学習院大学 理学部の数学
学習院大学理学部の数学のコア試験(学部別入試)は、理学部全体で同じ問題になっています。
4つの大問で時間は90分。
理学部内に数学科がありますが、他の大学では数学科のみ数学の問題が異なったり、配点で差をつけているケースも少なくありません。
しかし、学習院では理学部全体で同じ問題、同じ配点となっています。
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四工大分析 → 芝浦工業大学 東京都市大学 工学院大学 東京電機大学
出題されやすい範囲
学習院の数学はⅠAⅡBⅢCと幅広い前提ですが、実際に出題率が高いのは、AとⅢCです。
Aは確率と数学と人間の活動(整数の性質)ですが、あくまで大問1~2つ程度。
圧倒的に数ⅢCが出題されてます。
Ⅰ、Ⅱ、Bからは全く出題されないわけではありません。
優先順位を下げることは悪いわけではありませんが、数Bなどは他大では頻出。
受験校が学習院のみとなる生徒はごく少数だと思いますので、勉強スケジュールの管理には注意しましょう。
数ⅢCは幅広く・基礎を大事に
数Ⅲの中では微積が最頻出です。
特に回転体の体積はほぼ毎年のように出題されていた時期もありました。
他の微積や分数関数、極限、数Cの複素数平面などと全範囲からまんべんなく出題されます。
また、数Ⅲではある程度の計算量が必要なこともありますが、GMARCHレベルの中では計算量は少ないです。
そのおかげで、解法の糸口をつかめればそこまで時間はかからない問題もあります。
時間が90分で大問が4つなので、計算スピードは不要です。
正確に計算することと、一つ一つを丁寧にこなすことで解答の流れをつくる力を重要視しましょう。
微積は定番から
最後の大問では、高確率で微積です。
典型的な流れを持っており、関数の微分から始まって、接線や法線につなげ、面積や体積というベーシックな流れでそのまま出題されることもすくなくありません。
数Ⅲの微積は、難易度が高い問題よりも、典型的な問題と、それを多少ひねった問題を大切にしましょう。
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確率と整数の性質は超頻出
数Aでも難易度が高い大学でよくでる(場合の数と)確率と数学と人間の活動(整数の性質)。
難易度分析
全体的な難易度でいえば明らかに共通テストレベルを超えており、GMARCHの理系学部としては標準的なものが多いです。
ただし、私立大学ではあるものの、解答のみを記載する問題もあれば、途中式といった考え方を記載する問題もあります。
学習院は証明問題もあるので、しっかり記述できるように仕上げましょう。
ひとつひとつに工夫がされており、簡単には解けないようになっているのが特徴となっています。
標準で高校2年生の夏~秋くらいから、基礎ができていれば高校3年生になってからでも本格的に受験勉強をスタートすれば十分に合格が狙えるレベルです。
ただし、これらは高校1年生からある程度は勉強を蓄積している前提の話となります。
現在数学がそこまで得意ではなく、模試などで偏差値40くらいでも、2年間本気で勉強すれば普通に合格最低点は越えられるでしょう。
数Ⅲの難易度に注意
学習院の数学は150点満点がメインの構成。
40点の大問3つに、30点の大問が1つ。
そして、その30点の大問は数Ⅲの難しくない計算中心の大問が出題されやすいですが、数Ⅱなどからも出題されることもあります。
学習院の数ⅢCの2~3つの大問のうち、1つは非常に取り組みやすいです。
数ⅢCだから難しいという先入観をとりはらい、正しい先生に指導を受ければ、数ⅢCで点を取るべき問題がすぐに見えてくるでしょう。
数Ⅱなども侮れない
数Ⅲがあるにもかかわらず、数Ⅱの微積の大問が作られること(2022年)もありました。
数Ⅲが公式通りの計算である程度わかってしまいますが、数Ⅱでの単独問題は難易度が高いです。
文学部のプラス試験にも使われているので、数ⅡBなどで一筋縄ではいかない問題もあります。
