【理系数学】関西大学の入試問題(過去問)を徹底分析 | 関関同立ならプロ家庭教師のロジティー

関西大学の理系数学

関西大学をはじめとした関関同立では学部別入試がなくなり、2021年から全学部日程(全学部統一入試)になりました。

 

関西大学の理系3学部でも学部別入試がなくなりましたが、

システム理工学部
環境都市工学部
化学生命工学部

の3学部はもともと問題が共通です。

 

本分析では、上記3つの関西大学の理系学部での全学部日程の理系数学(ⅠAⅡBⅢ)を分析します。

共通テスト併用でも一部方式で関西大学独自の数学の試験がありますが、そちらにもある程度対応できる分析となっています。

 

関西大学分析 → 化学生命工学部 システム理・環境都市工学部

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数学は配点が高いが、正しい勉強で合格点が取れる

3科目で550点のうち、数学の配点は200~225点と最大。

理系の3学部で最重要科目になっているので、しっかりとした勉強が必須です。

 

数学で安定して高得点が取れるようになれば、合格が一気に近づきます。

数Ⅲ比率が高く難易度はある程度の高さがありますが、早め早めの対策をしておけば目標(学部学科で変わる)の66%くらいは十分にとることができます。

 

100分で4つの大問。

多少つまったり、不安な計算を2度しても全て解ききれるくらいの時間はあります。

高い数Ⅲ比率

基本的に4つのうち2つは確実に数Ⅲです。

最後の小問集合でも数Ⅲの計算が出題されているので、数Ⅲ比率60~75%は高いといえるでしょう。

年によっては大問すべてが数Ⅲということもありました。

 

微分積分
複素数平面

の2分野は確定で、かならず出題されます。

この2分野が得意であれば合格に大きく近づく半面、ここが苦手だと数学がへこみやすくなります。

 

一方で極限や無限級数は時々出題されますが、2次曲線は大問で出題される可能性は非常に低いです。

数Ⅲの微積を理解するためには、
数Ⅱの微分積分だけでなく、三角関数と指数対数 も高い理解が必須となります。

 

数Ⅲの複素数平面を理解するためには
数Ⅱの複素数や計算に加えて図形と方程式、数Bのベクトル などの理解度を高めなければいけません。

 

現実問題としては全範囲を網羅的に勉強する必要はありますが、パターン演習として数Ⅲの時間を長くするためにも、高校1年2年でいかに基礎力を高めておくかが合格のカギとなります。

受験勉強としての復習は、おそくとも高校2年生の秋には始めましょう。

数Bからも1つ

数Ⅲ以外の1つの大問では数Bが頻出となっています。

 

数列が出題されることももちろんありますが、比較的ベクトルの方が出題されやすいようです。

複素数平面を勉強するためにもベクトル理解は必須なので、数Bでは先にベクトルから勉強していくとよさそうです。

 

ベクトルは典型的な流れのみの大問もよく出題され、全体的に最も点が取りやすい大問です。

他にも数Ⅱや数Aの確率も出題例がありますが、そこまで頻出とはいえないでしょう。

 

最大のねらい目が大問4

他の大学では小問集合が大問1にきますが、関西大学では最後の大問4が小問集合になります。

 

基礎的な計算問題も出題されており、ここを一番最初に解きましょう。

難易度を考えても、ここで満点を狙える学力は必須です。

標準的な難易度に一味プラス

難易度としては標準的なものよりレベルが1つ~2つ上といえるでしょう。

 

関東の有名私立大で言うと、MARCHの中位以上や四工大の真ん中以上が同じくらいの難易度となっています。

 

他の理学部・理工学部分析 
→ 明治大学 立教大学 中央大学 その他の大学分析 

四工大分析
→ 芝浦工業大学 東京都市大学 東京電機大学 工学院大学

 

ただし、極端に難しい問題は出題されず、標準的な流れがベースとなっています。

設問の誘導も比較的丁寧で、(1)を利用して(2)を解答する。

さらに継続した流れで(3)へと進みます。

(1) で悩む可能性が少なく、計算の最終的に数値として算出されるので、取り組みやすさはあります。

 

理解の重要性は明白

流れ自体は典型的なものがベースとなっていますが、(2)や(3)を解くには典型的な部分だけでは不十分。

標準的なベースがありつつも、それぞれの問題をしっかりと考えられる、暗記に頼らない数学力が必要です。

 

理解と図形思考は必須

微分積分やベクトルでの図形的理解は必ず必要になります。

数Ⅰの二次関数や、数Ⅱの図形と方程式など、基本的な部分から図示を前提とした理解の方法を習慣化しておきましょう。

参考書・問題集

標準的な学力がベースとなるので、黄色チャートは最低限必要です。

 

他の関関同立やMARCH上位なども候補に入れている場合は、青チャートやニューアクションLEGENDなどがおすすめです。

 

赤本は大問4だけは早めに

大問4の小問集合が当たり前に解けるレベルにないと、他の数Ⅲはかなり厳しくなります。

 

数Ⅲの本格的な勉強を始める前に、一度小問集合だけでも手を付けておくことをおすすめします。

自分の学力と本番のギャップを知っておきましょう。

大問1~3がある程度解けるのは現役生でも浪人生でも秋~冬で問題ありません。

まとめ

  • 数Ⅲ比率の高さを知っておこう
  • 数Ⅲを解くためには、それまでの基礎が重要
  • 受験を意識した復習は高校2年から

保護者の方へ

関西大学の数学はしっかりした難易度があり、高校1年と2年の早め早めの復習が必須となります。

理想を言えば1年生の時から正しい勉強習慣で復習を継続することが重要です。

 

高校2年の夏休みくらいからは受験に向けた準備を少しずつ進めなければ現役合格は難しいでしょう。

ほとんどの高校生は、高校2年の夏に受験を意識していません。

保護者の方が高い意識をもって、動き出さなければお子さんの合格は遠のいていくでしょう。

保護者の皆さんの早め早めの動き出しが合格のためのポイントです。

 

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