明治大学の農学部に合格するのための基本情報
農学部内には、
農学科
農芸化学科
生命科学科
食料環境政策学科
の4学科が存在し、それぞれに個性があります。
また、入試に関しても違いがあります。
優秀な関東の私立大学としてMARCH、GMARCH、SMARTなど様々な区分がありますが、
明治大学は人気も難易度も高くなり、近年では早慶にせまると考える人も増えてきています。
農学部は日本全国に多くなく、国立では東大や京大、北海道大学がまず最初に思いつきます。
私立では確実に明治大学が最難関。
入学を目指すのであればしっかりとした分析と対策が重要です。
明治大学分析 → 農学部(英語 数学 生物 化学) 全統入試 理工学部 総合数理学部
他のGMARCH分析 → 青山学院大学 立教大学 中央大学 法政大学 学習院大学
農学部分析 → 玉川大学
定員(一般選抜)
各学科150人の募集があり、以下の記載は総合型などの推薦等を除外した人数です。
学部別 | 全学部統一 | 共通テスト前期 | |
農学科 | 90 | 15+5 | 12 |
農芸化学科 | 84 | 15+5 | 12 |
生命科学科 | 92 | 10+5 | 15 |
食料環境政策学科 | 79 | 5+3 | 16 |
全学部統一入試は 3科目方式 + 英語4技能3科目方式 で記載。
アクセス
神奈川県川崎市多摩区東三田1-1-1
明治大学の4つのキャンパスの中では最も郊外にある生田キャンパス
ここには農学部と理工学部があります。
最寄り駅は小田急線の生田駅で、駅から徒歩10分です。
試験に関して(試験種類・科目)
明治大学の入試には
- 全学部統一入学試験(すべての学部で共通の問題)
- 学部別入試(農学部だけの独自問題)
- 大学入学共通テスト利用入試(日本全国同じ問題:旧センター試験利用入試)
の3種類があります。
入学定員は全学科が約150人の合計約600人ですが、
一般試験の学部別が、約90人と半分以上をしめます。
ですので、まずは学部別入試(農学部)をターゲットにしましょう。
他の2つの入試はそれぞれ15名程度であり、1月~の試験で80%の定員が決まります。
残りの20%ほどは推薦で、その半分は内部生のものになっています。
農学部における共通テスト利用は前期のみ。後期は定員がありません。
学部別入試対策は無駄にならない
当然内容が異なるので、自分が受験する形式によって対策が異なります。
しかし、悪問や明治大学のみにしか通用しないような問題はほとんどないので、
正しい勉強をしていれば個別の対策は非常に少なくて大丈夫です。
試験方式に悩まされず、普通に学部別入試対策から始めれば、問題ありません。
学部別入試
学科によって若干違いがありますが、1科目120点満点の、合計360点満点です。
農学科、農芸化学科、生命科学科
【英語】(代わりにフランス語とドイツ語も選択可)
『国語』(現代文と古文)
『数学』(ⅠAⅡB)
『理科』(化学・生物から2科目選択)
2科目選択は、理科と数学が一般的ですが、数学が苦手な生徒が国語を選ぶパターンもあります。
食料環境政策学科
【英語】(代わりにフランス語とドイツ語も選択可)
【国語】(現代文と古文)
『数学』(ⅠAⅡB)
『理科』(化学・生物)
『社会』(地理・歴史・政経)
から1科目選択
理系にも関わらず国語(古文あり)の必須はなかなか珍しく、
数学と理科は全くなしでも受験することができます。
社会を選択すれば文系科目しか勉強してこなかった生徒でも受験できるようになっています。
全学部統一入学試験
統一入試の良いところは併願ができること。
例えば農学部と理工学部のどちらも興味がある場合、1回の試験でどちらも出願できます。
どちらも合格すれば好きな方を選べますし、明治大学に行きたいというのがメインであり、学部へのこだわりが小さい場合には特に有効です。
また、3科目方式と英語4技能(外部試験)3科目方式がありますが、
こちらでは、普通の3科目方式のみ示します。
農学科、農芸化学科、生命科学科
英語、理科 + 1科目選択
【英語】(代わりにフランス語とドイツ語も選択可)
【理科】(化学・生物・物理から1科目を選択)
『国語』(現代文と古文)
『数学』(ⅠAⅡB) から1科目選択
