【数学】麻布大学獣医学科を徹底分析 | 獣医学科ならプロ家庭教師のロジティー

麻布の数学は難しい

麻布大学の数学は、私立獣医でも日本獣医生命科学大学と並んで、最難関の一つといえるでしょう。

実はその難しさには偏りがあります。

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計算ミスはしにくい

最初に小問集合があり、それ以外に大問が3つ。

合計4つの大問があります。

解答方法は、すべてマークシート方式であり、分数や桁数などがわかるので、検算の必要性が薄く、計算ミスはしづらくなっています。

難易度に偏りがある

私立獣医の数学では、非常に難易度が高いです。

また、
60分という短い時間では完答しきることが厳しい問題と、
60分でもしっかり解答すれば完答しきれる問題に分かれています。

その中で75%程度の高い合格最低点を取るのは、難易度が高いといわれる私立獣医の中でも難しいです。

一方で、近年は大問2も小問のような構成になっており、難易度は低下傾向にあります。

図形は難しい可能性がある

麻布では、図形が関連する問題の難易度は高いです。

平面図形、空間ベクトルなどは、図形が相当得意でないと、満点はとりにくいと考えましょう。

逆に微積や確率などは十分に満点が狙えます。

根本的理解度を問われる

麻布では

確率の公式
平面図形の公式
微分の公式

など、それぞれの公式を暗記しているだけでは解けません。

本質的な勉強を行っているのかどうかを問われる問題が、2年に1度程度は出題されています。

これは、正しい先生について、正しく勉強している生徒には普通に理解できます。

一方で、公式暗記だけの場当たり的な間違った勉強をしている生徒には、赤本の解説が理解できない問題となっています。

数ⅡBなどでは、公式の理解には時間がかかることもありますし、難易度が高くて一人では暗記に逃げる生徒も少なくありません。

理解にチャレンジして、難しく、結果として暗記するのはOKですが、安易に最初から暗記するのであれば、麻布はあきらめた方がいいでしょう。

勘違いしないでほしいのが、数学が苦手でも正しい先生に習って、正しい努力を積み重ねれば麻布合格の理解度は得られるということです。

根本理解には、時間がかかって当然。

しっかりと基礎を作ればそのあとが非常に楽になりますし、基礎がなければ非効率で学力もあがりません。

岡山理科大学北里大学などであれば、数学は暗記中心でもなんとかなります。

小問数が一気に増加

2018年までの入試では小問は5問程度でしたが、2019年入試は9問になりました。

2020も5問であり、基本は5問と考えましょう。

難易度自体はこれまでより簡単になり、計算力重視の傾向が強まりました。

どちらでも満点に近いのを狙いたい

小問集合もある程度の難易度がありますが、大問よりは明らかに簡単。

公式暗記でも満点が取れるレベルです。

逆にここで満点か、それに近い点数を取れないのであれば、大問の勉強をするのは時期尚早といえます。

確率は毎年出題

ほぼ毎年確率は出題されており、なおかつ確率のみの問題で、複合されることが非常に少ないです。

2020は大問では出題がありませんでしたが、小問で出題されました。

そのこともあり、圧倒的に点が取りやすく、素早く終わります。

簡単な年であれば大問1つで5~7分程度で終わります。

確率が苦手でなければ、まず確率から解答し、満点を狙いましょう。

私もそうですが、確率は別解も教えてくれる先生がいれば、小学生レベルの方法を利用して簡単に解くことができる場合もあります。

時々難易度が高いといわれる出題もありますが、根本理解を目指して勉強している生徒には、そこまで難しくなく、有利になっていました。

反復で上手くなる

麻布の確率は公式通りにはめ込んだら解きやすいことが多いです。

日獣や酪農学園は確率も考えないと非常に手数が多くなり時間を浪費しやすいです。

それに対して、麻布と岡山理科大学は確率ではシンプルで考えやすく、典型的なパターンが出題されます。

数学に自信がなくても、才能がなくても、努力で満点が取れる分野だと理解しましょう。

正しい先生に習えば、確率が苦手でも1ヶ月で劇的に改善させることができます。

確率以外は数ⅡBから

数Ⅱでは、

三角関数、
