千葉県の高校入試の国語は対策をすれば意外と難しくない
千葉県の国語は聞き取り問題があります。
聞き取り問題ができたことで、大問数も4つから7~8つに増えました。
一都三県でも独自性の高い試験になっており、時間配分にも注意する必要があります。
大問1は聞き取り問題
最初の大問は、英語のリスニングのように放送を聞き、回答する問題です。
放送に加えて、放送内容に準じた資料が問題用紙に示されています。
放送内容を聞き、資料の情報を組み合わせることで答えていきます。
実際の難易度は高くないので、しっかり点数にしておきたい大問です。
基本的に12点しかなく、苦手な生徒は他の大問で点をとるのもよいでしょう。
4問の内容をみておく
放送の前にしっかりと資料を確認するだけでなく、最初に書いてある説明書きを確認しておきましょう。
「図書館」
「文化祭の出し物」
「俳句」
といったテーマを事前に把握しておきましょう。
解答の選択肢から問題を予想しておく
時間に余裕があれば、事前に質問を予想しましょう。
解答の選択肢と、資料、シチュエーションをよく見ると、質問の文章が予想できます。
実際には予想をしなくても難しくはないので、落ち着いて解いてください。
現代文は全ての基礎
大問2と3は漢字
大問4と5は評論文と小説文
になっています。
漢字は点がとれる、は間違い
よく保護者の方が勘違いしているのは、漢字だけは点がとれるということです。
実は、大問1~5で最も対策に直接的に時間がかかるのが、大問2、3の漢字です。
大問3の書き問題5問を満点とるのは、平均レベルを狙うお子さんには非常に難易度が高いです。
読みが4問、
書きが5問。
合計9問あり、漢字が得意であれば満点を狙いたいですが、お子さんの漢字に対する認識で目標を変えていきましょう。
漢字は1問2点。
合計で18点のことが多いです。
この18点のうち何点狙うのかで、戦略がきまるでしょう。
漢字はコツコツ頑張らなければいけないので、中学1年生から真面目に積み上げてきた生徒でなければ満点は難しいです。
大問4は小説が多い
基本的に大問4が小説文もしくは資料などに関する会話文となっています。
大問の4と5は逆になることもあります。
単なる本文理解にとどまりません。
国文法に関する問が入ることも多いので、文法の勉強も必須となっています。
中学国語でなんとなくの解き方ばかりしている生徒の特長として、文法の勉強が不十分ということがあります。
文法理解は小学校のときからやるべきですが、中学からスタートしても間に合います。
中学レベルでは国語の文法と英語の文法と古文の文法は一緒に勉強する部分が多く、国語と英語の先生は同じが基本です。
高い質で複数科目を教えられる先生を保護者の方が探してあげましょう。
高校入試だけでなく、高校入学後の理解が段違いになります。
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なんとなくの原因は抽象的な問にある
小説が苦手な生徒の中には、真面目過ぎることでつまづいている子がいます。
特に、普段本を読むことも少なくないのに、テストだと点が取れない、という場合に多いです。
公立入試の小説は、中学3年生や高校入学したての設定が多く、共感をしすぎることで主観が入り、読み違えやすいです。
教科書を中心に勉強していれば、ハイレベルな問題を論理的に考えられないのは当然といえるでしょう。
主観をいれずに客観的に文章を読むには、
実際に一緒に文章を読みながら、主観が入るポイントを指摘してあげ必要があります。
自分の間違えるパターンに、直接的に気付きやすくするサポートが初期段階では必要です。
初期では直接的ですが、質の高い先生は中長期的には自分で気づきやすいようにい指導してくれます。
集団指導より、個別指導が圧倒的にささる科目ですので、家庭教師や個別指導塾の方が効果が高くなりやすいです。
逆に、集団指導塾になんとなく通わせているけど、国語の成績が上向かない場合は、塾が合っていない可能性が高いでしょう。
大問5は評論
評論文(説明文)は大問4の小説文(物語文)と読み方が大きく異なります。
特に、国語が苦手だと感じている生徒で改善しやすい分野です。
国語では、論理的思考力が重要であり、評論文を上達すると他の4科目にも非常に効果があります。
最近の理社は論理力が問われやすく、理社の成績を向上させるために国語から指導することもあります。