もし、国語と数学の両方とも受験した場合には高得点の科目のみを計算に入れます。
英語は4技能の外部試験を利用することも可能です。
科目は学部別と同じになっています。
食料環境政策学科
英語 + 2科目選択
【英語】(代わりにフランス語とドイツ語も選択可)は必須
『国語』(現代文と古文)
『数学』(ⅠAⅡB)
『理科』(化学・生物・物理)
『社会』(地理・歴史・公民)
ただし、理科と社会は同じ時間にあるので1つしか選べません。
また、公民は政治経済のみです。
英語は4技能の外部試験を利用することも可能です。
よって受験モデルとしては
英語、数学、理科
英語、国語、社会
英語、数学、国語など。
大学入学共通テスト利用入試
農学科、農芸化学科、生命科学科は英語、国語、理科 + 1科目選択
【英語】英語(代わりにフランス語とドイツ語も選択可)
【国語】現代文+古文+漢文
【理科】物理、化学、生物、地学から1つ
『数学』Ⅰ、ⅠA、Ⅱ、ⅡBから1つ
『理科』物理、化学、生物、地学から選択
※理科は,「発展1科目」または「発展2科目」から選択
配点は各100点で400点満点です。
英語は筆記のみの場合200点満点を100点換算
リスニングありの場合は筆記200点+リスニング50点の合計250点満点を100点換算
このどちらかの高得点の方を採用します。
国語は古文と漢文も含めた200点満点を100点換算します。
実際に受験する人のモデルとしては
英語、数学1つ、国語、理科1つ
英語、国語、理科2つ
のどちらかということになります。
数学はⅠA、理科は化学、生物の選択が現実的といえます。
食料環境政策学科は英語、国語 + 1科目選択
【英語】英語(代わりにフランス語とドイツ語も選択可)
【国語】現代文+古文+漢文
『数学』(ⅠAⅡB)
『理科』物理、化学、生物、地学から選択
※理科は,「発展1科目」または「発展2科目」から選択
『社会』地理歴史公民から選択
配点は各100点で300点満点です。
英語、国語の換算は他の学科と同じ。
実際に受験する人のモデルとしては
英語、数学、国語
英語、国語、理科1つ
英語、国語、社会1つ
のどれかということになります。
新課程の入試科目(2025年1月以降の入試)
2023年4月から新しく高校2年生になる学年は、テスト範囲(主に数学)が変わります。
以下は現在高校1,2年生および現在高校3年だけど浪人しそうな生徒用となります。
まだ先ですので、学部別入試のみを記載します。
学部別入試
農学科、農芸化学科、生命科学科
英語、理科 + 1科目選択
【英語】(代わりにフランス語とドイツ語も選択可)
『理科』(化学・生物からどちらか1科目を選択)
『国語』(現代文と古文)
『数学』(ⅠAⅡBC:Bは数列、Cはベクトル)
から2科目選択
各科目150点。
英語60分、選択科目は2科目合計で120分
食料環境政策学科
【英語】(代わりにフランス語とドイツ語も選択可)
【国語】(現代文と古文)
『数学』(ⅠAⅡBC:Bは数列、Cはベクトル)
『理科』(化学・生物)
『社会』(地理・歴史・公共・政経)
から1科目選択
理系にも関わらず国語(古文あり)の必須はなかなか珍しく、
数学と理科は全くなしでも受験することができます。
社会を選択すれば文系科目しか勉強してこなかった生徒でも受験できるようになっています。
時間は外国語60分。国語+選択科目1つの2科目で120分。
全科目150点満点で、合計450点満点です。
各試験の比較・合格最低点
一般入試が一番合格しやすい
3種類の中の合格可能性でいえば
一般入試が最も合格しやすく、次に全学部統一、そして難易度が一番高いのが共通テスト利用です。
もちろん問題がすべて異なるので一概には言えませんが、
全学部統一は明治に興味がある人はほぼ全員受験するので、
他学部が第一志望の人や国立が第一志望だが抑えとして明治も受験する人も多くいます。
それに対して、一般入試は明治の農学部に興味がある人のみ。
ただ、農学部は明治大学の中でも人気があり偏差値も高いので、
一般入試と全学部統一はそこまでレベルが変わらないのが実情です。
実際私の生徒でも、
共通テストは不合格
全学部統一で合格
という生徒がいました。
問題の難易度は共通テストが一番簡単