指数・対数関数、
図形と方程式、
微分・積分

数Bでは、

ベクトル、
数列

の両方が、大問で非常によく問われます。

2017年では球の空間ベクトルと連立漸化式の複合という非常に難易度が高い問題が出題されました。
2018年の微分の計算量はかなりのものがありました。

2020では大問2が小問のようであり、数ⅡBから多く出題され、以前より幅広い学習が求めれました。

図形はBだけでなく、Aからもある

2018年の図形は、空間図形で正四面体と球、正八面体と球という図形の想像が難しいものでした。

問題の流れ自体は典型的であり、極端に難しいもんではありませんでしたが、ⅠAⅡBでも屈指の難易度を誇る空間図形でした。

微分で計算量が多く、図形で想像力を使うので、60分で解答しきれた生徒は少なかったでしょう。

逆に、解き切れなくても合格した生徒は多かったはずです。

2019年入試など、平面図形でも取り組みやすく典型的な年もあるので、警戒しすぎる必要はありませんが、一応気に留めておきましょう。

小問だけで問われる分野もある

複素数や高次方程式の計算は、大問でメインで扱われることがありませんが、小問集合では出題されることがあります。

単純計算が多いですが、計算量を多くしやすく、出題しやすいので、基礎~標準レベルは何度も練習しておく必要があります。

微積は必ずとはいえない

他の私立獣医や国立獣医でも、微積の大問はほぼ確実に1つは問われます。

しかし、麻布では大問で微積がない年が存在します。(小問集合では出題)

これは大学受験の数学としては珍しく、獣医ではかなり珍しいです。

ただし、6割以上は微積が出題されているので、優先順位は高く設定しましょう。

計算量は多いですが、難易度自体はそこまで高くない問題が多いので、満点が狙えます。

対策・問題集

問題集としては黄色チャートなどでは不足が出て満点は狙えないが、青チャートやフォーカスゴールドなどはちょっと難しすぎる、というのが実情です。

青チャートなどをメインの参考書としつつ、証明や難易度が高すぎる問題は省略していくのがいいでしょう。

ただし、普通の受験生ではその線引きが難しいので、家庭教師の先生や塾などを上手く活用するのがよいでしょう。

ちなみに私の生徒で麻布に合格した子は、黄色チャートで合格しました。

数学に自信がない場合は、絶対に青チャートは使わないでください。

公式は根本理解が基本

ひとつひとつの公式は、暗記ではなく理解からスタートしましょう。

公式理解をまずは行い、
青チャートなどの問題(難問などは除く)を一通り解く、
センター問題集を2~5回解く

これだけで、昔のセンター過去問などは60~70%は解けるはずです。
(共通テストは形式が大幅に違うので利用不可)

そのレベルになるまでは、センターレベルを勉強することをおすすめします。

現在共通テストになり、センター問題集は昔のものになります。

主な利点は、

  1. 公式が正しく使えているか
  2. 基礎~標準レベルの計算練習
  3. マークシート式の練習

といった部分で効果的です。

ここで基礎力を高める勉強は、麻布対策として重要です。

それ以降は、青チャートの多少難しめの問題、受験用問題集、赤本、SMARTクラスの赤本などを活用して、パターン学習を深めていきましょう。

赤本は併願校と実力をみて判断

麻布で赤本を使うタイミングは生徒によって違います。

多くの生徒では、9~10月くらいに1度解いて様子を見ますが、実力と併願校によって臨機応変に考えましょう。

まとめ

  • 公式は根本理解
  • センター活用はマークシート練習だけじゃない
  • 時間の都合上、安易に満点は狙うべからず

保護者の方へ

麻布は私立獣医でも最難関の1校であり、中でも数学は難しいです。

だからこそ、高校3年生、浪人生で自己分析が不足して、どの獣医学科も不合格という生徒が後を絶ちません。

自己分析と、お子さんに合った勉強法および問題集ができていれば、確実に成果が出ます。

麻布に合わせた数学を勉強しておけば、もし麻布が不合格でも、他の私立獣医の合格率が非常に高くなります。

保護者の方は、お子さん任せにせず、手遅れになるまえにフォローをしてあげてください。

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