【理系数学】同志社の入試問題(過去問)を徹底分析 | 関関同立ならプロ家庭教師のロジティー

 

同志社大学の理系数学

同志社大学の学科試験には

一般選抜入学試験(全学部日程:理系と文系に分かれる)
一般選抜入学試験(学部個別日程)
共通テスト利用入試

の3種類があります。

 

ただし、一般選抜入学試験は全学部日程と学部個別日程の違いは少なく、ほぼ同じと考えて問題ありません。

全学部日程も学部個別日程も傾向や難易度は同じくらい

本分析は全学部日程用。

理系数学はⅠAⅡBⅢCで、時間は100分、200点満点です。

 

理系数学は

数Bは数列・統計的な推測
数Cはベクトル・平面上の曲線と複素数平面

と範囲が限定されています。

 

2025年2月の入試は新課程最初の年ということもあり、数Bは数列のみでした。

2026年からは数Bに統計的な推測が追加。数ABC全範囲が入試の範囲となりました。

 

大問は4つで、大問1のみ2つに分かれています。

大問2,3,4は独立した大問。

この出題形式は、全学部日程も学部個別日程も同様となっています。

 

同志社 → 理工学部 生命科学・スポーツ健康分析 数学分析 化学分析 経済・商・政策学部 法・文学・社会学部

関関同立分析  → 立命館大学 関西学院大学 関西大学

全学部日程

理系数学が必須の理系学部(全学部日程)は

理工学部
生命科学部
文化情報学部
スポーツ健康科学部
心理学部

となっています。

学部個別日程

学部別の試験で理系数学が必須の学部は、

文化情報学部(理系型)
スポーツ健康科学部(理系型)
理工学部
生命医科学部

となっています。

数Ⅱと数BCで点を稼ぎたい。

大問3はほぼ確実に数BCから出題されます。

特に旧課程での数Bに相当する、数Bの数列と数Cのベクトルの出題率が高くなります。

 

数列の場合は難しい漸化式
ベクトルの場合は空間ベクトル

が狙われやすくなっています。

 

実際に最新の数回でもほぼ確実に出題されており、2022年などは大問1と大問2の両方で数列の漸化式にかかわる部分がありました。

2025年も2月4日の日程では大問2で漸化式、大問1の後半で空間ベクトルが出題されるなど、やはり出題率が高いです。

最新5年だけをみても、数列とベクトルの両方が出題されている年が多く、最低でも片方は必ず出題されています。

 

数BCの中では難易度が高いですが、標準的なレベルと発展レベルの中間くらい。

基本的なパターンに一つもしくは二つ上乗せしてあるので、パターン暗記頼りの数学では間違いなく通用しません。

新しい範囲は出題されにくい

数Bの統計的な推測は2026年2月からの入試で初めて範囲に含まれますので、出題率は高くないことが予想されます。

これまでも数Ⅰのデータの分析はほぼ出題されていないといってよいので、出題されにくく、もし出題されても大問1のどちらかくらいでしょう。

早め早めの準備が必須となった

新課程となり、ベクトルは数Cになりました。

さらに、2026年からは数Bの統計的な推測が入試範囲に入りますし、出題率は高くありませんが数Aの数学と人間の活動(旧:整数の性質)も範囲内です。

 

全体的に見て学ぶ範囲が増えたことで受験生の負担は増し、さらに頻出であるベクトルを扱うタイミングが後ろにずれました。

また、ベクトルは複素数平面と相性が非常によく、一緒に復習すると相乗効果を生みます。

つまり、ベクトルと複素数平面を同時に復習するのが一般的ということは、ベクトルの復習に時間をかけるのがよくあるパターンとなります。

 

学ぶタイミングが遅くなり、復習に時間がかかるとなると、今までのスケジュールでは到底間に合いません。

難易度の非常に高い同志社やほかの関関同立、関東の早慶上理などを視野に入れる場合は、どれだけ遅くとも高校2年生の夏には本格的な準備をはじめましょう。

早めからスタートできれば、部活や遊びと両立しながら着実に受験準備ができますし、総合型なども含む推薦対策も万全に近づけられます。

 

数BCは理解しやすい

数列であれば、漸化式に行く前の基礎的な等差等比数列の理解にかかっています。

 

ベクトルであれば平面ベクトルの定義と足し算引き算から理解に差が産まれています。

ここを公式暗記など誤魔化していれば、同志社は無理です。

逆に、高校2年での数Bの時点で理解の数学が身についていれば、十分に攻略ができるでしょう。

 

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大問1は満点を狙おう

最初の大問は計算です。

同志社の合格可能性が20%以上ある生徒なら、このレベルの理解は問題ないはず。

ときどき難しめの出題がありますが、大問2~4よりは明らかに簡単です。

 

