岡山理科の英語
岡山理科大は、英語だけでなく他の科目も他学部と共通。
ただし、最後の大問に獣医学科の受験生のみの問題が追加されています。
(2025年は傾向が変化)
私立の獣医学科や医学科にもありますが、獣医学科と他の学科の偏差値の差が非常に大きく、共通の問題になると得点率に大きく差がでます。
多くの獣医学科では、獣医学科での独自問題を採用していますが、岡山理科大は他の学部や学科と同一問題であることを理解しておきましょう。
記述問題もしっかりある
私立獣医では選択式やマーク式の問題のみの学校が多いですが、岡山理科大では記述問題も出題されます。
本質的な理解を目指した勉強をしていれば、記述でも選択でも問題はありませんが、予備校などの私立対策だと、マーク式の練習問題がほとんどのこともあります。
最初は全学部共通の長文
英語は400~500語程度の長文からはじまります。
他の学部(理学部や工学部など)との共通問題なので、多くが理系の文章ではあるものの、動物や生命科学系の文章であるとは限りません。
2023年は「雨のにおい」、2022年は「英語の慣用句」がメインテーマでした。
2025年は「犬と言語理解」でしたので、かなり獣医学科よりのテーマ。
2024年は「孤独と健康」であり、医学的な分野でした。
他の私立獣医は高確率で動物系の英文が出題されるので、これは岡山理科ならではの大きな特徴です。
ただし、岡山理科大学という名前からわかるとおり、他の学部も理系がメイン(文系学部も一部あり)。
英文が文系の内容のこともありますが、基本的には理系中心をターゲットとした英文となっています。
他の獣医学部や獣医学科に関しては → こちら
タイトルもあり読みやすい
英文の最初にはタイトルがついており、最初に文章のテーマがわかります。
長文読解で陥りがちな本筋からずれることが少ないので、取り組みやすいです。
長文にタイトルがあるかないかで文章の読みやすさは大きく異なります。
ですので、文章自体は読みやすく間違えにくいものになっています。
さらに、英単語も難易度が高くなく、難しい単語には注釈がついてくれているので、単語の面でも読みやすいです。
単語としては共通テストレベルを確実に覚えておくことで、わからない単語をほぼなくすことができます。
現役生であれば、高校2年までに英単語力を上げると最高です。
浪人生では夏までに時間をかけてでも英単語力を高めましょう。
出題方法もシンプル
出題形式としては、
指示語
空欄補助
比較的簡単な単語の意味を類推する
などなど。
私立獣医の中でも難易度は最も低いといえるかもしれません。
2025年は全体傾向の変化もあって、最後に自分の考えを1文で記載する自由英作文がありました。
1文だけですが、長文の理解が必要なので一定の難易度があったでしょう。
他の年でも、内容理解に関する記述問題があるので、ここだけはしっかりと時間をかけましょう。
一見難しく見えますが、英文が読みやすく、解答に対して優しい誘導があるので、難易度は高くありません。
文法は落ち着いて対処しよう
並び替え
4択
間違い指摘
の3つがメインです。
年によって傾向はある程度ばらつきがあるので、全てが毎年出題されるとは限りません。
すべての文法問題で基本的に動詞などの一番おさえておくべき分野が中心に出題されます。![]()
出題範囲が限定されていることで、対策はしやすいです。
標準的な文法問題集をきっちり仕上げることで、十分対処できるように作られています。
なによりもセンターレベルの文法対策をしっかり行いましょう。
(共通テストは私立大学で出題されるような文法がなくなったので対策に使いにくいです)
他の獣医などで狙われやすい熟語関係はあまり出題されません。
思い切って優先順位を下げ、典型的な文法問題に時間をかけましょう。
大問3で会話文
私立獣医では出題頻度が高くない会話文に関する問題が大問3です。
医学部では会話文形式でありながら、会話の内容を把握する会話文が出題されますが、岡山理科は違います。
学校で行うような会話表現がメインで出てきます。
基本的に5問。
会話表現は、一般的な英語の長文ではあまりでない表現が多いので、別に対策をする必要があります。
ただし、凝った内容ではなく、基本的表現ばかり。
センターレベルの問題集や一般的な文法問題集にセットでついているような会話表現の勉強をすることで対策になります。
会話表現は数がそこまで多くないので、短時間できっちり仕上げましょう。
ラストは獣医学科のみの長文
ここでは獣医学科の受験生のみが解答する長文があります。
ただし、2025年は獣医学科専用問題である大問4がなくなり、大問3で終了だったようです。
英語だけでなく、2025年は数学や理科でも獣医学科専用問題がなくなりました。
私立獣医の出題傾向は、細かい変更があっても大きな変更を加えることが稀な大学が多いです。
一方で、岡山理科は獣医学科が設立されてから歴史が浅いこともあり、入試問題でも形式が結構変わります。
2026年はどうなるか不明ですが、獣医学科専用問題があってもなくても対応できる準備が必須となります。
以下は、獣医学科専用問題が復活する前提で2024年以前の傾向をもとに分析しています。
獣医学科出身のプロ家庭教師の指導は → こちら
獣医学科受験生が見落としがちな現代文 → こちら
獣医らしい長文が出題
獣医学科専用の問題なので、当然獣医に関係する動物や生命科学の分野からの長文となります。
生命科学や生物学、動物の名前などの単語を事前におさえておくと、有利。
ですが、実際には一般レベルの英単語力があれば合格点は確実に取れます。
長文の長さや、出題傾向は基本的には大問1と同じです。
タイトルの記載もありますし、難易度の高い単語はちゃんと注釈があります。
他の私立獣医でもそうですが、その中でも岡山理科は内容把握に関する問題が少ないです。
これは、難易度が高くない大学の特徴。
ひとつひとつを丁寧に読むことと、標準的な単語力を向上させることで、一気に読みやすくなります。
限られた時間で英文が2つは一見大変そうですが、英文が短く難易度も高くない。
さらに内容把握の問題が少ないことにより、意外と時間はかかりません。
表面的な早読みテクニックなどに頼らず、しっかり読む技術を育てることで確実に合格点をとる実力をつけることができます。
基本的な内容が多いということは、努力をした人が勝つということです。
岡山理科大はまじめな生徒を求めていることが出題傾向からわかります。
まとめ
保護者の方へ
岡山理科大学の英語は私立獣医でも非常に取り組みやすく作られています。
ただし、入試も回数を重ねることで、少しずつ難易度が上がっています。
2025年は英語だけでなく全科目で傾向が大きく変わるなど、岡山理科らしい入試問題でした。
質の高い先生が岡山理科の分析をしてくれるかどうかは合否の大きな分かれ目になるでしょう。
基礎的な力をしっかりつける必要があるので、他の獣医より基礎にかける時間を長くしましょう。
基礎の重要性が高い分、受験の準備を本格的にスタートする時期が早いほど有利になります。
また、第一志望が岡山理科大学以外にある場合には、勉強法に工夫が必要です。
スケジュール管理も含めていい先生をつけてあげることで、合格率が大きく高まります。
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