【化学】明治大学農学部の入試問題を徹底分析 | 農学部ならプロ家庭教師のロジティー

明治大学 農学部の化学

明治大学農学部(Amazonリンク)の一般受験には、理科(化学or生物)も選択科目となっています。

150人の定員のうち、90人が一般入試の学部別入試であり、化学の方が暗記率が低く、思考力が必要になっています。

 

理科は必須ではないですが選択しやすい科目であり、農学部以外では化学の方が汎用性が高いので、勉強しやすい化学の人気は高くなっています。

 

マーク式

全部で大問は4つ。

解答はマーク式がメインですが、構造式や化学反応式・数字など記述が数問出題されています。

昔は25問前後の年もありましたが、近年は30問以上が基本となっています。

選択の2科目で120分です。

 

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最初は小問集合

大問1は共通テストのような、小問集合です。

基本は知識で正解が導き出せる選択が多い一方で、計算問題が混ざることもあります。

6~10問程度の出題量すが、年によって問題数が変わります。

 

理論と無機が中心

周期表やイオンといった化学基礎で最初に勉強する理論化学。

同じく化学基礎の無機化学から多く出題されます。

ただし高分子化合物など有機化学の知識問題が若干出題されることも増えてきました。

 

中には長文で難しそうな印象を与える問題がいきなり与えられることがありますが、驚く必要はありません。

キーとなる文章は部分的であり、冷静に読むことで難しくないことがすぐにわかります。

苦手な生徒が多い、結晶格子も頻出なので、必ず対策しておきましょう。

 

計算問題が多い年がある

大問1での計算問題は、0のときもあれば、約半分の4問の年もありました。

 

注意すべきは、計算問題の難易度を見誤らないことです。

大問1の計算問題はすべて難しくありません。

 

計算が苦手な女子生徒などは農学部受験生として少なくありませんが、ここの計算問題は対策をすればすぐに解けるようになります。

明治にかかわらず、農学部や生命科学系に行くのであれば、簡単な計算は得意にしましょう。 数学の偏差値が高校1年生レベルで40あれば大丈夫。

正しい先生に教えてもらうことで、短期間でかならず得意分野にできます。

 

大問2と大問3は理論化学と無機化学

この2つの大問が、明治の農学部の大きな特徴です。

それは、無機化学比率が高いこと。

 

多くの大学では無機化学比率が低く、場合によっては1割程度のことも多いです。

明治の農学部では、大問2と3のどちらも無機化学を含み、
知識だけでなく、オストワルト法やハーバーボッシュ法のような
無機化学の製法に関する問題までしっかり出題される年もあります。

大問数は合計で4つですが、大問2と3は範囲複合的。

1つの大問で2~3の分野が出題されるので注意が必要です。

 

理論化学は出題範囲が読みやすい

全般的な出題の可能性もありますが、

  • 酸塩基と化学平衡
  • 熱化学

この2分野は超頻出です。

 

逆にそれ以外の分野は、勉強時間を少なめでも合格点に十分到達できます。

化学以外の科目に対する時間配分だけでなく、
化学の中でも時間配分を調節することで、合格率を高めることができるでしょう。

ただし、毎年必ず傾向通りではないので、分野を絞るのは時間が圧倒的に不足している場合に限定しましょう。

本気で合格したいのであれば、遅くとも高校2年生の夏には受験勉強をスタートし、全範囲学習できるように準備すべきです。

計算や反応式は標準レベル

大問1ほど基礎ではありませんが、計算問題(Amazonリンク)や化学反応式の難易度は標準です。

明治だから難しい問題ばかり練習してしまう生徒がいます。

明治は確かに偏差値が高く、難関大学ですが、学部ごとで問題傾向が違うので注意してください。

 

最後は定番の有機化学

最後は他の大学同様に有機化学から出題されます。

最後の大問4と大問1の一部で有機化学が出題されるので、有機化学比率は30%程度といえるでしょう。

 

難易度は他の大問と同様に、標準レベルとなっています。

ただし、有機化学や理論化学で若干発展レベルが含まれます。

 

基本的には大問1つですが、大問4、5と大問数を増やして、2つ有機化学から出題されたこともありました。

 

100%出題され、配点も25~35点くらいはあるので、最優先で対策が必要です。

ただし、化学基礎が高い精度でわかっていないと、有機化学は勉強しにくいです。

また、理論化学の一部や無機化学の理解が、有機化学の勉強を助けてくれるので、 一般的には最後に勉強をする分野となっています。

 

勉強タイミングの注意点

偏差値55以下の高校に通っている生徒は、学校のペースに合わせすぎていると、有機化学の勉強が遅くなることがあります。

 

少なくとも3年生の夏休みまでには全範囲が一通り勉強し終わり、秋~冬は勉強した内容の理解度を深める時間に使っていきましょう。

浪人生は、3~4月くらいには鎖状環状炭化水素や高分子化合物の知識の勉強をしてみましょう。

 

参考書・問題集

大切なのは、理論・無機・有機の3分野をバランスよく理解することです。

岡野の化学(Amazon リンク
宇宙一わかりやすい高校化学(Amazonリンク
ゼロから劇的にわかる(Amazon リンク

などがあります。

 

暗記と演習の前に必ず理解することが、合格点を取る最大の秘訣です。

標準レベルの参考書を何度も何度も繰り返し読みましょう。

 

問題集

理解をしたら、演習が必要です。

以下のような基礎~標準レベルの問題集を繰り返し、2~5回転くらい解きましょう。

無機化学や、有機化学の高分子化合物など、暗記要素が強い分野は、時期を考えて繰り返す必要があります。

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リードシリーズ(Amazon リンク
チャート式 新化学(Amazonリンク

などは、おすすめです。1つか2つを用意して繰り返しましょう。

 

共通テスト問題集も全範囲網羅型の出題であり、難易度もちょうどいいので非常に使いやすいです。

生徒によって、適切な時期が違うので、や家庭教師の先生に相談しながら使いましょう。

 

赤本も同様です。 ただし、3年生の春に赤本(過去問)を使おうとしている生徒は、傾向分析以前に間違えている可能性大なので注意してください。

 

まとめ

  • 3つの分野をバランスよく勉強
  • 計算を恐れない
  • 難しい問題は対策不要

保護者の方へ

明治の農学部は化学は実は点が取りやすいねらい目科目です。

 

分野も絞りやすいので、現状で理科に得意科目がなくて、なんとなく暗記ならできそうかもと生物を選ぶと、お子さんの失敗の原因になるでしょう。

高校1~2年の時点で、進路に悩み理科の受験科目が決まっていないのであれば、化学が一番のおすすめです。

 

浪人生くらい時間があれば、化学基礎がそこそこできていれば、1年で合格点を取るレベルまで間違いなくいけます。

明治の農学部はもちろんですが、化学が短い対策時間で安定的に高得点が狙いやすく、 大学入学後でも必須の科目です。

 

科目選択は、なんとなくで決めている生徒が多いですが、複数科目指導できる先生がお子さんの興味に合った科目をアドバイスしてくれるのがベストでしょう。

 

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