数Ⅲに気を取られすぎず、高校2年のうちに数ⅡBを高いレベルまで成長させましょう。
頻出分野の分析
やはり最重要は微積です。
どの分野も根本的理解をすることが理想的ですが、時間の都合上難しい場合もあると思います。
それでも微積だけは数Ⅱからしっかり根本理解をしましょう。
根本理解をしておけば、数Ⅲの難しい部分はパターン暗記でも十分に解答を作成できます。
難しい微積は公式暗記でも大丈夫です。
回転体や曲線の長さ、媒介変数などはしっかりした理解を行いましょう。
ほかの数ⅢCはある程度暗記もOK
複素数や平面上の曲線などは根本理解が難しい部分も少なくありません。
特にベクトル・軌跡を不十分なまま複素数平面はかなり難易度が高いです。
新課程となり、数Cにベクトルと複素数平面(と平面上の曲線)があるので、勉強時期は工夫する必要があります。
単純な計算を少しひねったレベルで解ける問題も少なくありません。
理想は根本理解ですが、学習院に合格するだけなら理解が不十分でもなんとかなります。
こういった部分はある程度暗記に頼りましょう。(早慶上理などでは暗記だけでは通用しません)
可能であれば理解できなくても、最初にしっかり説明してくれる先生をつけることをお勧めします。
確率は比較的シンプル
ここでは、サイコロや球といったよくある題材。
確率は平面図形や数列と複合させることで難易度を高くしやすいですが、
学習院では確率単独での出題が多いです。
その分取り組みやすく、対策もしやすい。
確実に満点を狙いたい問題といえるでしょう。
数学と人間の活動(整数の性質)は確率よりも難しい
学習院での数学と人間の活動(整数の性質)はなかなかちょうどいい難易度設定となっています。
出題頻度は確率よりは低いですが、数Ⅱや数Bよりは出題率が高いです。
整数の性質は、確率に比べると出題される大学は多くありません。
しかしGMARCHや早慶上理、国立大や医学部など、難易度が高い大学では頻出の分野。
学習院では、単純から少しだけひねった問題が多く、すぐに解答を導くのは難しいです。
しかし、落ち着いてよく考えると意外に取り組みやすい。
表面的な勉強をしている生徒には難易度が高く、整数の性質にしっかり取り組んでいる生徒には点が取れるようになっている問題が多いです。
中には証明が出されることもありますが、極端に難しい問題はないので、ゆっくり考えましょう。
対策・勉強法
まず考えなければいけないのは数ⅢCです。
数ⅢCは広い範囲で一定以上の学力が必要です。
特に微分積分が重要。
同時に全範囲ある程度は必要なので問題集に沿って勉強していくのがいいでしょう。
問題集としては黄チャートくらいが適切です。
合格最低点を超えるだけであれば黄チャートでよいでしょう。
また、学習院が一番難しい受験校の場合には、青チャートなどでも難易度が明らかに高い問題は必要ありません。
正しい先生がついているのであれば、最初から一部問題は除外してもらいましょう。
数学はしっかり高得点を取りたい、
他のGMARCHや早慶、国立大でも数学がある、
という生徒の場合は、青チャートやフォーカスゴールドなどをしっかり勉強しましょう。
数Aも数Ⅲと同様に勉強するのがいいでしょう。
数Ⅲと数A(確率・整数の性質)は最低でも2回、できれば4回程度は復習しておきたいところです。
まとめ
保護者の方へ
学習院大学の数学は、決して簡単ではありませんが、努力で十分に合格最低点を越えられる難易度に作られています。
現在お子さんの数学力に不安があったとしても、早めの準備と正しい努力で合格をつかみ取ることは普通に可能といえます。
そのためには、保護者の方がお子さんの夢や目標を早めに理解し、勉強に対しても早めに準備する必要があるでしょう。
綿密な面談と計画的な学習を継続すれば、お子さんの数学力が上がっていくことを実感できるでしょう。
保護者の方の行動で、お子さんの将来をよくすることができるでしょう。
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