慶応義塾大学 経済学部の英語入試
慶応大学の経済学部にとって、英語は最重要科目。
PEARL入試という、英語で経済学を学ぶ慶應独自の入試も定員が100名あります。
配点も420点中200点と、ほぼ半分。
文系理系問わず重要な英語は、経済系でも最も力を入れ、準備も入念にすべきといえるでしょう。
また、英語は200点のうち90点分は1次選考にも用いられ、基礎的な90点分で一定以上の点数を取らなければ即不合格となります。
小論文は2026年度入試まで
A方式(数学必須)とB方式(歴史必須)のどちらでも必須科目です。
2026年2月の試験は小論文が必須ですが、2027年度から小論文が休止となります。
英語に加えて、
A方式は数学
B方式は歴史
が必須科目であることは変わりません。
慶応大学分析 → 経済学部(数学) 商学部 看護医療学部 薬学部
経済学部分析 → 上智大学 立教大学 青山学院大学 学習院大学 法政大学
ボリュームもしっかり
経済学部の英語は、A方式もB方式も大問が5つ。
さらに、大問1,2,3と3つも長文があります。
100分で長文が3つと聞くと、難易度だけでなく分量の多さも気になりますが、だからといって早読みやテクニックに逃げないでください。
合格率が下がります。
基本的にどの長文も1000~1300語程度であり、時間内に解き切ることができます。
逆に、早読みや焦りで精度を欠くほうが危険。
文章の難易度を考えると、落ち着いてしっかり理解を積み重ねることで、合格を目指しましょう。
3つの長文が合否を分ける
基本的にすべての長文が、経済的視点のあるものとなっています。
観光や生物、芸術に法律といった、一見すると経済以外の点がメインテーマの文章でも、3つ中2つ以上で経済的側面に着目した部分が設けられています。
基本的に3つとも文系的な文章。
仮説や実験よりも、実際のデータに関するものが多く、最後は今後の展望という未来に向けた締めくくりがありがちです。
ただし、2025年のダムとクリーンエネルギーなど、理系的な知識を絡めた出題もあります。
経済学はそもそも文系と理系の中間的な立ち位置であり、英語長文でも数学的な根拠が示されます。
受験でB方式を選んだとしても最低限の文系数学の能力は必須といえます。
タイトルがあって読みやすい
文章のボリュームや難易度はしっかりありますが、最初にタイトルが必ずあります。
文章のテーマを読み間違えにくいので、取り組みやすく、タイムロスをしにくく作られています。
タイトルと、最初の2つくらいの段落、最後の2つくらいのポイントとなる段落を時間をかけてしっかり読みましょう。
正しい長文読解の読み方が身についていれば、合格は間違いなく近づいてきます。
段落にそった問題もある
一部の問題は、「paragraph③」のように、段落が示されています。
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文法要素や単語を挿入するための物もありますが、すべての大問で、少なくとも1問は内容把握の問題でも段落が指定されています。
全ての問題で段落が指定されているわけではないので、基本的に最初から正しく文章を読み進める方法がベスト。
一方で、段落が指定されている方が答えやすい生徒が多いのも事実です。
他の大学でも段落指定は少なくありません。 しっかりと過去問分析に基づいた勉強をしつつも、大学分析ばかりではなく、自分の基礎力を高めることを忘れないようにしましょう。
大問1と2はテーマが同じ
長文の数は3つですが、大問1と大問2は基本的に同じテーマに関する長文です。
2025年は再生可能エネルギー
2024年はリモートワーク
2023年は少子化対策
でした。
一つのテーマに対して複数の視点が与えられていることも、学問として非常に重要な考え方。
また、与えられているテーマ自体は一般的であり、小学校の社会でも扱われるような内容です。
経済学や社会学では幅広い視点と常識も一つの要素。
多面的視点には客観性を与えやすい数値が使われやすいのも当然でしょう。
ただし、数値もデータのとり方一つで印象が変わるので、こちらも多面的視点が必要となります。
表面的に知っているのではなく、知っている知識を1つ2つ深め、議論を実践につながる様な基礎にしていかなければいけない、という慶應からのメッセージかもしれませんね。
英単語はそこそこ難しい
慶応なので、最低限の英単語力および熟語力は必須です。
一方で、極端に難しい英単語が連発されるようなことはなく、超高難易度の英単語帳を買う必要はありません。
早慶や上位国立の受験生であれば、最低限おさえておくべき英単語帳レベルは100%を目指しましょう。
単語力は大きな武器。
時間に余裕があったり英語で点を稼ぎたい場合は、難しい英単語帳を利用するのはアリですが、合格を目指すだけであればなくても問題ありません。
