工学院の英語
工学院大学のメインの試験はA日程、そして次いで定員が多い個別試験がS日程です。
この2つの試験は問題も似ており、以下ではS日程とA日程の両方で使える分析となります。
工学院大学では一般入試だけでなく、総合型(推薦)でも英語と数学が必要になります。
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英語は最重要科目の一つ
時間は70分。
選択問題中心ですが、英訳や内容把握の説明などの記述も混在しています。
どの学部学科の受験でも数学と並んで英語は必須。
また、四工大を含めた工学部や理工学部、理学部に建築学部や情報系学部では理系でも英語は必須の大学ばかり。
英語は数学と並んで最重要科目ですので、しっかり行いましょう。
問題形式は明確
大問1が長めの長文読解
大問2は少し短くなった長文読解
大問3は4択の文法問題が5問
大問4が会話文
大問5が1文の和文の英訳
が、王道パターン。
ここ2年ほど大問1と2で形式に若干の変化が見られます。
新課程とはいえ大きく変更がある可能性は低いですが、多少の変化に動揺しない本質的な英語力を身につけましょう。
工学院を受験するのであれば過去問3年分のSとAで合計6回は最低限練習して、形式に慣れておきましょう。
長文からスタート
英語は600~800語程度の長文からはじまります。
文章テーマとしてはAIのような理系的なものが出題されることもありますが、
感情や文化など、文系的なテーマも多くなっています。
工学系大学だから、理系だからといいつつも、英語の文章は文系的なつくりになっているのはよくあること。
分野を絞らず、多様な文章読解の練習が必要になります。
単語は共通テストレベル
単語や長文のレベルはセンター試験や共通テストと同じくらい。
共通テストレベルの単語帳を1冊仕上げておくことが重要でしょう。
他の目安としてはターゲット1400(Amazonリンク)程度。
よく使われるターゲット1900(Amazonリンク)は難易度が少し高めなので、工学院大学が第一志望であれば不要です。
英語の基本は英単語なので、最優先事項としましょう。
前半2つは7割くらい単語の問題となっているので、点に直結します。
出題形式は固定
最初は空欄補充
次に単語の言い換え
3番目が内容理解を日本語で説明 or 英文和訳
最後に内容把握の一致しない選択肢を選ぶ
と、が多いですが、近年は若干の変更があります。
空欄補充や単語の言い換えがない年もあります。
特徴的なのは3番目。
単純な和訳であれば他大と同じですが、内容を説明する問題の場合は、きっちりと前後も含めて読めている必要があります。
また、年によって80語や120語と制限があることもありますが、文字数制限が特にない年もあります。
ただし、長文の難易度は共通テストで十分対応できるので、実質的にはそこまで難しくありません。
中堅私大向けの問題集も利用可能です。
丁寧かつ王道の長文読解をマスターすれば大丈夫です。
大問2は大問1に近い量の英文
大問2は、350~400語程度の長文ですが、空欄6か所に適切な語句を埋める選択問題です。
長文内の空欄に単語を埋める問題自体は私立・国公立問わずよく出題されますが、
一つの大問にそのタイプだけは意外と多くありません。
長文内容を理解するとともに、国語の品詞を理解したうえで、英語の品詞を利用するだけで、選択肢を大きく狭めることができます。
受験科目としては英語だけですが、定期テストなど現代文も指導してくれる先生が理想です。
長文と文法、そして当然英単語をミックスすることで有利にできます。
一方で、長文の内容も、選択肢の単語も共通テストより少し簡単なレベル。時間が厳しくないはずなので、おちついて一つ一つ取り組めば問題ないでしょう。
逆にこのレベルの単語や文法でつまづいている場合は、もう一度基礎から勉強しなおしましょうというサインです。
きちんと基礎の復習ができていれば、2か月もあればほぼ満点が取れるようになるでしょう。
文法は基礎レベル
英文法は5問で、どれも高校の定期テストレベルとなっています。
旧センター試験の大問2や他の私立大学でもよく出てくる形式です。
実際には、センターレベルよりワンランク簡単な問題がメインで、中にはセンターレベルも混ざっています。
共通テストは長文のみで工学院大学で問われる様な文法問題は出題されないので、対策として使えません。
上記のような高校標準レベル、中堅私大向けの文法問題集を中心に使えば、十分に合格点以上の学力を手にすることができるでしょう。
ただし、コツコツと積み上げる必要があるので、最低でも高校2年生の冬までにはスタートしてください。
大問4,5は時間をかけすぎない
大問4の会話文も、難易度は高くありません。
会話文がきれいにつながるように空欄に会話でよくある表現を選択します。
5問あり、難易度も文法問題と同じ程度なので、学校の問題集などをしっかり活用しましょう。
また、典型的な会話形式であることにより、リスニング系のテキストの表現をしっかりマスターすることで、同時に会話文対策になります。
共通テストや外部英語試験(英検やTOEICなど)の対策の際に、会話文の練習にもなることを理解しておきましょう。
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最後は英訳
和文英訳は1文のみ。
日本女子大や明治大学理工学部などでは出題されますが、どこも問題数が限定的であり、そもそも出題されない大学の方が多いです。
英訳はポイントをおさえれば3日で点を簡単に上げることができます。
一方で完璧に近づけるには相当な時間がかかるので、少し対策するのとどめるのがオススメです。
大問でいえば1つをまるまる占めていますが、おそらく配点は8~10点程度でしょう。
とにかく簡単な文法と単語
英訳の最大のポイントはミスをしないことです。
よって、難しい文法や単語のスペルミスに注意しましょう。
簡単な文法や単語に変換して意味が通るようになれば、満点は無理でも8割の点は確実に稼げます。
まとめ
- センター過去問を活かそう
- まずは基礎単語を9割以上にしよう
- 赤本を活用しよう
保護者の方へ
工学院の英語は典型的で、比較的取り組みやすいと言えます。
ただし、有利になるのはコツコツと基礎を大切にして積み上げてきた生徒限定。
英語は保護者の方が思うより、勉強方法を間違えている生徒が非常に多いです。
早め早めに正しい基礎力をつけてくれるいい先生がいれば、現在の英語の偏差値が40未満でも四工大の合格を手にすることができます。
数学や理科よりも継続力が効果的ですので、保護者の方の素早く正しいフォローの選定で、お子さんの合否が大きく左右されるでしょう。
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