ただし、計算はしっかりとしたボリュームと難易度があるので、簡単に正解できるほど甘くはありません。

数Aと数Cは大問1での出題率が高い

数Aの場合の数・確率は数Cの複素数平面同様狙われやすく、数Bの数列と複合もさせやすいので頻出。

さらに同志社以外の難関大でも頻出なので、併願校対策にもなります。

 

現役生であれば高3の夏休み
浪人生であればゴールデンウイーク ごろに解いてみて、理解度を確認しましょう。

このときに解けていなくても問題ありません。

習った範囲であれば、解答を見て理解できるレベルは欲しいところです。

 

数Ⅲ比率は高い

大問2は微分もしくは積分の標準レベル(たまに別の分野の数Ⅲ)
大問4は微積

が数Ⅲの出題として定番となっています。

 

以前まで数Ⅲであり、新課程から数Cとなった複素数平面も大問1で計算問題として出題されやすいです。

傾向が変わりつつある大問2

大問2は、これまで微積からの出題がメインでしたが、最近は数ⅢCからの出題率が高まっています。

楕円と極限は数ⅢCでは出題する大学はかなり少ないですが、同志社では近年出題されやすいです。

 

楕円を含む2次曲線は比較的難易度の高い大学でも、出題比率が低いです。

そういった傾向もあり、勉強時間が短くなるので、差が産まれる大問となりやすいといえます。

 

難易度は標準がメインだが、当然その上も含まれる

決して簡単ではありませんが、一般的なパターンを理解の上で叩き込んでおけば、十分に対応できる難易度に設定されています。

 

各大問はだいたい3つの小問に区切られており、(1)と(2)は計算量が少ないですが、(3)は計算量も難易度の高くなっています。

後述する問題集を最低でも2回、できれば3~4回しておかなければ厳しいでしょう。

 

最後はメインの微積

大問4は基本的に最も難しい大問であり、微積となっています。

ほぼ確実に微分積分から出題されるわけですから、範囲という意味では読みやす大問4で得点を稼ぎたいところですが、難易度が高いので点数が取りやすいだいもんとは言えません。

 

(1)~(5)と問題数も多く、そもそも合格のために満点を目指す必要がない大問とも言えます。

一方で、併願校などを考えた場合、極限と微積を非常に高い精度にして、大問4で満点を狙うということも戦略としてあり得ます。

ただし、大問4で高得点をとるには、できれば高校1年生から同志社や京都大学、大阪大学、神戸大学、大阪公立大学などを視野に入れてコツコツ積み上げる必要があるでしょう。

 

(3)まではそこまで難しくない

全体的に大問4は難しいですが、実は(1)~(3)は問題として典型的であり、難易度も標準的です。

 

年によっては(4)も同じくらいのレベルで、(5)のみ難しく計算量も多いというケースもあります。

同志社大学が受験校で最も難しいという生徒も多いと思います。

 

そもそも赤本を見たとき、(5)は無視するくらいのイメージで同志社の理系数学を捉えましょう。

一定レベル以上の難関校では、そもそも満点を狙う必要がありません。

 

参考書・問題集

難易度から考えると青チャート(Amazonリンク)やニューアクション LEGEND(Amazonリンク)くらいがちょうどです。

 

数Ⅲと数BC比率の高さと難易度を考えると、どれだけ遅くとも高校2年の冬には数Ⅲをスタートさせましょう。

中高一貫校では高校2年の最初~夏くらいには数ⅢCに入ることが多く

ただし、その前に数Ⅱと数Bの理解度をかなり高くしておく必要があります。

 

過去問はすぐには解けない

同志社は難しく、数Ⅲ比率も高いので、現役生が3年生の夏に見ても難易度が高すぎると思います。

実際に解くのは秋以降。

12月ごろに30~40点くらいでもまだまだ合格が狙えるので、赤本(Amazonリンク)に振り回されないようにしてください。

 

まとめ

  • 理解の数学でなければ合格は難しい
  • 数Ⅲはできれば学校より早めに勉強しよう
  • 併願校とのバランスも考えよう

保護者の方へ

同志社は関関同立でも最難関とあって、理系数学は非常に難しいです。

 

そもそもの勉強法を間違えていると、あとからすべてを復習しなおすことになるので、高校1年生から正しい数学の勉強を習慣化しておくことが必須条件といえます。

英語(Amazonリンク)や理科も難易度が高いので、差がつきやすい数学は早めかつ正しい準備が必須です。

これができなければ最低でも2浪は必要になります。

 

偏差値65くらいの高校に通う生徒でも、勉強法を間違えている子は意外といます。

保護者の方がお子さん任せにしすぎずに、必要なサポートを早めに手配してあげることが必須でしょう。

難関校の受験は、初期の間違いが致命的になります。

ご注意ください。

 

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