むしろ、大問4と5を考えて、標準レベルの英単語がしっかり書けるほうが重要になります。
学部に合わせて、専門的な単語帳も不要でしょう。
早めに長文の練習に入れるように、共通テストおよびターゲット1900もしくは速読英単語の必修編くらいを、高校2年生、遅くとも高校3年生の6月くらいまでには9割くらい覚えておかないと厳しそうです。
英単語力が高まっていれば、3年生の夏休み以降は、長文読解に加えて、文法や熟語の復習にしっかり使えます。
高校1年生、もともと高い目標があれば、中学生からこつこつ英単語や基礎文法を積み重ねておけば、慶応の英語に対処できる学力は身につきます。
数値の視点は必須
経済に関する文章が出題されやすいので、複数の長文で数値に関する話が出ます。
売上が〇%変化した
20〇〇年~20〇〇年を考えると、年の平均変化率は〇%
といった、英文の内容を理解し、数学(算数レベル)の要素も必要になります。
大問5で、大問1~3の理解が必須となっているので、全文を可能な限り理解する、本質的な読み方に数値を加えると、最も有利になります。
数値と比較は、前後関係を誤りやすいので、時間をかけてでも正確に読み込む練習をしておきましょう。
最後の2つは英作文
大問4と大問5はタイプの違う英作文。
ただし、2023年から大問4の形式が変わりました。2024年、2025年も2023年と同様であり、今後の大問4は英作文ではない可能性が高いといえます。
ただし、また英作文に戻る可能性もあるので、ここでは英作文に戻った時も想定した記載になります。
早慶上理レベルになると、単独の英文法も問題は非常に少なく、代わりに長文読解や、英作文で文法力をチェックされます。
大学に入ると、英語が読めて書ける重要性が高くなります。
英語表現を全て覚える必要はなく、基本的な文法の理解度を高めて、基礎・標準レベルを使いこなすことを目指しましょう。
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大問4は会話の英訳
英訳が必要な大学入試は少なくありませんが、会話文が必須の大学はほぼありません。
また、「難しい表現を別の表現に言い換えてもよい」という公式の説明があります。
「正しさ」と同じくらいに、「伝わること」を重視しており、実践的で地頭力の高い生徒が求められています。
真面目さはそこそこで、効率的で頭を使って自分で考える習慣は必須。
暗記タイプの生徒は厳しくなるでしょう。
2023~2025の大問4は他の大問とテーマが同じ
2025年の大問4は、大問1,2と同様に再生可能エネルギーに関する4択の問題
2024年の大問4は、大問3と同じメディアリテラシーの4択問題
2023年の大問4は、大問3と同じ介護がテーマの4択問題
これまでに読んだ長文と同じテーマの4択であり、問題の選択肢が基本的に英語となっており、長文は日本語で記載されています。
ここからも、英語でありながら現代文的な読解力が問われていることがわかります。
2026年や2027年の大問4の形式はどちらかになると思われますが、どちらでも大問1~3と5に対応できる能力があれば大丈夫でしょう。
最後は自分の意見を書く
大問5は、大問1~3をもとにしています。
AとBの2つの関連した内容に関して意見をしなければいけません。
また、引用が必須。
大問1~3を読むときに、大問5のことを考えていては、効率が悪くなります。
それよりも、大問1~3を読むときに、振り返りやすい準備をしながら読んでおくことが重要です。
私の生徒には正しい英語長文の読み方を指導していますが、そちらをしているとかなり有利と言えます。
これは国語や小論文でも便利なやり方であり、国語(現代文)と英語は同じ先生に指導してもらうことがベストです
もちろん、他の方法でも問題ありません。 自分に合った方法を理解し、今すべき勉強に取り組みましょう。
まとめ
保護者の方へ
慶応義塾大学の経済学部は、経済学部でもトップクラスであり、中でも英語は最重要科目となっています。
はっきり言って難しいですが、超人的な能力ではなく適切な積み重ねで合格最低点は超えられます。
問題が難しいだけあって、合格最低点は6割前後。完璧は必要なく、点数が取りやすい部分を積み重ねれば大丈夫です。
試験科目が少なく、慶応の中でもいい先生がついていれば合格を狙いやすいともいえます。
ただし、レベルは非常に高いことも事実なので、一定の時間は確実にかかります。
特に、テクニックを教えるような塾ではなく、地頭を鍛えて、本質的な学力を育ててくれる先生がいると、合格率がわかりやすく高まります。
正しい理解力が身に着けば、小論文をはじめとした他の科目でもかなり有利になります。
保護者の方が、早めからいいサポートをしてあげれば、慶応の経済学部は現実的な進路といえるでしょう。
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