評論は安定させやすい
千葉の公立入試での評論は、スタンダードな内容が多く、一度正しい実力をつけると安定して高得点がとれます。
1つのテーマに対して深堀されるものがほとんど。
14~15歳に刺さるテーマが多く、思春期、メディア、大人と子供などがあります。
文章量が極端に多いことはありませんが、短い記述もあり、正しい練習が必要です。
段落まとめ法をマスターすれば内容理解は完璧
私が指導している生徒には、各段落の論理をおさえながらまとめていく方式で指導をします。
これは現代文の王道であると同時に、生徒ひとりひとりの間違えているポイントを理解しやすい方式です。
評論でも文章によって使われている技法が異なるので、ひとつひとつ理解を深める以外に正しい方法はなく、論理力を鍛えるには実例を使うことが必須になります。
評論の理論を学習してから、例題を勉強するトレーニングを積んでいきましょう。
大問6と7は時間配分に注意
大問6は古典
大問7は自分の考えを記載する問題
です。
中学の古文は短時間で対策可能
中学古典では単語数も少なく、現代語訳がしやすい文章が選ばれています。
千葉の公立入試でも同様の傾向であり、最低限の知識と単語が分かれば、
あとは小説と解き方が同じとなります。
主語を補足して論理をつかむ
千葉の古典の問題では、主語がわかりにくいことが最大の難関となります。
本文中に、「誰が」「何をした」という主語と述語を結びつける練習をしていきましょう。
そのためにも、古文における最低限のお約束を常に確認する必要があります。
最後の大問は時間と量に注意
大問7は資料やテーマに関して10行(7行)で自分の意見を示す必要があります。
以前は7行でしたが、ここ2~3年は10行になり、2段落構成となりました。
10行が多いと感じる生徒もいますが、量が少ないほど難しいので、実は10行は正しい書き方の型を理解すれば簡単です。
型にはいくつか種類があります。
自分(お子さん)に合わせた型がわかれば、比較的すぐに高得点がとれるようになります。
時間不足に注意
国語は大問数が多く、自分が時間をかけるべき大問と、後回しにすべき大問を明確化する必要があります。
最後の大問7がさっと書けるのであれば、最初に解くのも戦略として有効です。
自分の性質に合わせて、解き方や時間配分も事前にしっかり準備しましょう。
参考書・問題集
大問2,3の漢字は、中学標準レベルの漢字を勉強しておきましょう。
1冊を仕上げれば十分であり、漢検3級が最終的に合格するレベルであれば9問中7~8問は解けるようになるでしょう。
学校で与えられる漢字用のテキストを真面目に勉強すれば、新しいテキストを買う必要はありません。
中学3年生になってから総復習をするのであれば1冊あるといいでしょう。
読解も標準レベルを用意しよう
単に読解問題を解くのではなく、基礎~標準レベルの論理にスポットを当てて問題をときましょう。
やみくもな練習は効果が薄く、あまり意味がありません。 また、定期テストと入試の勉強法は違いがあるので、注意が必要です。
古文は単語と文法の後に読解
まずは古文単語と古文の常識を理解しましょう。
古文が苦手な生徒は、圧倒的にここの基礎が不足しており、不足した状態で長文読解に進むのが失敗の原因です。
単語を理解したら、古文の長文を解いていきます。
長文読解は1文の集合であると同時に、基本的な読解技法は現代文と同じです。
現代文の解き方を早くに理解すれば、古文の上達も早くなります。
まとめ
- こつこつと積み上げると非常に有利
- 論理力はマンツーマン指導が最適
- 古文は基礎単語からはじめよう
保護者の方へ
国語は全ての科目の基礎であり、それは千葉県の公立入試でも変わりません。
まずは正しい論理構成と国語に対する姿勢を変えるところからはじめましょう。
国語の成績は、保護者のサポートで決まるといっても過言ではありません。
改善には時間がかかる場合が多く、半年前からでも一定の成果は見込めますが、できれば1年生からスタートしておきたいところです。
国語が上達すると、話し方や考え方でも変化がみられます。
保護者の方がお子さんの成長を実感しやすい科目です。
どの科目より優先すべきですが、お子さんが勉強方法を理解していない科目でもあります。
いい先生をしっかりつけてあげましょう。
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