生徒もいます。
私立獣医より圧倒的に大きな影響があるので、現代文の能力が高ければそれだけで合格率が上昇します。
現代文の能力が低ければ、圧倒的に不利になるでしょう。
現代文の能力とほかの科目を結び付けて考えられるようになる指導があれば、解決できます。
入学後にも入学前にも大事な現代文
これまで、受験にも現代文が大事だという話をしてきました。
実は、現代文の能力は入学後の方が大事なのです。
それは卒論を書くからということだけではありません。
難しい獣医学生の教科書や論文を読むときに重要です。
正確には獣医学科に限りません。
卒論を書かなくていい医学科であっても、現代文は非常に重要なのです。
そんなことを言う前に、大学の獣医学科に合格しなければ意味がないだろうと思われる方もいるでしょう。
その通り。 大学に合格する方が先であることは事実です。
同時に、獣医学科は留年率が高いという事実もありますし、国家試験もあります。
既に高校3年生で悠長に現代文の勉強をしている暇がないのであればある程度は仕方ないでしょう。
岡山理科など現代文の重要性が他の獣医学科と比較すると高くない大学を第一志望にしたり、推薦はそもそも考えないことで多少は何とかなると思います。
国公立や日獣・麻布あたりをメインターゲットにしていたり、現時点で高校1~2年生であれば現代文から逃げるほうがリスクは高まるでしょう。
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