共通テストが一番簡単で次に一般、そして最も問題自体の難易度が高いのが全学部統一となっています。
共通テストは開示されていませんが、だいたい82~85%くらいが合格のボーダーラインです。
合格最低点
2022年は農学部の学部別入試が難しく、例年より合格最低点が低くなりました。
全学部統一では例年通りの難易度でした。
農学科
一般選抜入試の目安は65%でしたが、2022年は過去10年で最低の57%
ここ数年の合格最低点は最高でも214点/300点満点(71.3%)。
(現在は360点満点)
半数以上の年で7割を下回っているものの、7割を超えている年もありますが、近年は60~65%程度になることが多いです。
よって、目標は65~70%くらいに設定しましょう。
全学部統一入学試験の目安は77%
ここ数年の合格最低点は最高でも236点/300点満点(78.7%)。
とはいえ、2020年のように、7割ぐらいで合格できる年もあるのが実情です。
2022年は73%でした。
75%程度で合格と不合格のちょうど境界線上になることを考えると77%(231点)はほしいところです。
農芸化学科
一般選抜入試の目安は7割強でしたが、2022年は57%とここ10年で最も低くなりました。
ここ数年の合格最低点は最高でも216点/300点満点(72%)。
合格最低点のブレがすくなく、ここ数年は67~72%が合格最低点となっていましたが、2020年は63%など下落傾向にあります。
全学部統一入学試験の目安は77%
ここ数年の合格最低点は最高でも236点/300点満点(78.7%)。
最低でも73%は必要です。
事実、2022年は75%でした。
75~76%程度で合格と不合格のちょうど境界線上になることを考えると77%(231点)はほしいところです。
生命科学科
一般選抜入試の目安は7割強。
ここ数年の合格最低点は最高でも217点/300点満点(72.3%)。
2022年はこちらも58%と近年で最低。
基本的に合格点が上記の2学科より若干高くなります。
ほとんどの年で合格最低点が69~72%とブレが非常に少ないです。
71%(213点)はほしいところです。
全学部統一入学試験の目安は77%
ここ数年の合格最低点は最高でも242点/300点満点(78.7%)。
しかし、8割を超えているのは2014、2015年入試であり、最近は73~77%くらいです。
2020年は71%でした。
77%を下回ると合格の可能性が下がります。
一方で2018は72%と、75%未満でも合格の可能性がのこるので、あきらめずに頑張りましょう。
食料環境政策学科
食料環境政策学科は他の3学科と試験科目が異なり、合格最低点も低いので最も合格しやすい学科です。
旧課程でも新課程でも科目構成が唯一ことなる学科ですので注意してください。
一方で、近年は文系科目でも受験できることが知られてきたのか、難易度が高まっています。
他3学科と同様に2022年は過去最低の合格最低点となりました。
ですが、今後は変わらず一般選抜入試の目安は69~71%。
71%とれれば合格率が高く、72%とればほぼ確実です。
全学部統一入学試験の目安は73~77%
ここ数年の合格最低点は最高でも225点/300点満点(75%)。
ほとんどの年で71~74%が合格最低点。
76~77%とればほぼ確実で、72%くらいが合否がわかれるラインとなります。
男女比
男女比は大体1:1くらい
理系は比較的男性比率が高くなり、工学部などでは男性が9割以上のこともあります。
その中で農学や生命科学は女性比率が高いですが、1:1はその中でも比較的女性が多めといえます。
保護者の方へ
明治大学の農学部は私立農学部として日本トップの一つといえます。
環境問題や食料・水問題に加えて、生命科学も農学部の専門分野。
ただテストの点をあげるだけでなく、勉強の本質に迫り、お子さんの根本的な思考力を攻城させてくれるいい先生を保護者の方が用意してあげてください。
明治大学に合格すること自体は、正しい先生とともに勉強をすれば、現在の偏差値が50未満でも普通に可能です。
大学入学後、大学卒業後まで考えた、将来に役立つ勉強が必要です。
農学部受験の指導なら → こちら
他の記事一覧は → こちら